COBOLの特徴
COBOLは1959年にアメリカで開発された高級プログラミング言語で、今日のIT業界においても重要な役割を果たしています。具体的にどのような特徴がある言語なのか、以下で詳しくみていきましょう。
事務処理用のプログラムを効率よく開発できる
COBOLは、その設計が事務処理の効率化を目的としています。英文に近い構文は、事務員や非技術者でも理解しやすいという利点があります。これにより、事務処理用のプログラムを比較的簡単に、そして効率よく開発することが可能です。数値計算やデータ処理が多い事務業務に最適化されているため、COBOLの知識は業務システム開発において非常に価値があります。
金融業界に強みを持つ
金融業界では、COBOLの利用が特に顕著です。誤差の少ない大規模な数値計算を可能にするこの言語は、銀行のATMトランザクションや証券取引など、金融関連の業務に広く採用されています。
オブジェクト指向と静的型付き
COBOLは時間の経過と共に進化を遂げ、現代のプログラミング言語の標準であるオブジェクト指向にも対応しています。また、静的型付き言語としての特性を持つため、大規模で複雑なアプリケーションの開発において、安定性と効率性を提供します。これにより、COBOLは現代の技術基準にも適応し続けており、既存のシステムと新しい技術の橋渡し役としても活用されています。
信頼性や保守性に優れている
COBOLは、その信頼性の高さで知られています。前述のとおり、金融業界などの重要な業務を扱う分野で広く使われることからも、その安定性と信頼性が伺えます。また、構文が英語に近いため、可読性が高く、エンジニアによる記述の違いが少ないのも大きな特徴です。これにより、保守や改修作業が容易になり、長期にわたるシステムの運用に適しています。
若手エンジニアの需要が高い
現在、COBOLを扱えるエンジニアは、特に若手層で不足しています。多くの既存システムがCOBOLで構築されているにもかかわらず、新しい世代のエンジニアが他の言語に関心を持つ傾向にあるからです。このため、COBOLを習得することは、若手エンジニアにとって市場価値を高め、独自のキャリアパスを築く大きなチャンスとなります。特にフリーランスのエンジニアにとっては、COBOLのスキルが高い需要を持つ分野での強みとなるでしょう。