システムエンジニアの副業で初心者は稼げる?土日でできる?単価目安・案件の探し方
これまではNGだった副業を解禁する企業が増えてきており、サイドビジネスやパラレルワークで収入を得るライフスタイルが会社員で働くシステムエンジニア(SE)にとってもより身近になってきました。
コンサルティングや受託開発、ブログ運営、アフィリエイト、映像編集など会社員とは別に個人で事業を持ち稼ぐことやフリーランスSEとして独立を検討中の方も多いのではないでしょうか。
この記事では、システムエンジニアの副業事情、報酬金額や単価の目安、おすすめのエージェント、個人で仕事を受注する方法などをわかりやすく解説していきます。
目次
システムエンジニアの副業事情
クライアントワークが中心で業務委託の仕事が豊富なシステムエンジニア(SE)という職業は、一般に副業・兼業との相性がよいと言われています。ITツールの導入推進やアプリケーションの設計・開発、インフラ構築など、いろいろな分野で人材が不足しており、経験者の持つノウハウや知見を求める現場は多く、依頼を受けるとそれなりの金額を報酬として得られるため副業で稼ぐことのハードルが低いのです。
また、システムエンジニア業務の性質からソフトウェアを活用して効率化を実現する術に長けており、在宅ワークでのコミュニケーションへの慣れ、プロジェクトマネジメントやドキュメント作成、交渉などサイドビジネスをこなすうえで重要なビジネス面での素養を持っている点も副業に有利であるといえます。
しかし、実際にサイドビジネスを始めようと考えたときには、本業と両立して続けられるか、希望の収入が得られるか、などの疑問が湧いてくるかもしれません。ここからは、システムエンジニアの副業事情について、3つの視点から解説します。しっかり確認しておきましょう。
土日のみでも副業できる?
平日に会社員として勤務する本業と並行してWワークや週末起業をおこなう際に、業務のない休日や平日の始業前、業務終了後の時間だけで本当にお金を稼ぐことができるのか気になる方も多いでしょう。システムエンジニアの副業案件では、開発や導入の支援に加え、コンサルティングやライティング、講師などの仕事もあります。それらの短期や単発の仕事を中心に探すことで、週末のみの稼働でも副業で収入を得ることは十分可能です。
本業でコードを書く開発エンジニアやITスペシャリストとして働いている場合は、受託開発の仕事を見つけることも容易です。経験・スキル・実績により需要が変動するため、報酬の相場を知りたい場合は、エージェントに相談したり、副業マッチングサイトに掲載される求人案件の単価を参考にしたりするとよいでしょう。
フルリモート・在宅ワークで作業できる?
新型コロナウイルス感染症(COVID‑19)の影響で、首都圏のIT企業を中心にオフィスに出社せず自宅からリモートワークの環境に接続して在宅で勤務するスタイルが浸透してきました。それに伴い、業務委託で外部のシステムエンジニアに依頼するタスクについてもテレワークを許可する現場が増えています。
それらを鑑みると、以前に比べ在宅ワークの副業を探しやすい状況といえるでしょう。ただし、システム・アプリ開発の場合、リモートワークのみで完結する仕事は、客先に常駐して作業する案件よりも高いスキルが求められる傾向にある点は注意しましょう。
スキルに自信がないときは、開発以外の案件も視野に入れて、幅広く探すと見つかりやすいでしょう。クラウドソーシングでは在宅ワークで作業の代行に対して報酬を得られる仕事が豊富にあります。ワーカーとして登録して、コツコツと実績を積めば、安定して収入を得ることも夢ではありません。
副業で稼げる金額の目安・単価相場
システムエンジニア向けのフリーランス案件や副業社員を募集する求人を見ると、業務委託での報酬の相場は、時給換算で2,000~4,000円ほど、稼げる金額の目安は月間数万円~数十万円までと幅があります。金額の差は、スキルや案件の種類、稼働可能な日数などの違いによるものです。
副業では月5万円程度までの収入を得ているシステムエンジニアの割合が高いのですが、やり方次第では月20~30万円を超える収入を手にすることも不可能ではありません。
Wワークで取り組む仕事の内容や、やりたい案件によって、報酬の相場や初期投資に必要な金額、手数料の比率などが異なるため、副業を始める際には収益化の計画を立てたうえで参入する領域をよく検討しましょう。
システムエンジニアの副業例
システムエンジニアが副業をする場合、本業と同じITスキルやプロジェクト経験を活かす開発系以外にも、様々な仕事がサイドビジネスの例として挙げられます。市場環境やライフスタイル、自己実現に向けやりたい仕事、将来のキャリアプランなど、幅広い可能性を考えた上で、自分に向いた副業を選ぶのがおすすめです。
