Pythonの特徴
Pythonは、C++やJavaと並びGoogle3大言語といわれており、非常に人気のある言語です。このPythonが開発されたのは1991年と比較的歴史があるものの、国内ではあまり注目を浴びてきていなかったのは事実です。しかし、最近ではそのメリットが注目されるようになり、最も将来性のあるプログラミング言語として多くの人が利用するようになっています。実際にYouTubeやEvernoteなどのプログラムはPythonで書かれていて、その実用性の高さが際立っています。
標準ライブラリと外部ライブラリが豊富
Pythonの特徴の一つとして、標準ライブラリと外部ライブラリが豊富である点があげられます。標準ライブラリは、組み込み関数や多数のモジュールで構成されておりPythonをインストールするだけで利用できます。最初から付属している標準ライブラリを利用するだけでも、複雑なコードを記述することなく様々な処理を実行できます。また、インストールして利用する外部ライブラリにもPythonならではの機能を提供するものがあります。特に科学計算や機械学習のライブラリが豊富な点から、PythonはAI分野で注目されています。
統計解析などで利用される「NumPy」「SciPy」「Pandas」や機械学習で利用される「scikit-learn」「TensorFlow」なども外部ライブラリの一部です。そのほか、Webサービスの開発では「Django」「Flask」などのフレームワークがよく利用されます。
ここでいうライブラリとは、参照できるプログラムのリストのようなものです。上手に活用すると新しくコードを書かずに処理を実現したり、少しの修正で機能追加が可能です。ライブラリが豊富であるということは、それだけ利用範囲が多いということですし、実際に使用されているプログラムも豊富だということになります。
コードがシンプルで書きやすく、読みやすい
Pythonの特徴として、コードがシンプルで書きやすく、読みやすい点があります。シンプルで書きやすいとは、少ない行数でたくさんの命令を出せる、また異なる動作を作り出せるということです。そのため、Pythonは初心者にも学びやすい言語といわれています。少ない文章量でコードを書くので何らかの難しい問題にぶつかった時に、問題箇所を参照し解決策を見出すことが簡単になるからです。
また、コードが読みやすい点は、エンジニアの作業を減らしチームでの開発を容易にします。コードを入力する手間が少なくなるだけでなく、ミスがないかどうかのチェックをする負担の軽減にもつながります。Pythonのシンプルな文法で記述されたコードでは、文中にミスが埋もれてしまうことを防ぎ、より修正点を発見しやすくなります。結果として、より精度が高くバグの少ないプログラムを作れるようになるのです。
科学計算や機械学習の分野で最も使用される言語
こうしたメリットを生かして、Pythonは現在では科学計算や機械学習の分野で最も使用されるようになっています。研究者やデータ分析職など必ずしもエンジニアではない人材が多いこうした分野では、よりシンプルで使いやすいコードを使った方がよい場合もありPythonはもってこいなのです。特にAIの分野では、ほとんどのエンジニアがPythonを使うようになっていて、なかばAIを開発するうえでの必須言語となっています。世界的な動きとしてデータサイエンスの潮流があらゆる業界に広がっていくことが考えられます。それを支えるPythonの技術を身につけるというのは非常に重要なものとなっているのです。
Pythonの今後の動向と将来性
Pythonは、プログラミング言語のランキングでトップスリーに入ってくるなど人気急上昇中の言語です。特にAIやIoT、ビッグデータ解析などの未来型の技術に使われていますので、より将来性が高い言語と言えます。Pythonの人気は高いため、今後はPythonエンジニアが増え、徐々に希少性が薄まる点は懸念されています。そのため、フリーランスとして高収入を得るためには、単にPythonでプログラミングできるだけでなく、データベースや統計解析、クラウドインフラなど複合的な分野でスキルを身につけるとよいでしょう。Pythonは、シンプルであるがゆえ、さらに応用範囲が広がって、従来技術にはないサービスに使用される可能性もあります。ディープラーニング技術がこれから普及するに伴いさらに伸びていく言語と言えるでしょう。