AIエンジニアは副業できる?高単価副業案件の取り方や注意点を解説
AIエンジニアは、人工知能の開発やデータの解析などの仕事を任せられる人材として、多くの企業で活躍しています。 そんなAIエンジニアの需要は高く副業で知識やスキルを活用する機会も増えています。
本記事では、AIエンジニアが副業をするメリットや注意点を解説いたします。
目次
AIエンジニアの副業はできる?
現代においてAIの活用は必須ですが、AIの知見を持った人材は圧倒的に不足しており、正社員やフルタイムの正社員同様の働き方をするフリーランスだけでなく、空き時間を使って働く副業AIエンジニアも必要とされています。そのため、AIに関するスキルや経験を持っていてもっと経験を積みたい、もっと稼ぎたいと思っているなら副業に挑戦する価値は大きいでしょう。
副業AIエンジニアは稼げる?
副業AIエンジニアは稼げると言えるでしょう。そもそもAIエンジニア自体高いスキルが求められることから、副業でもAIエンジニア案件は単価が高めに設定されている傾向があります。ただ、短時間で完結させられるような副業向けの案件は数が限られているのが難点。それ故に副業AIエンジニアの応募が集中してしまい、案件の獲得が難しく稼げないということがよくあります。したがって稼げるAIエンジニアを目指したいなら高いスキル・経験を身に着けたうえで多数の応募の中から案件を勝ち取れる実力を身に着ける必要があるでしょう。
フリーランスのAIエンジニアは稼げる?
AI分野はIT分野の中でも特に高い技術と経験、知識が求められる分野なので稼げると言えるでしょう。フリーランスエンジニア向けのエージェントサービスであるフリーランススタートによるとフリーランスのAIエンジニアの平均単価は75.3万円です。ここから算出できるAIエンジニアの平均年収は900万円であり、この数字はエンジニアの中でも高いと言えます。ただ単価の高い案件は重要な情報を取り扱う案件が中心で、客先常駐のような正社員に近い働き方が求められます。リモートOKの案件もありますが、客先常駐の案件と比べると単価が下がってしまうので、AIエンジニアはこの点を留意したうえで案件に応募する必要があるでしょう。
AIエンジニアが副業するメリット
AIエンジニアが副業に取り組むメリットにはどんなものがあるのでしょうか。それでは、AIエンジニアが副業するメリットを紹介します。
収入が増加する
副業に取り組めば本業で稼いでいる分の収入に副業で稼いだ分の収入が上乗せされるので、当然収入が増えます。お金があるに越したことはありません。特に若い人は社会人としての経験が浅いので年収が上がらず、今の収入に満足できていない人も多いでしょう。そこで副業に取り組めば収入が増えて、今よりお金に余裕のある生活が送れるようになります。
人脈を広げることができる
副業では本業で関わりのない企業やエンジニアとの出会いもあります。AI分野は技術の進歩が著しく、技術の研鑽を怠っているとすぐに置いていかれてしまう世界です。そこで副業でAIエンジニアとしての人脈を広げ、様々な人と一緒に働くことで最新の情報も手に入れやすくなりますし、技術力アップにも繋がるでしょう。また、フリーランスは人脈で仕事を獲得することも多いです。特に将来的に本業の仕事を辞めてフリーランスとして独立したり、起業したりしようと考えている人の場合、副業で得た人脈が役に立つこともあるでしょう。
経験やスキルが増える
副業に取り組めば本業では得られない経験やスキルも獲得できるでしょう。企業で働いているとできる仕事はその企業の業種や取引先によって変わってくるため、必ずしもやりたい仕事や将来の自分のキャリアに繋がる仕事ができるとは限りません。副業は自分で案件を探して応募する形式が基本なので、自分のキャリアに繋がる仕事を選んで効率よく経験やスキルを獲得できます。自分の将来のキャリアプランを実現するための近道としても副業はとても良い手段と言えるでしょう。
人工知能(AI)分野の副業とは
AI分野の副業案件にはどんなものがあるのでしょうか。案件の傾向を紹介します。
AIチャットを活用した副業
