VBAエンジニアとは
VBAエンジニアは、Microsoft Office製品に利用できるプログラミング言語であるVBA(Visual Basic for Applications)に特化したエンジニアのことを言います。企業で使われるパソコンのOSはWindowsの割合が高く、Microsoft Officeは、企業内の業務に幅広く使われています。
ExcelやWord、PowerPointは事務作業に加え、プレゼンテーションなどに欠かせないツールになっており、さらなる業務効率化が求められています。自分の担当業務を改善するために、個人的にVBAの習得を目指す人もいますが、部署全体の業務や連携を俯瞰したシステム開発には、プロの力を借りるのが最適です。そのため、VBAエンジニアは安定したニーズがあるとされます。
VBAエンジニアの求人動向
VBAエンジニアの案件は、副業案件では初心者でもできるものがありますが、ある程度の報酬が提示されている求人は、単にスキルがあるだけでなく、実務経験が必要な場合がほとんどです。単価の高いプロジェクトでは、VBAエンジニアとしての開発経験が3年から5年程度必要になるようです。他の言語や最新のスキル・知識を身につけた、守備範囲の広いVBAエンジニアの需要は高止まりしています。
VBAエンジニアの仕事内容
VBAエンジニアのニーズについて理解したところで、具体的にどんな仕事を行うのか見てみましょう。こちらでは、メインとなる4つの業務について説明します。
Excelマクロ関連の業務
VBAエンジニアの案件として多いのが、Excelマクロに関連した業務です。特定の作業や業務を自動化する案件が、かなりのパーセンテージを占めます。例えば、データのグラフ化・伝票類や顧客リストなどの作成・計算ツール制作などがあります。情報収集や分析作業の自動化を依頼する案件も多くなっています。Excelマクロ関連の業務では、成果物の質や使いやすさに加え、業務効率の改善など、クライアントの満足度を高める工夫が重要です。
Accessマクロやデータベース関連の業務
データベース管理ソフトであるAccessは、企業で保有するデータ量の増大に伴い、使用されるケースが増えています。Accessは、VBAにより機能を拡張して使うことができ、マクロを作成依頼する案件も多く見受けられます。さらに、Accessによるデータベース構築も、VBAエンジニアに依頼される業務の一つです。
他ツールや他言語との連携業務
VBAエンジニアには、Webシステムやツールと連携する業務の依頼もあるようです。一例として、これまでExcelで管理していた情報をWebシステムへの登録に切り替える際、VBAを使い、既存データを自動でアップロードする案件がありました。テキストツールからデータを取得し、Excelに貼り付けるなどの連携が依頼されることもあります。また、クラウドサービスであるAWSとの連携作業の依頼も増えています。近年では、VBAと共に、JavaやPython、PHPなどの言語を使ってシステム開発されるケースが多く、VBAエンジニアと言えど、広範囲な知識が求められるようになっています。
システムの運用・保守
ExcelやAccessのマクロにしても、Accessで構築したデータベースであっても、時が経過して改良が必要になったり、機能を追加したいといった要望が出てくるケースはめずらしくありません。業務担当者のニーズに合わせてシステムを定期的に見直したり、メンテナンスを行う仕事も、VBAエンジニアに依頼されます。
VBAエンジニアに必要なスキル
VBAエンジニアとして安定した収入を得るには、ベースとなる知識や経験とともに、差別化できるスキルが必要です。では、VBAエンジニアはどんなスキルを身につけておくとよいのでしょうか。必須となるものと、推奨されるスキルについて記載します。
ExcelやAccessへの知識やスキル
VBAエンジニアへの案件の中でも、ExcelとAccessでの業務支援や業務効率化を実現させるといった内容は非常に多いです。そのため、ExcelやAccessの知識やスキルは欠かせないといえます。加えて、ExcelやAccessでの業務改善作業の経験があると、依頼主のニーズをくみ取りやすくなり、満足度の高い成果物を作成できるに違いありません。
SQLやデータベースへのスキル
企業で使われるシステムやアプリが増加していることに伴い、保有するデータ量も急増しています。大量のデータを管理するのに適しているのは、ExcelよりもAccessです。これまで、データの管理に多用されてきたExcelは、ユーザーにとって扱いやすい分、データを壊す危険があります。そのため、データの保管や抽出・加工をAccessで行うケースが増えています。それに伴い、同時にExcelとAccess両方のマクロを頼まれる案件も多く、データ構造や最適化などのデータベース由来の知識や、データベース言語であるSQLのスキルも、VBAエンジニアに求められるようになっています。
会計や金融業界への知識があるとなおよい
会計や金融業界で働く方は、それぞれの分野ではスペシャリストであっても、ITリテラシーはさほど高くはなく、業務効率を上げるのにITを使うという発想になりにくい傾向があります。ですが、数字を扱う会計や金融関係の仕事はITと親和性があり、VBAエンジニアが活躍できる場が多いといえます。会計や金融の業務知識を持っていると、どの分野でVBAを利用できるのか、どうしたら業務効率を上げられるかの見極めがつきやすくなります。痒い所に手が届く対応をしてくれるVBAエンジニアは重宝されるに違いありません。会計や金融の知識を身につけるのに、ITパスポートや情報処理技術者試験を活用する方もいます。
VBAエンジニアの年収
ニーズが高く、さまざまなスキルが求められるVBAエンジニアは、どれくらいの年収が得られるのでしょうか。こちらでは、正社員の平均年収とともに、フリーランス案件の単価相場をご紹介します。
正社員の平均年収
VBAエンジニアの正社員の平均年収は約600万円といわれます。これはあくまで平均であり、経験やスキルの有無などにより異なります。例えば、未経験からVBAエンジニアになった場合、正社員の月収は25万円からとなり、年収では400万円以上になることが多いようです。求人の一例では、ExcelVBAを使った資料作成業務を行うVBAエンジニアの月給が23万円から40万円と提示されていました。こちらは育成枠を兼ねた求人だったため、最低額と最高額の差が大きく開きました。
フリーランス案件の単価相場
VBAエンジニアのフリーランス案件ですが、案件の平均単価は59万円程で、平均年収は約720万円と、正社員よりも高めです。VBAエンジニアの単価を左右するのは、経験もさることながら、他の言語や最新技術をどれだけ持っているかがカギを握ります。VBAのみの案件は単価が低く抑えられたり、案件自体が奪い合いになる可能性が否めません。対応できる範囲を広げる努力が、単価アップに繋がります。
VBAエンジニアの将来性
VBAエンジニアの将来性について、Office製品の継続的な優位性が挙げられます。Office製品が使われる限り、VBAエンジニアの需要は一定程度ありつづけると考えられます。また、他のプログラム言語に比べてシステム構築がしやすく、用途に合った簡素なプログラムが欲しいというニーズにはVBAが向いているとされています。VBAはAIやSaaS、RPAなどとも連携がとりやすいため、高単価の案件も見込めます。
とはいえ、フリーランスとして長く活躍していくには、他のプログラミング言語なども含めてスキルアップを目指していくことをおすすめします。PythonやPHPなど、案件ニーズの高い言語も習得しておくことで、エンジニアとしての幅も広がるでしょう。
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