フリーランス求人を探すTypeScriptエンジニアの年収って？平均年収や年収アップの方法、将来性まで解説
「TypeScript」というプログラミング言語をご存知でしょうか。比較的新しい言語ですが、近年需要が高まっており、コードの短さやJavaScriptとの互換性の高さなどが評価されています。そのため、開発言語として採用している企業も増えてきています。
本記事では、TypeScriptの特徴やメリットに加え、TypeScriptエンジニアの年収事情や年収を上げる方法、将来性について解説します。TypeScriptエンジニアを目指している方、TypeScriptエンジニアとして年収を上げたい方はぜひ参考にしてみてください。
目次
TypeScriptとは？
TypeScriptとは、2014年頃にMicrosoftによって開発されたプログラミング言語です。2017年にはGoogleが開発言語として採用するなど、近年世界中で需要が高まっているプログラミング言語の1つです。
TypeScriptは、「AltJS」の一種で、JavaScriptが進化したような特徴を持っています。JavaScriptの欠点や使いにくさを補っており、コードの短さやエラーの防ぎやすさなどが高く評価されています。
TypeScript向けのフレームワーク
TypeScriptの大きなメリットの1つが、JavaScriptとの互換性の高さです。TypeScriptではJavaScript向けのフレームワークが利用できるため、アプリケーションの開発効率を大きく高めることができます。
TypeScriptで利用可能なJavaScriptフレームワークの代表として、以下が挙げられます。
- AngularJS
- React
- Vue.js
AngularJSはGoogleが提供しているWebアプリケーションのフロントエンド用のフレームワークです。シングルページアプリケーションの開発ができ、これ1つで全ての機能が完結しているフルスタックフレームワークとして知られています。
ReactはMeta社を中心に提供されているフレームワークで、ユーザーインターフェースの構築に適しています。元々JavaScriptライブラリとして開発されているため、TypeScriptで使うには拡張機能を利用する必要があります。
Vue.jsは、シンプルで自由度が高く、他のライブラリと柔軟に組み合わせて利用できるフレームワークです。バージョン3.0以降はTypeScriptで記述されているため、TypeScriptでも拡張機能を使わずに利用することができます。
TypeScriptの特徴・メリット
TypeScriptが近年需要を伸ばしている背景には、どのような理由があるのでしょうか。ここでは、TypeScriptの特徴・メリットを4つご紹介します。
- JavaScriptの互換性が高い
- コードが短く読みやすい
- 動作が速い
- エラー防止をしやすい
JavaScriptの互換性が高い
1つ目のメリットは、JavaScriptとの互換性が高いということです。Webアプリケーション開発において、今やJavaScriptは欠かせない存在になりつつあります。TypeScriptはJavaScriptの上位互換とも言えるプログラミング言語なので、JavaScriptの開発環境や実行環境が整っていれば簡単に導入することができます。JavaScript向けのフレームワークやライブラリを簡単に利用できるのも、TypeScriptのメリットの1つです。
コードが短く読みやすい
TypeScriptは、コードが短く読みやすいプログラミング言語です。TypeScriptはJavaScriptの上位互換でありながら、コードをシンプルに記述できるため、可読性や作業効率が高く、学習コストも下がります。JavaScriptのコードをTypeScriptで記述すれば、コードがシンプルになる可能性は十分にあります。
動作が速い
TypeScriptは静的型付けの言語で、コードの中で型を宣言することが可能です。実行時に型を決定する動的型付け言語に比べ、処理速度が速いという特徴があります。また、TypeScriptでは度々アップデートが行われており、処理速度が改善されています。例えば、TypeScript 3.9では、特定のパッケージでの編集やコンパイルなどの処理速度の改善が行われました。
エラー防止をしやすい
TypeScriptには、エラーを防止しやすいというメリットもあります。TypeScriptは変数の型をコード内で宣言できるため、型に合わない値があるとコンパイルエラーが発生し、エラーの防止につながります。プログラムを実際に実行する前にエラーに気が付くことができるのが、JavaScriptにはない大きなメリットです。JavaScriptでは「undefined」エラーが起こりやすく、実行させるまでエラーに気が付かないといった問題もありましたが、TypeScriptではこうした問題点が改善されています。
TypeScriptエンジニアの平均年収
TypeScriptエンジニアを目指している方にとって気になるのは、TypeScriptエンジニアの年収相場でしょう。ここでは、会社員の場合とフリーランスの場合のそれぞれについて、TypeScriptエンジニアの平均年収をご紹介します。