AIエンジニアの中にはAI開発だけでなくChatGPTなどAIチャットを活用して文章に関わる副業に取り組む人もいます。例を挙げるとブログや記事の執筆、外国語の翻訳、シナリオ作成など。ただAIで文章を生成した場合、他のサイトと文章が被ってしまうなど著作権に関連する問題が起こりやすいので、クライアントから仕事を受注するのではなく、自分でサイトを運用していたり、動画を作成して動画サイトに投稿している人が多い傾向にあります。もちろんクライアントから仕事を受注している人もいますが、この場合AIチャットに仕事を丸投げしたとしても文章を校正・修正するスキルは必要です。
AIチャットを用いた仕事に関しては、自分のペースで取り組める案件が多いのが魅力。本業が忙しい時期は仕事をセーブしやすいので、本業と両立しやすいでしょう。
画像生成AIを活用した副業
画像生成AIを用いてイラスト・アートを創る副業に取り組む人もいます。画像生成AIはAI分野の中でも成長が顕著な分野であり、絵が苦手な人でも高品質なイラストが描けるようになったことから、特に注目度が高いです。ただ、画像生成AIは主にインターネット上に存在するイラスト・画像をはじめとする情報をヒントに画像・イラストを生成をするので、AIチャット同様、知らない間に他の人の著作権を侵害してしまうリスクが存在します。したがって、画像生成AIを活用して副業に取り組む場合もただAIツールを使いこなすだけでなく、イラストを描いたり画像を編集したりするスキルが必要となります。
エンジニア・データサイエンティスト向け副業
AIエンジニアとしての実績があり、ある程度自由な時間を確保できるならAiエンジニアやデータサイエンティスト向けの開発や分析案件に参画してみると良いでしょう。このような案件は高いスキルが求められる分単価も高いです。AI関連ツールに加え、PythonやRなどAI開発によく使われる言語や数学・統計学など人工知能に関連する知識や業務の経験があるならエンジニア・データサイエンティスト向け案件にも挑戦してみてください。
AI分野の副業で高単価案件を獲得する方法
副業向け案件は低単価の案件も紛れ込んでいます。そこでAI分野の副業で高単価案件を獲得するには何をすれば良いでしょうか。それでは、AI分野の副業で高単価案件を獲得するためにやっておきたいことを紹介します。
フリーランスエージェントを活用
案件を獲得できるような伝手を持っていないなら、フリーランスエージェントを活用して仕事を探すと良いでしょう。フリーランスエージェントは利用者のスキルを見て、そのスキルに見合った案件を紹介してくれます。フリーランスとして副業を探す際に大変なのが案件探しやクライアントとの交渉でしょう。フリーランスエージェントならエージェントがクライアントとの間に入ってくれるので、交渉もスムーズに進みやすく、仕事も獲得しやすいです。
資格の取得
特に実務経験が浅い人の場合、実力があったとしても経歴のせいで十分に評価をしてもらえないことがあります。資格ならある程度自分の実力を示す指標となってくれるので、資格を取得して実力をアピールし、仕事を獲得すると良いでしょう。AIエンジニアに関連するものではG検定やE資格、統計検定が挙げられます。その他にもエンジニアとしてのスキルをアピールするのに情報技術者検定やデータベース関連の資格も取得しておけばより有利になるでしょう。
マネジメント経験を積む
AIエンジニアの中でも特にマネジメント経験を持っている人は不足しており、AIエンジニア案件の中でも単価が高く設定されています。マネジメント経験があれば開発案件だけでなくマネジメント案件やコンサルティング案件も獲得できるようになるでしょう。特にコンサルティング案件はリモートでできる案件が多く、本業と両立しやすいです。ただ、マネジメントの経験は本業で働いている会社の人員配置などの事情もあり、すぐに経験を積めるものではありません。必要があれば転職も検討しつつ、マネジメント経験を積んでAIエンジニアとしてのステップアップを目指しましょう。
AI分野で副業する際の注意点
AI分野で副業に取り組む際は、事前に確認して置かなければいけないことがあります。万が一注意点を把握せずに副業に取り組んでいると、本業で働いている企業とトラブルになったり、生活に支障が出たりする可能性が出てくるでしょう。それでは、AI分野で副業をする際の注意点を確認しましょう。
就業規則を確認する
