プログラマーの求人動向
プログラマーは安定して求人が確保されている職業ですが、時代のニーズの変化に合わせて就業環境や仕事内容が変化しやすい面も持ち合わせています。求人の数という点ではフリーランスの求人動向は良好と言えますが、自分の希望や理想に合った求人を見つけられるかという点になると難しい部分もあり、仕事探しの際には情報収集や自己アピール、キャリアプランなどの面で工夫も求められます。
IT・Web・ゲームなどプログラムの開発に欠かせない職業として「プログラマー(PG)」があります。正社員や派遣社員として数年働いた後に独立して活躍するフリーランスも多く、案件の報酬単価や求人情報、仕事内容について興味のある方も多いのではないでしょうか。
この特集では、プログラマーの求人動向から始めて、仕事の種類、案件で求められるスキル、需要や年収、さらにその将来性まで詳しく見ていきます。
プログラマーは安定して求人が確保されている職業ですが、時代のニーズの変化に合わせて就業環境や仕事内容が変化しやすい面も持ち合わせています。求人の数という点ではフリーランスの求人動向は良好と言えますが、自分の希望や理想に合った求人を見つけられるかという点になると難しい部分もあり、仕事探しの際には情報収集や自己アピール、キャリアプランなどの面で工夫も求められます。
ITエンジニア職全体で見て人材不足の状況が続いており、フリーランスのプログラマー案件についても安定して求人が多い状況です。SEとしては経験不足とみなされる場合でも、プログラマーは最低1年ほどの実務経験があれば、どんどん仕事を入れて実務経験を積んでいくことでスキルや知識を身に着けていく機会に恵まれるでしょう。
フリーランス案件には年齢制限が見られることもあります。案件募集が多く見られるのは40代後半くらいまで、それ以上の年齢でフリーランスのプログラマーとして活躍していきたい場合には豊富な実績と評価を得てあちこちから引っ張られるような環境を手に入れていくことが大事です。会社員からフリーランスに転身する場合には30代後半くらいの段階で決断が必要になるでしょう。あまり決断が遅くなるとフリーランスになったのはよいものの、仕事がなかなか見つからないといった事態に陥りかねません。
市場が活性化しているため転職やフリーランスへの転身によって年収アップする可能性もあります。現在の仕事よりも上流工程の案件を担当できる環境になる、または現在ニーズが高い分野での仕事を担当するなど、チャンスをうまく掴むことで年収アップの機会に恵まれやすいのも現在のプログラマーの求人動向の特徴と言えそうです。
そんなプログラマー案件にはいくつかの種類があり、それぞれ就業環境や現代のビジネスーシンにおける状況に違いが見られます。どの仕事をしたいかだけでなく、その仕事でどんなキャリアを築きたいのかも踏まえたうえで判断していくことも大事です。
ウェブサイトやショッピングサイトなどネット上で動作するシステムのプログラミングを担当するのがWeb系の仕事です。PHPやPerl、Rubyなどの言語を扱います。この仕事はさらにフロントエンドとサーバーサイド/バックエンドなどの種類に分かれます。前者はUIなどユーザーが直接目に触れる部分のプログラミングを担当する仕事、後者はデータベースやサーバーなどユーザーの目に触れない部分を担当する仕事です。フロント業務ではデザイン性などのセンス・スキルも求められる一方、サーバーサイドはセキュリティやクラウドなどに関する知識が必要になります。
バックエンドエンジニアやサーバーサイドで動作するJava、C言語などのプログラマーとして働く場合に多いのが業務システム系です。社内ネットワークや企業が自前で用意しているサーバーの開発・保守・運用などを行います。Web系やアプリケーション開発に比べると技術の移り変わりが少なく安定した就業環境を確保しやすい傾向がある一方、正社員でも客先の企業に常駐するスタイルが多いため、フリーランスでの契約も多い特徴を持っています。
システムがダウンすると業務に大きな支障をきたすどころか多額の損害を出してしまう恐れがあるだけに日ごろから問題なくシステムが稼働し続けることを大前提に運用・保守、場合に応じて修復などを行っていきます。
現代需要が急上昇しているのがアプリケーションです。ひとつ人気のアプリケーションを開発するだけで大きな利益を上げることができる機会も増えており、参入する企業も増えています。とくにスマホ向けのアプリの開発にはSwiftやKotlinなどの言語を扱う若いプログラマーが求められています。この分野は技術の移り変わりが早く、幅広い知識とスキル、さらに最新の技術に対応できる柔軟性なども必須です。
