フリーランス

Figmaのフリーランスになるには?必要なスキルや将来性などを解説

Figmaのフリーランスになるには?必要なスキルや将来性などを解説

Figmaはデザインやシステム開発などで広く活用されているため、フリーランスが活躍する際にぜひ習得しておきたいスキルのひとつです。特にフリーランスエージェントを活用するとより高い報酬が得られるかもしれません。

本記事では、Figmaのスキルが活かせるフリーランス向けの求人例や未経験からFigmaのスキルを習得するための方法についてご紹介します。

そもそもFigma(フィグマ)とは?

Figmaとは、ブラウザベースのコラボレーションデザインツールです。デザインやプロトタイピング、開発、フィードバック収集が1つのプラットフォームで利用できるため、デザイナーはもちろんマーケティングやエンジニア、Webディレクターなどが活用しています。

Figmaの特徴

Figmaは、チームワークを前提としたデザインツールで、ユーザー中心のデザインプロセスを支援しています。

遠隔地にいるフリーランスのデザイナーやエンジニア同士でもスムーズにコミュニケーションが可能です。Adobe XDやSketchからの移行など、UI/UXデザインの設計からプロトタイピングまでの作業フローに対応したツールがあるほか、ユーザビリティテストやプレゼンテーションもFigma上で実施できます。

Figmaのメリット

Figmaにはスターター、プロフェッショナル、ビジネス、エンタープライズというプランがあります。無料のスタータープランでも一部の機能が利用できるため、まず使ってみてから必要プランが検討できます。

また、Figmaは自分の端末ではなくクラウド上で演算処理を行います。使用するデバイスのスペックによらず軽快に動作する点がメリットです。そしてリアルタイムに編集ができるため、複数の編集者と同時作業が可能です。

Figmaのスキルのみでフリーランスを目指すのは困難

フリーランスの場合、Figmaのスキルのみで成功を目指すのは簡単ではありません。Figmaにはさまざまな機能が盛り込まれているものの、Figmaに関わる案件にはWebデザインやアプリ開発など複数の職種向けスキルが必要です。

クライアントがフリーランスに依頼を考える際には、自社にリソースがない場合や、その分野に関する知見がない場合が多くみられます。そこでフリーランスにはクライアントの課題を引き出し解決に導く提案力や単価、稼働条件に柔軟に対応できる能力などが求められるのです。

Figmaの使用スキルを活かして活躍するには

Figmaの使用スキルを活かして活躍するには、最新のデザイントレンドやツールの機能アップデートに常に注目し、学習を続けることが重要です。ポートフォリオを充実させ、自身のデザイン作品を通じてスキルを証明することも求められます。

また、コミュニケーション能力やチームワークも大切にし、クライアントやチームメンバーとの良好な関係を築くことで、長期的に活躍するための基盤になります。

フリーランスのFigma求人案件の例

Figmaと関連スキルを組み合わせれば、フリーランスでも活躍が可能です。ここではFigmaのスキルを活かしてお仕事をされたい方向けに、具体的な求人案件の例をご紹介します。

UI/UXデザイン

UI/UXデザインは、ウェブサイトやアプリケーションのユーザーインターフェースやユーザーエクスペリエンスを設計する仕事です。案件には、プロトタイピング、ユーザーフローの作成、インタラクションデザインなどが含まれ、クライアントのビジョンを形にするクリエイティブなスキルが必要です。

グラフィックデザイン

グラフィックデザインの分野では、ロゴやブランディング資材、ウェブサイトのビジュアルデザイン、プロモーション用のグラフィックなどを制作します。

クリエイティブなアイデアと視覚的コミュニケーションスキル、クライアントの要望の理解、ブランドのアイデンティティに合ったデザインを提案力も重要です。

Webデザイン

Webデザインでは、Figmaを利用してウェブサイトのレイアウト、ユーザーインターフェース(UI)、ユーザーエクスペリエンス(UX)の設計を行います。

フロントエンド開発

フロントエンド開発では、FigmaでデザインされたUI/UXを基に、HTML、CSS、JavaScriptなどの技術を使用してウェブサイトやアプリケーションのフロントエンドを実装します。

