R言語とは？
R言語とは、統計解析やデータ分析に利用されるプログラミング言語です。1996年にニュージーランドのオークランド大学で開発され、以降、統計解析の分野で広く使われてきました。
R言語案件のフリーランス求人案件
近年、AIやビックデータ活用の領域が注目されていることから、統計解析や機械学習などで利用されることの多いR言語は、一般の企業でも広く使われるようになりました。その流れにともなって、R言語を使ったデータ分析ができる人材のニーズも非常に高まっており、フリーランスの求人案件も多数存在しています。
R言語をすでにある程度扱ったことがある方や、これから新たにR言語を習得してフリーランスとして活動していこうと考えている方は、R言語に関する求人案件の傾向や、案件を獲得するために身につけておくべき知識やスキルについて、知りたいと考えている方も多いでしょう。この記事では、R言語のフリーランス求人動向や案件傾向、収入の相場、必要となるスキルなどについて解説します。
R言語は目新しい言語というわけではありませんが、統計解析に特化している言語であるという特徴から、これまでは一般的な企業で利用されることは少なく、大学や研究機関などを中心に使われていました。
ところが、最近は多くの企業がAIの開発やデータの活用に力を入れるようになり、R言語を使って統計解析や機械学習を行える人材は、広く求められるようになっています。 R言語はPythonや Javaなどの一般的なプログラミング言語のように、システムやアプリケーションの開発を行うことはできません。あくまで、統計解析やデータ分析のみで利用できる言語です。
しかし、AI開発やデータ活用の分野では高確率で利用される言語であるため、データ活用の案件に関わるエンジニアや、データサイエンティスト、データアナリストなどを目指すのであれば、習得は必須と考えてよいでしょう。
R言語案件のフリーランス求人動向・案件傾向
R言語のスキルを必要とする求人案件は、大きく3種類に分類することができます。その3種類とは、AI開発、データ分析や統計解析、コンサルティングです。
それぞれ、案件の内容や傾向について詳しく説明します。
AI開発
R言語を用いて、AI開発のための機械学習やディープラーニングを行うことが主な案件内容となります。機械学習やディープラーニングはR言語の得意とするところであるため、AI開発の案件ではR言語が必須スキルに設定されているケースが多く見られます。
このような案件は、AIシステムの開発も担務に含まれることがあり、R言語のスキルに加えて、JavaやPythonなど、システム開発に用いられる言語に関するスキルも求められる傾向があります。
そのため、システム開発向けの言語も合わせて身につけておくと、フリーランスとしての仕事の幅が広がるでしょう。
データ分析や統計解析
クライアントのデータを利用して、R言語でデータ分析や統計解析を行う案件となります。販売データなどを使った需要予測、ECサイトのアクセスデータや会員データを使った行動分析など、クライアントの業種やニーズによって分析内容は多岐に渡ります。
また、データ分析の知見やノウハウ共有といった案件も存在します。このような案件では、データ分析そのものを実施するのではなく、会議参加などアドバイザリーとしての立ち位置での参画を求める形が多く見られます。
今は多くの企業がデータ活用の取り組みを推進しているものの、データ分析に関わる専門スキルを持った人材が社内にいないというケースが多いため、R言語を利用した高度なデータ分析ができる人材は様々な業界で求められています。
コンサルティング
データを分析し、分析結果を提示するだけではなく、データ活用に関するコンサルティング全般を行う案件も存在します。データ分析を行う目的の設定から、分析に使用するデータの選定、分析手法の選択、BIツールなどを用いた分析結果の可視化、分析結果に基づいた課題の抽出や施策の提案など、企業のデータ活用におけるPDCA サイクルを提案し、実行できる人材が求められます。
また、データ分析の知見やノウハウ共有といった案件も存在します。このような案件では、データ分析そのものを実施するのではなく、会議参加などアドバイザリーとしての立ち位置での参画を求める形が多く見られます。
顧客のデータ活用をリードし、経営や業務に対する提言も求められることから難易度は高いですが、比較的高単価を狙える案件となります。
R言語案件の求人案件
R言語案件の単価・年収相場
R言語による分析のスキルが必要となる案件の単価目安は、案件の内容によって幅はありますが、週3稼働で50〜60万円/月、フルタイムであれば70〜100万円/月ほどになります。フルタイムで働いた場合、年収としては800万円〜1200万円ほどを狙えることになるため、一般的なITエンジニアのフリーランス案件と比較すると高単価であるといえます。