開発・運用
業務システムやアプリなどの開発や設計、保守運用などに関わる副業なら、システムエンジニアとして本業で培ったスキル・実務経験をそのまま活かせるでしょう。案件の内容にもよりますが、比較的高単価の仕事が多いのも特徴です。
「要件定義や仕様作成などの上流工程を担当する」、「チームの一員として一部機能の開発に携わる」といった形でプロジェクトへの関わり方も、扱うプログラム言語も、様々なものがあります。「自分の持っているスキルを活かしたい」、「本業では関わりにくい業務で実績を積みたい」など、自分の希望を明確にして探してみましょう。
アプリ開発については、案件として請け負う以外に、個人で開発して運営する道もあります。多くの人に求められるアプリであれば、やりがいや将来的に誇れる実績になるだけでなく、有料販売の料金やアプリ内課金、広告収入を得るなど大きな収入アップも見込めるでしょう。
コーディング
プログラミングのスキルを活かして、コーディングを副業にする道もあります。開発や設計などの案件に比べると稼働時間が少なくすみ、クラウドソーシングなどで探せる単発の案件が多いことから、受注の難易度が低く、副業初心者でも気軽に始めやすいでしょう。
コーディングの仕事は、法人よりも単価の低い個人事業主の外注先を頼る会社も多く、パートナー募集などのフォームから直接企業に問い合わせて、仕事を得ることも可能です。成果となる対象が明確なため、在宅ワークで行える案件が多いのも特徴といえます。
SEに転職したばかりで経験年数が少ない・スキルに自信がない、という人にもおすすめの副業ですが、作業量と報酬金額が連動するタイプの仕事ですので、稼げる金額に限界がある点は認識しておきましょう。
コンサルティング
IT業界でも先端とされるフィンテックやブロックチェーン、AI、IoT、クラウドなどの技術を保有していたり、経営戦略、グローバル統合、M&A、新規事業、デジタルマーケティング、CRM、SCM、BPRなどの需要が高いテーマについて企画や要件定義、実行の推進を担当したりした経験があれば、コンサルティングや技術顧問といった副業を考えてみても良いでしょう。
ITコンサルは、顧客の事業や経営戦略を理解し、業務・ビジネス上の課題に対してITを使った解決策を提案します。また、顧問やアドバイザリーという契約形態は、IT部門や情報システム担当者が抱えるエンジニアリング業務に対してより効率的な業務フローや教育のための助言を実施する仕事です。
顧客が求めるシステムを期日通りに構築するシステムエンジニアの仕事内容から一歩進んで、システム構成や顧客の要望を整理し、ビジネス上の課題を見つける広い視点が必要とされますが、これまで手掛けてきた現場で培った知見やノウハウを活かせる仕事でもあります。
自らセミナーを企画する場合には、時間も場所も自分で決められますし、報酬の価格設定も自分の裁量で設定できるため自由度の高い副業です。セミナーもコンサルティングも、オンラインで行うことができますから、リモートワークを希望する人にもおすすめできます。
講師
社会人向けの教育講座やプログラミングスクールで講師やメンターとして働くのも、システムエンジニアの経験やITスキルが活かせる副業です。オンラインの講座も増えているため、リモートワークでも働きやすい上、土日や夜間のみといった働き方も希望に応じて選べます。
また、常に新しい情報が必要とされるIT業界では、現役エンジニアの需要が高いため、副業初心者向けの案件も見つけやすいでしょう。社内で後輩の教育担当をした、IT研修の講師をしたことがある、などの経験も十分に活かせる仕事です。人に教えることで、自分でプログラミングをするのとは違う経験を積むこともでき、本業にもプラスになるでしょう。
動画編集・Webライター
本業とは別の仕事にチャレンジしたいという場合におすすめできるのが、動画の編集・加工、Webライティングといったクリエイティブに関わる仕事です。どちらも個人事業主に依頼したいという発注者側からの需要が高く、案件が豊富な点が特徴といえます。注意点として、動画や映像の編集では専用のソフトが必要だったり、仕事で取り扱うデータが大容量のため、副業に使用するパソコンにもある程度のスペックの高さが要求されることがあげられます。インターネット回線も安定して速い環境が必要です。
未経験であれば、編集ソフトの使用方法から勉強しなければなりませんが、YouTubeやTikTokなどで使用する映像制作のニーズは伸びており、動画編集は将来的にも需要が見込める分野ですから、興味があれば身につけて損はないでしょう。