会社員の場合
会社員のTypeScriptエンジニアの平均年収は、およそ660～700万円程度です。例えば、大手求人サイト「求人ボックス」では、TypeScriptエンジニアの平均年収は「696万円」とされています。同サイトでの「ITエンジニア」の平均年収が「494万円」であることを考慮すると、かなり高めと言って良いでしょう。
また、2022年12月に「paiza」が発表した、「転職における言語別の平均年収ランキング」では、TypeScriptは「667.1万円」で全体の2位にランクインしています。
フリーランスの場合
会社員のTypeScriptエンジニアの年収は高めですが、フリーランスの場合はどうなのでしょうか。たとえば、大手フリーランスエージェント「フリーランススタート」では、TypeScript案件の平均月額単価は「74.1万円」で、年収に換算すると「889.2万円」です。フリーランスエンジニアとしても平均年収が高くなっていることが分かります。（フリーランススタート）
TypeScriptエンジニアのフリーランス向け案件数・単価
TypeScriptエンジニアとして働いている方、あるいはTypeScriptエンジニアを目指している方の中には、フリーランスとしての独立を検討している方もいるでしょう。それでは実際のところ、フリーランス向けのTypeScript案件はどの程度の数あるのでしょうか。単価や案件の内容とあわせて確認してみましょう。
たとえば、AI・データ分析に特化したフリーランスエージェントである「BIGDATANAVI」では、TypeScriptの案件は「56件」（2023年4月現在）募集されています。月額単価は85万円～150万円と幅はありますが、高単価な案件が多いことが分かるでしょう。同サイトでの案件内容としては、Webアプリケーションのバックエンド開発やフロントエンド開発、モバイルアプリ開発やAI開発などの案件がメインとなっています。
TypeScriptエンジニアが年収アップする方法
TypeScriptは、十分なスキルさえあれば高収入を期待できるプログラミング言語です。それでは、実際にTypeScriptエンジニアが年収を上げるにはどのような方法があるのでしょうか。ここでは、以下の3つの方法について解説します。
- TypeScripの習熟度を上げる
- TypeScript開発に関連するプログラミングスキルを身に着ける
- 上流工程の経験を積む
TypeScriptの習熟度を上げる
エンジニアが年収を上げるための最も確実な方法はスキルアップです。TypeScriptエンジニアの場合も、習熟度を上げることで年収アップにつながる可能性は十分にあります。TypeScriptは今もアップデートが重ねられており、新しい情報をキャッチしてより習熟度を高めていかなければなりません。高レベルなTypeScriptスキルが身につけられれば、エンジニアとしての年収アップにつながるでしょう。
TypeScript開発に関連するプログラミングスキルを身に着ける
TypeScriptそのものについてのスキルだけでなく、TypeScriptを使った開発に関する幅広いスキルも身につけていきましょう。例えば、TypeScriptで使えるJavaScriptフレームワークを使った開発にチャレンジしたり、PHPやGo、Pythonといったバックエンドのプログラミング言語を学んだり、近年のトレンドをふまえてAWSに触れてみたりと、年収アップにつながるスキルはたくさんあります。開発に関するスキルを広く身につけることで、自身の市場価値を高めることができるでしょう。
上流工程の経験を積む
上流工程の経験を積むことも、エンジニアが年収を上げるうえで有効な手段の1つです。クライアントへのヒアリングや要件定義、設計、マネジメントなど、上流工程の仕事を経験できれば、キャリアアップや年収アップにつなげやすくなります。フリーランスエンジニアとして独立する際にも、上流工程の経験があれば獲得できる案件の幅も広がるため、積極的にチャレンジしましょう。
TypeScriptエンジニアの将来性
TypeScriptエンジニアの将来性は高いと考えられています。現時点での案件数は、他のメジャーな言語に比べると多いとは言えないものの、Googleの開発言語に採用されるなど、TypeScriptの需要は確実に高まっています。
実際に、「paiza」が2022年12月に発表した調査結果では、「転職で企業からニーズが高い言語ランキング」でTypeScriptは「6位」にランクインしています。（転職における言語別の平均年収ランキング）2020年の同ランキングでは11位だったことから、需要が高まっていることが分かるでしょう。
需要と将来性に期待できるTypeScript。今エンジニアを目指している方、プログラミングの習得を検討している方は、ぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
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