上記の単価は、R言語を用いたデータ分析がメインとなる案件の目安ですが、データ分析のコンサルティングや、BIツールによるダッシュボード作成などを行えるスキルがあれば、さらに単価の高い100万円〜120万円/月ほどの案件を狙うこともできます。
そのため、はじめはR言語によるデータ分析の担当者として複数の案件で経験を積みながら、データ分析に関連する様々な知識を身につけ、スキルの幅だしをしていくことがおすすめです。
R言語の特徴
R言語とは、どのような特徴を持つプログラミング言語なのでしょうか。3つのポイントから特徴を説明します。
R言語は統計解析に特化している
R言語は、統計解析に特化した言語であることが特徴です。そのため、前述の通りR言語ではアプリケーション開発やシステム開発はできません。
しかし、統計解析が得意な言語として比較されることの多いPythonなどと比べても、R言語は統計解析に特化している分、使い勝手に関しては優れている点が多く存在します。
特に、データ解析に必要なライブラリが豊富であること、ソースコードの記述がシンプルであること、グラフの描画機能が充実していることなどが、データ分析や統計解析においてR言語が採用される理由となっています。
OSを問わず利用できる
R言語はOSを問わず利用できる、マルチプラットホームな言語であることも特徴です。Windows、Mac OS、UNIX、LinuxなどあらゆるOS上で動作するため、利用されるシーンは多岐にわたり、汎用性の高い言語であるといえます。インストール作業も簡単であるため、環境構築の煩雑さに時間を取られたりすることもありません。
オープンソースで学びやすい
R言語はオープンソースの言語です。ソースコードが公開されており無料で利用できるため、個人でもコストをかけずにR言語の利用環境を準備することができます。さらにコード記述が容易であるという特徴も合わせ持っているため、初心者でも学びやすい言語であるといえるでしょう。
た、オープンソースの特徴として、改変や再配布を自由に行うことができるという点があります。特にR言語は、世界中のRユーザが開発した様々なパッケージがアップロードされているCRAN(The Comprehensive R Archive Network)というネットワークが存在しており、R環境からそれらのパッケージを自由に利用することができます。
R言語のフリーランス案件 獲得のために必要なスキル
R言語のフリーランス案件を獲得するためには、どのようなスキルが必要となるのでしょうか。
ここでは、R言語のフリーランス案件の獲得に向けて、身につけておくべきスキルについてご説明します。
データ分析に関するスキル
データ分析とは、ビジネスにおいて必要な情報を収集し、分類・整理したうえで、適切な分析手法を用いて目的に合致した情報を抽出することです。R言語における実務経験がなくても、他の言語などでデータ分析業務に携わった経験があれば、案件獲得の可能性は上がります。
データ分析において重要なポイントは、分析の目的を理解した上で取り組めること、分析の目的に応じて適切な分析手法が選択できること、分析結果が目的に合致したものになっているかという点を判断できること、という3点です。これらは、データ分析について学び、経験を積む中で、特に意識して身につけていくべきスキルであるといえるでしょう。
データマイニングのスキル
データマイニングとは、大量のデータから有益な知識やパターンなどの情報を抽出することです。データマイニングにも様々な手法があり、分析対象のデータの特性や、分析の目的などに応じて適切なアプローチを選択する必要があります。
そのため、データマイニングにおける手法について一通り理解し、案件の内容に応じて活用できるスキルを身につけておく必要があります。
数学や統計学への知識やスキル
R言語はあくまで統計解析を行う手段であるため、R言語を使ってデータ分析の案件を遂行するためには、数学や統計学を理解している必要があります。前提となる数学的知識としては、統計学や確率、微積分、行列などに関する知識があることが望ましいと言われています。
また、目的に適した分析手法を選択するために、様々なデータ分析の手法に関する知識やスキルも必要となります。
ロジカルシンキング
ロジカルシンキングとは、物事を体系的に整理し、筋道を立てて矛盾のない結論を導く思考法のことです。
データ分析によって導かれた結果は、ビジネスへと活用されることではじめて価値があるものになります。ビジネスにおける課題や仮説、解決策などを論理的に説明するためには、業務の中で日常的にロジカルシンキングができることが重要です。
コンサルティングを含む案件のように、分析の目的の設定や、分析結果を活用した施策立案まで担当するような案件では、特に必要なスキルといえるでしょう。
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