Webライターの場合、1文字辺り○円という形で単価が決まることがほとんどのため、記事作成に時間がかかると時給換算した際の収入が低くなる点に注意が必要です。しかし、専門性の高い記事は文字単価も高くなるため、システムエンジニアとしての専門知識やスキルを活かしてITに関する記事を作成するなど、収入を増やす方法もあります。納期を守れば、好きな時間・場所で取り組むことができるため、副業として始めやすい仕事です。
ブログ・サイト運営
ブログやWebサイトの運営は、上手く収益化ができれば、継続して利益を得られる可能性がある副業です。提供可能なサービスを掲載して副業の営業サイトとして活用する他、広告収入やアフィリエイトで利益を得る方法もあります。
検索エンジンからアクセスを伸ばすSEO対策の知識や、SNSの利用、ビジネススキルも必要になり、収益化まで長い目で見て取り組みたい副業ですが、軌道に乗れば大きな収入アップが期待できるでしょう。
システムエンジニアが副業を始める方法/案件の探し方
副業を始めようと決めたとき、どのような方法でお金を稼ぐのか、報酬を受け取る対価としてどのような価値をクライアントへ提供するのか、案件を獲得するための営業活動はどうするか、などなど、仕事探しに困ってしまうこともあるかもしれません。
実際に副業を行っているシステムエンジニアは、見込み顧客を探して仕事を受注する方法としてどのような手法を用いているのでしょうか。以下では4つの方法を解説します。
クラウドソーシングで仕事を探す
よくある方法として、クラウドワークスやランサーズなどのクラウドソーシングを利用して仕事を受注するやり方があります。クラウドソーシングは発注者と受注者を仲介するプラットフォームで、受注者としての登録や仕事への応募は無料でおこなえます。料金体系としては、仕事の依頼を受けた場合に、報酬額から利用についての手数料が引かれることが一般的です。
開発だけでなくライティングや映像編集、データ入力など比較的難易度の低い単発の依頼が豊富にあり、土日や休日に対応可能な在宅ワークの募集がたくさん掲載されています。
サイト上から登録して、指示に従い本人確認などの手続きを完了させるだけで面接などはなく、簡単に副業を始めやすいこと、幅広いジャンルの取り扱いがある点がメリットでしょう。デメリットとしては、案件を探して提案、受注、納品まで自分でクライアントと直接やり取りして内容を詰める必要があります。
フリーランスエージェントに登録する
システムエンジニアとして業務経験があり、コンサルティングやアドバイザリーなど高単価な報酬の仕事を探していたり、スキルや経歴に自信があり独立や起業を検討していたり、キャリアについて相談したいといったひとは、エージェントに登録して、副業案件の紹介を受けるとよいでしょう。
クラウドソーシングと違い登録の面談や職務経歴書の提出が必要なエージェントも多いですが、個人事業を開始することについての相談やスキルシートの添削などを無料で受けることができます。また、紹介される副業の報酬を確認すれば、自分の市場価値を客観的に把握するヒントになるでしょう。
案件探しに時間をかけたくない人や、営業は苦手という人にも、エージェントの利用はおすすめです。希望に合った条件で案件を紹介してもらえるだけでなく、単価や稼働時間などの交渉も代行してくれます。契約締結から税金関連で必要な事務手続きまで、エージェントがサポートしてくれる場合も多いため、受注した業務に集中して取り組むことができるでしょう。
業務委託の契約に際してエージェントを通すことで手数料としてマージンを引かれることになりますが、間にエージェントが挟まることで直接契約と比べ、報酬の未払いなどのリスクが低くなる点はメリットと考えられます。
自分で営業して直接受注する
副業用のサイトを作成して宣伝する、SNSを利用するなど、自分で営業して直接案件を受注することもできます。スキルや実績を定期的に発信する、案件を募集している企業を見つけて自ら働きかける、といった努力が必要ですが、自ら開拓して案件を獲得できれば継続的な受注が見込めるでしょう。積極性や営業力に自信のある人なら、チャレンジしてみる価値のある方法です。
知人からの紹介
人脈次第になりますが、知人からの紹介で副業を始めるシステムエンジニアも多く存在します。信頼関係のある知人からの紹介なら、好条件や高単価の案件を受注できる可能性も高いでしょう。ただし、報酬などの条件があいまいなまま受注してしまうと、あとでトラブルになる可能性もあるため、事前に契約内容を明確にして契約書を締結しておくことをおすすめします。
副業探しにおすすめのエージェント