ゲーム業界のなかでもコンシューマーゲームやソーシャルゲームなど作成するプラットフォームにより技術要素は異なります。テスト・検証といった仕事が多いのもこの業界の特長でしょう。アプリケーションほど時代のニーズに左右されることはありませんが、やはり幅広い知識や最新の知識・スキルが求められるのがゲーム開発の仕事です。この分野の特徴は映像や音声などのプログラミングが重視される点です。とくに近年ではVRの需要も増しており、ゲーム開発会社だけでなくさまざまな業種で需要が増えています。
家電製品や電子製品の高機能化が進んでいることで組み込み系・制御系の仕事も会えています。近年ではスマートグリッドや環境への関心が高まっていることで省エネに関連した技術の需要が増えています。生活必需品とも言ってよい家電製品も多く、アプリケーションなどのような爆発的な需要の増加こそないものの、安定した求人数と就業環境が見込める分野です。
ネットワーク機器に関連したプログラムの開発を担うのが通信系です。地味な印象もありますが、これらの仕事があってこそ現代のネットワーク社会やIT社会が機能しているとも言えます。とくにデータの送受信に関連する開発は社会全体で求められている重要な役割ですから、求人数も安定しています。
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プログラマーの仕事内容はおもにプログラミングですが、そのメインの作業を滞りなく行うために必要な役割もあります。黙々とパソコンに向かってプログラミングをしていればよいというわけでは決してありません。
プログラミングはクライアントの要望を取り入れてシステムエンジニアが作成した設計書に基づいて行われるのが一般的です。そのためその設計書の内容や仕様をしっかり理解したうえで作業を行う準備が欠かせません。自分勝手に作るのではなく、あくまで仕様に基づいて開発を行っていくわけです。
そして実際のプログラミング。適切な言語で、適切な形でプログラミングを行っていくことになります。先ほど挙げた仕事の種類によって使うプログラミング言語が異なることが多く、Web系におおいPHP、スマホアプリに多いSwiftなど、担当する仕事内容に合わせた言語を使いこなす必要があるのです。
テストは自分が担当したパーツの部分を担うのが一般的です。現代のシステムでは各パーツ事に作成が行われるため、まずプログラマーが担当したパーツごとにテストを行い、最終的にシステムエンジニアが全体を連結させたうえで確認を行う形をとっています。
保守はシステムエンジニアが担当することもありますが、プログラマーの大事な役割でもあります。保守だけでなく問題が生じた場合にはプログラミングを修正する必要があるからです。保守・運用のためにプログラマーを常時雇用している企業も増加してきました。
プログラマーはまずプログラミングに関するスキル・知識が絶対条件ですが、それだけにとどまらず幅広いスキルが求められる場合もあります。逆に言えば幅広いスキルを身に着けていればいるほど幅広い分野で活躍でき、将来のキャリアプランも築きやすくなるのです。
まず当然ですがプログラミングに関連するスキル。現在ではさまざまなプログラミング言語があり、先ほど触れたように担当する仕事によって利用される機会が多い言語が異なります。自分がやりたい仕事でよく使われる言語を身に着けるのはもちろん、できるだけ幅広い言語に使いこなせるスキルも欲しいところ。
C言語を使うことでコンピュータの処理を高速化することができるため、作業工程の短縮や能率化が実現できます。プログラマーにとってもっとも基本的なスキルといえるでしょう。
数あるプログラミング言語の中でも現在もっとも普及しているのがJavaです。とくにWeb系の仕事では必須、また近年飛躍的に市場が拡大しているアプリケーションの分野でも活用されています。プログラミング言語を学ぶ際にはまずこれからはじめるのが原則といってよいでしょう。
おもにWebページの作成において使用されているプログラミング言語で、とくに動的なWebページの作成に適しています。また習得しやすい面もあり、Javaと並んでまず身に着けたい選択肢となっています。
Web系からアプリケーションまで幅広いプログラミングに使用されており、その使い勝手の良さから普及が進んでいるのがRubyです。とくに業務システムの効率的な開発に役立つRuby on Railsというアプリーションと連動しての開発が増えています。