プロダクトデザインに関するコンサルティング

プロダクトデザインに関するコンサルティングは、クライアントの製品やサービスの成功に直接貢献する重要な役割です。

コンサルティングでは、Figmaを用いてクライアントのプロダクトデザイン戦略の立案、実行支援を行います。市場調査からユーザー体験(UX)の改善、インターフェース(UI)デザインの提案の専門的な知見を活かして、製品開発の全過程にわたる支援活動アドバイスを提供します。

クライアントのビジネス目標に寄り添い、効果的なデザインソリューションを導出する能力が求められるとともに、Figmaの共同作業機能を駆使して、プロジェクトチームとの密接なコミュニケーションを保つことが不可欠です。

Figmaの案件探しにはフリーランスエージェントがおすすめ

フリーランスエージェントを活用すると、自分に合ったFigmaに関する案件が効率的に見つけられます。

フリーランスエージェントとは?

フリーランスエージェントとは、コーディネーターが仕事を探しているフリーランスと仕事を依頼したい企業やクライアントとを繋げる仲介サービスのことです。

フリーランスが仕事を獲得する経路は人脈やすでに取引がある会社などが多いものの、コロナ禍後は特にエージェントサービスの利用が増えてきています。

フリーランスエージェントは、フリーランスに仕事の機会を提供するほか、交渉や契約のプロセスをサポートします。また、業務の進行支援や問題解決の相談に応じる場合もあります。

フリーランスエージェントのメリット

フリーランスエージェントは、適切な案件を効率的に見つけ、交渉や契約サポートも行います。フリーランスエージェントを利用することで、フリーランス自身のスキルに合う仕事が効率的に探せて、企業は適切な人材を短時間で確保できます。

営業の代行

営業の代行とは、企業の商品やサービスの販売活動を専門の業者に委託することです。実業務が収益に直結するフリーランスにとって、実業務をしながら営業活動を平行して行うのは簡単ではありません。

フリーランスエージェントを利用するメリットは自分で営業活動をしなくて良いことです。継続して案件の紹介を受けられれば収入の安定につながります。場合によっては、高単価な案件や知名度の高い大型案件の紹介を受けられることもあるでしょう。

経理・法務・税務などのサポート制度

フリーランスが自分で報酬や仕事の範囲、期間などの契約を結ぶ場合、状況によっては税務や法務的不利な契約をしてしまう可能性があります。フリーランスエージェントでは、契約交渉をサポートしてくれるほか、請求や支払い管理など基本的な事務作業の代行を依頼することもできます。

加えて、何らかの事情で契約を終了したいなど万一トラブルが起きた場合でも仲介役として対応してもらえます。各業務のスペシャリストのサポートが受けられるのはフリーランスにとってたいへん心強いでしょう。

福利厚生が備わっている

個人事業主や小規模企業者などのフリーランスは、基本的に福利厚生がありません。

しかし、フリーランスエージェントを活用すると、社会保険加入支援やレジャー施設利用、レンタルオフィスやコワーキングスペースなどのサービスが利用できる場合があります。

また、フリーランスエージェントから最新の業界情報を入手できれば、自身の市場価値の把握やスキルに活かせるため、市場での競争力を高めるキャリア形成に役立ちます。

フリーランスエージェントのデメリット

フリーランスエージェントを利用する場合には、デメリットがあることも考慮して利用しましょう。

報酬からマージンを引かれる

フリーランスエージェントでは、サービスへの対価としてマージンが設定されています。仕事の依頼を受けた場合、受注金額の10~20%など一定金額をマージンとして支払います。案件によってマージン率は異なるため、マージン率は基本的に公開しないフリーランスエージェントが多いでしょう。

そのため「せっかく受注したけれど、思いのほか報酬が少なかった」と思うことがあるかもしれません。マージンは、フリーランサーとクライアント双方に安心と利便性を提供するための仕組みのためあらかじめ考慮する必要があります。