ここからは、システムエンジニアの副業を探すのに役立つエージェントのなかからおすすめのサイトをいくつか紹介します。フリーランス向けに常駐型の案件紹介を中心におこなう会社も多いですが、稼働日数が少なくフルリモートで作業できるような副業向けの求人を扱うエージェントも増えています。
信頼できるエージェントの条件としては、案件数が多い・レスポンスが早い・サポートの充実・希望条件に合った仕事が探せる、などの点が挙げられるでしょう。
以下におすすめのエージェントを3つ紹介しますが、応募が殺到する好条件の案件は募集されてもすぐにクローズすることが多いです。効率よく副業先を見つけるためには、直近で仕事を探す予定がなくても先に登録だけ済ませておくとよいでしょう。無料登録をすれば、サイト上で公開されている案件情報だけでなく、一般に公開されていない非公開求人も見ることができます。
また、エージェントによりそれぞれ強み弱みがあり、担当者によっても対応が異なります。比較検討の意味でも複数のエージェントに登録してカウンセリングを受けてみるとよいでしょう。
レバテックフリーランス
フリーランスエージェントとして国内最大規模のレバレジーズ株式会社が運営する「レバテックフリーランス」は、提案可能な案件数の多さ、高単価の優良案件がそろっている点が魅力のエージェントです。大企業からベンチャーまでエンド直請けの高単価案件も多く、公式サイト掲載のシステムエンジニアの案件平均単価は、71万円となっています(2022年5月時点)。クライアントとの顔合わせには専任コーディネーターが同席、税務面やヘルスケアのサポートが手厚い、といったメリットもあります。実務経験の浅い人向けの案件も豊富で、経験やスキルに応じて単価も上がるため、迷ったらまずはレバテックに登録すると良いでしょう。
ITプロパートナーズ
週2日から始められる案件や、リモートワーク可能な案件が豊富なのが、株式会社Hajimariが運営する「ITプロパートナーズ」です。案件紹介や契約交渉だけでなく、「ITプロトータルサポート」では確定申告代行や所得補償制度、賠償責任保険などを提供してフリーランスエンジニアをサポートしています。スタートアップやベンチャーなどトレンドの案件も多く抱えているため、新しいことにチャレンジしたい、やりがいを求めている、という人にもおすすめです。高単価でフレキシブルな働き方を始めたいなら、ぜひ登録してみてはいかがでしょうか。
BIGDATA NAVI
機械学習・AI、IoTなどのデータサイエンス領域に特化した強みを持つのが、エッジテクノロジー株式会社が運営する「BIGDATA NAVI」です。エンド直請けや上流工程の案件も豊富なため、単価も高くなっています。副業から始めていずれは独立・開業したいという人への支援を行うサポート制度「フリサポ」も提供しているため、AI未経験のシステムエンジニアでも挑戦可能です。AI分野では国内最大規模の案件数を誇り、非公開の優良案件も多いため、AI開発の仕事につきたい場合は、登録して相談してみることをおすすめします。
SEにおすすめの副業マッチングサイト
副業・兼業を希望する個人と副業人材を採用したい企業とを仲介するマッチングサイトも増えてきました。エージェントのように人づてで案件の紹介を受けるのではなく、管理画面にログインしてスカウトを受け取ったり、企業が募集する案件にサイト上から応募することが可能です。
マッチングサイトを通して副業のクライアントを探す場合は、トラブルが起こりにくいよう求人が厳選されていることや、フレキシブルな条件で働ける職場が探せること、勤務先にバレない工夫がある、など副業に向いた仕事探しができるサービスが安心です。
以下でシステムエンジニアにおすすめの副業マッチングサイトを紹介します。エージェントと合わせて登録してみてはいかがでしょうか。
Workship
Workshipは、株式会社GIGが運営する週1~3日稼働・リモート案件が豊富なフリーランス案件のマッチングサイトです。600以上の企業の中から気になる案件に直接応募ができ、スキルを登録しておけば企業側からオファーを受けることもできます。契約は募集企業と個人の間で行いますが、契約トラブルが起こりにくいようWorkship上で契約書を締結し、万一のトラブルの際の相談窓口も開設。賠償責任保険を無料付帯するなど、何かあったときにも安心のサポートがそろっているサイトです。副業に向いた求人も豊富で、エージェントと面談して希望の案件を紹介してもらうこともできるサイトですから、登録しておいて損はないでしょう。
シューマツワーカー