プログラミングの仕事のほかにデータベースの構築・実装の役割も増えています。IT化が進んでいる影響で各企業が膨大なデータを取得・管理するようになったことでデータベースの構築・実装の需要が増えているのです。単にデータベースを構築するだけでなく、日常の業務で使いやすく、しかも情報漏洩などのリスクが少ない環境を構築していく。専門的な知識が問われる仕事でもあります。
OSやアプリケーションを効率的に動かすためのミドルウェアに関連する知識やスキルもプログラマーに求められています。システムの専門化や複雑化が進んでいることでミドルウェアを重視する傾向が進んでおり、各システムの状況やアプリケーションの利用状況に合わせた対応ができるかどうかが問われます。
システム、データベースなどはつねに最新のバージョンのもとで稼働させるのが前提です。しかし単に最新バージョンを採用していればよい話ではなく、バージョンアップしても不具合が生じないかどうか、データの移行がスムーズにいくかどうかなどの管理が欠かせません。セキュリティ管理の重要性が高まっていることでプログラマーにおけるこのバージョン管理の役割も増している状況です。
アプリケーション・プログラミング・インターフェイス(API)、つまり他のアプリケーションと接続したり、他のアプリケーションと連携させるためのインターフェイスの開発に関する需要も増しています。ネットショップをはじめこのAPIを導入する機会が増えており、フリーランスをはじめプログラマーの求人も増えています。
プログラマーには専門的な知識が求められます。仕事環境によってはこれまで挙げてきたプログラミング言語をはじめとしたスキルだけでなく、さまざまな業務に対応できるための知識をカバーしておくことも必要になります。
システムを構成するサブシステムが正常かつ効率的に機能するために用意する枠組みであるシステムアーキテクチャは大規模システムにおいて非常に重要な意味を持っています。この枠組みをしっかり構築することができるかどうかで日常のシステムの利用環境に大きな差が出てくるからです。大規模なシステムアーキテクチャを構築できる知識を持っているかどうか、キャリアアップにも関わってくる大事な部分です。
ソフトウェアの品質管理の知識が求められる機会も増えています。バージョンアップやアップデートが必要なソフトウェアも増えており、プログラマが品質管理に携わる機会が増えているからです。
そしてこれは基本的な部分となりますがシステム開発手法の知識。システムエンジニアの設計書に基づいてプログラミングしていくだけでなく、システム開発手法についても知っておくことで将来的なシステムエンジニアへの転職の機会もつかめます。また手法を知っておくことで設計書に基づいたプログラミング作業をより能率的に進めていきやすくなるなどのメリットも得られます。
プログラマーの平均年収は400~450万円程度と言われています。IT関連の職種の中では長い歴史があるので全体の相場が具体的な数字の形で出しやすいのが大きな特徴です。ただこれはあくまで平均の数字であり、就業環境や評価によってかなり差が出てくるのも事実です。年齢や勤続年数はもちろん、スキルや経験によっても大きく差がでることがあります。
正社員は着実に年収アップが期待できるため、全体の平均よりもやや高めの水準にあります。30代で400万円台、40代になれば500万円に達することも。ただキャリアの途中でシステムエンジニアに転身するなど、キャリアそのものが流動的な面もあります。
フリーランスの場合はこれまで上げてきたプログラマーの仕事のうちどれを担当するかによって単価相場に大きな差が出てきます。Web系やアプリケーション開発の場合は数十万円程度。業務システムの開発に携わる場合には100万円を超える高額な案件を見つけられることもあります。
全般的にフリーランスは正社員に比べると安定性に欠けるものの高収入は目指しやすいでしょう。ただし、プログラマとして年収をアップするためにはいろいろな対策や心構えが必要になります。
まず基本中の基本ですが仕事を切らさないこと。コンスタントに仕事を続けるためにもできるだけ幅広い業務に対応できる知識とスキルが欲しいところです。
幅広い業務に対応しつつ、より高度な役割が問われる上流工程に携われるスキルも身につけましょう。一つの単価をアップさせることで結果的に年収アップに結び付けることができますし、システムエンジニアへの転職などキャリアアップの機会も掴むことができます。
そして仕事を切らさないためにも営業・案件獲得の効率化。ひとつの仕事を獲得するために時間を浪費していてはいつまでたっても高収入は得られませんし、その間にも着々と仕事を続けている正社員との差が開いてしまうばかりです。転職サイトを活用するなど人に任せられる部分はできるだけ任せつつ、よい仕事をスピーディーに獲得できる環境づくりを行っていきたいところです。