担当者によってサポートの質が異なる場合がある

フリーランスエージェントのマッチングは最終的に担当者が窓口となるため、専門性や対応力、提案力は完全に一律とは言いきれず、場合によっては提供される支援の有用性や問題解決の迅速性に差が出ることがあります。そのため、同じサービスを利用していても、利用者によって満足度に大きな違いが出る可能性があります。

また、フリーランスエージェントの担当者との相性があるかもしれません。どうしても合わないと感じる場合には、別の窓口に相談するのも一案です。

自身のスキルや経験を低く見積られる可能性

フリーランスのスキルの明確化は簡単ではありません。資格やアピールが不足していれば、担当者が自身のスキルや経験を低く見積り、正確に評価してもらえない可能性があります。

もし「条件に合わない案件ばかりを紹介される」と感じる場合には、自身のポートフォリオや経歴を見直してみましょう。特にIT系の資格はバージョン違いなど日々新しい資格が登場するため、最新の技術には追従しているのにポートフォリオの内容が古いために有用性を感じてもらえないかもしれません。

市場の需要やクライアントの要望を予測して、フリーランスとしてどのような魅力があるかを振り返る機会を設ける必要があります。

Figmaの経験を活かすためにさらに身につけておきたいスキル

Figmaを用いた技術を活かしてフリーランスで活躍するには、関連するスキルを身につけておくのがおすすめです。

UX/UIデザインの知識とスキル

FigmaはWebサイトでコンテンツやアプリの見た目やユーザーが実際に行う操作をデザインするツールです。そのため「ユーザーにとって心地良い見た目はどのようなものか」「ユーザーが使いやすい遷移はどのような方法か」などの観点を考えるUX/UIの知識やスキルは必須とも言えます。

UX/UIにはユーザー中心のデザイン思考、情報アーキテクチャ、ユーザー研究方法、ワイヤーフレーミング、プロトタイピングなど、ユーザーの体験を最適化するための広範な知識が含まれます。

トレンドやユーザーのニーズを理解し、それを効果的なデザインに落とし込む能力を身につけることで、より価値の高いプロダクトの開発に貢献できます。

フロントエンド開発スキル

Webデザイナーが設計したデザインをサイトやアプリケーション画面に表現するフロントエンド開発スキルも身につけておくと、デザインから実装までのプロセス全体で活躍できます。場合によってはより高い報酬を目指せるかもしれません。

HTML、CSS、JavaScriptなど基本的なプログラミング言語やコーディング技術を習得することで、デザイナーが意図したUIを具現化できるようになります。また、Vue.jsやReactなどのフレームワークやライブラリの知識があると、より複雑なインタラクションや動的なコンテンツの実装に役立ちます。

Adobeに関する知識とスキル

Adobe PhotoshopやAdobe Illustratorなどのグラフィックデザインソフトウェアを習得すると、バナーやイラスト制作など受注できる案件の幅が広がります。

これらのツールは、FigmaでのUI/UXデザイン作業を補完する複雑なイラストレーションやグラフィック編集に活かせます。また、Adobe XDの知識は、Figmaと同様にプロトタイピングやワイヤーフレーミングに利用でき、デザインプロセスをより流動的にします。

コミュニケーションスキル

Figmaはクラウドベースの共同作業ツールであり、開発にはクライアントをはじめ複数のメンバーが関わります。アイデアの共有やフィードバックの受け取り、意見の調整などを行うためには、クライアントやチームメンバーとの効果的なコミュニケーションが不可欠です。

コミュニケーションを円滑にすすめるには、オンラインでのコミュニケーション能力やプレゼンテーションスキル、メールやチャットでの明確な伝達技術が必要です。さらに説得力のあるストーリーテリング能力があれば、デザインや納品物の意図を効果的に伝えるのに役立ちます。

未経験からFigmaの習得は可能?