シューマツワーカーは、週10時間からという短時間の仕事が豊富で、取り扱い案件の99%以上がリモートワークという副業サイトです。その名の通り、週末の時間を活用してジョインできるような案件を開拓しており、税理士相談、勉強会、報酬の前払いといったサービスも提供しています。副業開始後も専属コンシェルジュがサポートしてくれるため、初めての副業でも安心して始めることができるでしょう。
システムエンジニアが副業を円滑におこなうために
上司や会社からの指示を受け、業務をおこなう本業での仕事とは違い、そもそも仕事を受けるかどうかという点や料金・価格設定などの報酬も自分で決めることができ、頑張り次第で大幅な収入アップも期待できる点が副業のメリットです。
ここからは、システムエンジニアとしてサイドビジネスを円滑に、無理なく良い形で続けていくために、意識するべきポイントをお伝えします。
計画を立てる
副業では、業務量も稼働時間も自己裁量で決めることができます。また、クライアントからの信用が大切になるため、納期を厳守することも重要です。自分がどの程度の稼働時間で、どのくらいの業務を完了できるかを見極めて、計画的に受注しましょう。1つの案件についてだけでなく、副業全体についても、計画を立てて始めることをおすすめします。最初は無理なく可能な範囲で始め、やりたい業務内容や身につけたいスキル、期限なども、目標を立ててひとつずつ遂行していくと良いでしょう。
市場価値を理解する
副業では、保有する経験・スキルに見合った内容や単価で仕事を受注することになります。会社に雇用されて働く場合とは違い、自分の市場価値がオファー内容や報酬額に反映されるため、目で見る形で理解できるでしょう。契約更新などで取引を重ねクライアントからの信頼が増していけば、単価アップも期待できます。業務外の時間を作業にあてる副業では稼働できる時間に制限があります。最初は難易度の低い案件から始めたとしても、収入を伸ばすには、積極的に高単価の案件を受注していくことをおすすめします。
契約内容を明確にする
いざという時に会社が対応してくれる本業とは違い、副業でトラブルが起きたときは、すべて自分が窓口となり対応することになります。揉め事を回避するためにも、受注する内容を明確にし、口頭ではなく書面で契約を締結した上で作業を始めるようにしましょう。具体的に確認すべき内容として、業務内容と責任範囲、納期の他、修正対応の回数や期限についてなどが挙げられます。報酬に関しては具体的な金額と、消費税込みかどうか、支払日はいつかという点も大切です。業務で知り得た情報の取り扱い規定や秘密保持契約、ライセンス・著作権についても確認しておきましょう。
副業の注意点
上手に行うことができれば、スキルを磨き、収入を増やすことができる副業も、メリットだけではありません。システムエンジニアが副業を始める際に注意しておくべきポイントを押さえておきましょう。
会社が副業禁止でないか確認する
本業で勤めている会社が副業を禁止していないか、就業規則などで確認しましょう。多くのシステムエンジニアが所属するIT業界では副業可能な企業も増えていますが、禁止している企業もまだ多いからです。また、副業自体は可能でも、競合する同業他社との取引は禁止されている場合もあります。
規則に違反した場合、注意や減給などのリスクがあるだけでなく、最悪の場合は解雇の可能性もあるのです。就業規則に記載がなく心配になった場合は、念のため上司や総務などに確認したほうが安心できるでしょう。
税金や確定申告について調べておく
副業であっても、収入があれば税金が徴収されます。一般に言われるのは「年に20万以上の所得(報酬から経費を引いた額)があると確定申告が必要」というルールですが、これは所得税についての決まりです。20万円以下でも住民税の申告は必要であり、申告漏れがあるとペナルティや延滞金が発生する場合もあるため、気をつけましょう。
個人事業主として活動するからには、売上が確認できる請求書や入金履歴、経費になる領収書の保管など、確定申告に必要なものについて、調べておくと安心です。
本業に支障を出さない
副業はあくまで副業として位置づけ、システムエンジニアとして会社で働く本業に支障のないよう注意しましょう。独立開業しない限り、本業に差し支えないようスケジュールや納期を調整することが大切です。副業を引き受けすぎて体を壊したり、睡眠不足で本業の業務に支障が出てしまった、ということがあれば、本業の収入を失いかねません。
クライアントありきの受託作業ではなく、個人開発で新しい技術や業務に取り組んでいるときも、趣味の延長で仕事を楽しめるのはすばらしいことですが、夢中になりすぎて本業がおろそかにならないように気をつけましょう。
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