副業を始める前に必ず本業で働いている企業の就業規則を確認してください。働き方改革が進んで副業で許可する企業は増えましたが、膨大な量の企業の重要なデータを取り扱うことが多いAIエンジニアの場合、企業の重要な情報の流出を防ぐために副業が禁止されていることがあります。万が一就業規則を破ってしまうと懲戒処分を受けることになり、場合によっては退職する羽目になるかもしれません。本業でのキャリアを失ってしまうのは、安定した毎月の収入がなくなりますし、本業で積めるはずだったAIエンジニアとしてのスキル・経験も積めなくなってしまいます。したがって副業を始めようと思うなら、まず就業規則を確認し、万が一副業に関する記載がないなら上司に確認してみましょう。
本業とのバランスを考える
AIエンジニアに限らず副業に取り組むなら本業とのバランスを考え、本業に支障がない範囲にしましょう。副業はやりたい仕事を選べるので副業ばかりに重点を置いてしまいがちです。しかし、副業ばかりに時間を割いて本業の仕事に身が入らなくなってしまうと、職場の人たちに迷惑がかかってしまいます。また、成果が出せずに昇進がなくなったり給与が下がったりしてしまうこともあり得るでしょう。
副業は本業の労働時間の空き時間を見つけて働く働き方です。副業に取り組む時間は本来休息に充てるための時間であり、この時間も労働に回してしまうことで、十分な休息を取れなくなってしまうことも想定されます。万が一休息が十分に取れなくなると、本業はもちろん副業の仕事にも集中できなくなり仕事を失ってしまうかもしれません。場合によっては、疲労が取れずに体調を崩して長期の休養が必要になってしまうこともあるでしょう。副業を始めるなら、あくまで本業を最優先とし本業に支障が出ない範囲で仕事を引き受けましょう。
また、副業エンジニアとして働きたいと思っているなら、副業がしやすい職場に転職したうえで始めるのも一つの手です。副業が世間に広まってからは、社員が副業に取り組みやすいように正社員でも週3〜4日勤務としていたり、リモートワークが基本で出社日数が少なかったりする企業も増えています。このような企業なら本業と副業を両立させやすいので、特に今の職場に不満があったり、副業を始めようとしているなら副業をしやすい企業への転職も一緒に検討してみるのがおすすめです。
確定申告が必要になる場合がある
副業で得た収入の大半は雑所得に分類されます。雑所得は20万円以上となった場合に確定申告が必要であり、高単価案件の多いAIエンジニアが副業に取り組む場合は原則確定申告が必要なものと考えた方が良いでしょう。企業で働いていると企業が年末調整を行い、控除が受けられる分の税金は給与とともに返してもらえます。しかし副業で働く場合はフリーランスと同じで、副業で稼いだ分の収入の税金周りの手続きは自分で行わなければいけません。確定申告は毎年度末にあたる2月中旬〜3月中旬に手続きを行うものであり、その前の年の1月〜12月に稼いだ収入分の税金を支払わなければいけません。忘れてしまうと延滞税などが発生してしまうので、毎年忘れずに確定申告を行いましょう。
確定申告にあたっては領収書など、その収入や出費の証拠となる書類を準備し、まとめる必要があります。AIエンジニアが副業をしていると、本業の仕事と副業の仕事の時間だけでなくAI関連の勉強の時間も必要となるので、その月の収支を記録する余裕がなくなってしまう人も少なくありません。しかし収支の記録をサボると、確定申告の直前になって1年分の収支をまとめる必要が出てきて、副業どころではなくなってしまいます。したがって、副業に取り組むなら副業の仕事だけでなく記帳など事務作業にかかる時間も考慮したうえで仕事を引き受けてください。
まとめ
IT業界の中でもAIエンジニアは、需要に対して供給が追いついていない職種であるため、副業で働いているAIエンジニアも多く存在します。ただ副業向け案件は、フルタイムで働くフリーランス向け案件と比べると案件の数が少なく、副業エンジニア同士で案件の取り合いになってしまいがちです。したがってAIエンジニアが副業に取り組もうとしている場合は、案件を獲得できるように着実にスキルを磨き、本業でも副業でも活躍できるAIエンジニアを目指してください。
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