Figmaは未経験の初心者でも十分習得可能です。スキルを習得すればプロのデザイナーを目指すことも可能です。

Figmaのインターフェースは直感的に使えます。また、公式のチュートリアルやオンラインコース、YouTubeの解説動画など、豊富な学習リソースが利用可能です。これらの教材を通じて、基本的な操作方法から高度なデザインテクニックまで、段階的にスキルを身につけられます。

また、Figmaはコミュニティが活発で、多くのデザイナーが作品を共有しているため、自分で操作を学ぶ前に作成物の雰囲気を知ることも可能です。実際のプロジェクトを通じて学習を進めることで、理論だけでなく実践的な知識も身につきます。

未経験からFigmaの使い方を学ぶ方法

未経験からFigmaを学ぶには、公式チュートリアルやオンライン講座が効果的です。

公式サイトで学ぶ

Figmaの公式サイトでは、基本的な操作方法から応用技術に至るまで、幅広いチュートリアルが提供されています。初心者向けのガイドも豊富なので、未経験のフリーランスが、自分のペースで学習を進めることも可能です。

教育コンテンツには、サンプルプロジェクトも用意されているため、理論だけでなく実践を通してFigmaの使い方が習得ができます。

学習サイトや書籍で学ぶ

オンラインの学習サイトや書籍を利用することも有効です。UdemyやCourseraなどのプラットフォームでは、Figmaに特化したコースが多数用意されており、基本操作から高度なデザイン技術まで、段階的に学ぶことが可能です。

また、書籍にもFigmaの基礎知識を丁寧に解説したものや、実践的なプロジェクトを通じてスキルを磨くためのガイドブックなどがあります。これらのリソースを活用することで、自分に合った学習方法でFigmaの知識を深めることができます。動画やテキストを通じて、自学自習の形式で着実にスキルアップを目指しましょう。

動画講座で学ぶ

YouTubeやVimeoなどのプラットフォームで提供される動画講座では、Figmaの基本的な操作方法から、実際のプロジェクトでの応用技術に至るまで、視覚的にわかりやすく学べます。

動画では実際の画面操作をリアルタイムで見ながら学べるため、理解が深まりやすいです。また、自分の学習ペースに合わせて繰り返し視聴することができるほか、自分が理解しやすい動画を選ぶこともできます。

Figmaのスキルを活かしたキャリアパス

Figmaのスキルを活かしたキャリアパスには、UI/UXデザイナー、プロダクトデザイナー、グラフィックデザイナー、フロントエンド開発者などの選択肢が考えられますます。

Figmaを駆使することで、Webサイトやアプリケーションのインターフェイス設計、ユーザーエクスペリエンスの改善、ビジュアルデザインの制作など、幅広いプロジェクトに貢献できます。

また、Figmaで共同作業機能を行う経験を積むと、働き方の選択肢も広がります。チームメンバーやクライアントとの円滑なコミュニケーションの取り方やプロジェクトを効率的に進める方法が身につくことで、デザインエージェンシーやスタートアップ、大手企業とリモートワークで関わる可能性も広がるでしょう。

Figmaを使ったフリーランスの需要や将来性

Figmaのスキルを有するフリーランスの需要や将来性は極めて高いと言えます。デジタル化が進む中、Webサイトやアプリの数が増えているため比例してUI/UXデザインの重要性も増しています。

Figmaのように共同作業が可能なデザインツールは、リモートワークや分散型チームでのプロジェクト遂行において不可欠です。特に、スタートアップや中小企業から大企業に至るまで、効率的かつ高品質なデザインを求める声は多く、Figmaを駆使できるフリーランスのデザイナーは強く求められているのです。

Figmaのアップデートは継続的に行われていて、新機能の追加によってデザイン作業の可能性が広がっています。Figmaのスキルを持つことは、フリーランスとしての市場価値を高め、さまざまなプロジェクトに参加する機会を増やすことに繋がります。今後もFigmaを用いたデザインニーズは増え続けるため、そのスキルは長期的に見ても非常に有望な将来性を秘めています。

まとめ

Figmaはチーム設計に向いているクラウドベースのツールで、UX/UIデザインやグラフィックデザイン、Webデザイン、フロントエンド開発、コンサルティングなどさまざまな分野で活用されています。

Figmaのスキル習得は、フリーランスがスキルアップを検討する場合におすすめです。チュートリアルや書籍、動画サイトなどのコンテンツが未経験でも独学可能です。対外的なスキルを明確化することで、フリーランスとしての自身の価値を高めていきましょう。

関連記事Related Posts