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PM(プロジェクトマネージャー)の副業は週末や土日にできる?報酬単価から案件獲得まで

本業の仕事でプロジェクトマネジメントの経験がある人、あるいは今後PM(プロジェクトマネージャー)を目指す方で、週末や平日の空き時間を使って副業をしたいという方も多いのではないでしょうか。

この記事では、PMが副業で働く場合の単価相場や在宅ワーク・フルリモートの案件例などをわかりやすく紹介します。初心者が仕事を獲得する方法もみていきましょう。

PM(プロジェクトマネージャー)の副業について

ここではPMに求められる役割や社会においての需要、そしてどのような副業案件があるのかについて解説します。

PMの役割

システム開発のプロジェクトにおいて、PMには二つの重要な役割があります。一つはプロジェクト全体の計画を策定することです。クライアントへのヒアリングを通してそのシステムの目的を明らかにする「要求分析」や、それに基づいてどのような機能を盛り込むのかを決める「要件定義」といった一番初めの部分を担当するのがPMです。これを基にしてSEがシステムの基本設計を決めていきます。

もう一つは作業統括です。スケジュール管理や品質管理などのマネジメント業務はもちろん、予算や人材の確保、ステークホルダーとの折衝などもこなし、プロジェクトを円滑に遂行するよう努めます。一般には成果品を納入して保守運用担当者に引き継ぐまでがPMの責任範囲です。

マネジメント人材への需要は高い

昨今ではデジタル変革が急務なことに伴いIT人材は慢性的に不足していますが、中でも深刻なのがPMの人材不足です。プロジェクトを監督する立場として、企画や設計などの実務経験はもとより、言語やシステム構成など実装に関わる工程まで幅広い知見が必要なため、対象が限られます。

そして経験に裏打ちされたマネジメント能力も求められるため、一朝一夕に育つ人材ではありません。各企業ともPMの確保に苦労しており、経験者であればまさに引く手あまたという状態です。

そのように即戦力となるPM経験者をすぐに社員として確保するのが難しい中、フリーランスのPMに対する企業からの需要が高まってきており、本業の合間に副業で対応可能な範囲の作業ニーズも出てきているのです。

在宅・リモート案件も増えている

IT業界のプロジェクトといえば、開発チームのメンバーとのコミュニケーションが欠かせないため、客先に常駐するというイメージが強いかもしれません。しかしながら、コロナ禍で働き方についても見直しがなされるなか、様々なコミュニケーション手段が考案され、テレワークでの業務対応が可能な現場も珍しいものとは言えなくなってきています。

求人情報などで確認しても在宅ワークやフルリモートでの仕事が可能なPM案件は以前に比べ増えています。そのように勤務形態が柔軟になったため、オンタイムは本業の会社にPMとして勤務しながら、副業で別の仕事をするなどパラレルワークも十分可能になってきているのです。

PM(プロジェクトマネージャー)副業の単価相場

フリーランスで働くPMの報酬単価は稼働日数やプロジェクトの規模・内容、経験年数などによって異なります。参考までにシステム開発のPMポジションで週1日の稼働であれば、目安となる月の単価相場は12万円~26万円程度になります。

週5日稼働した際の報酬金額を内容別にみるとECサイト構築で月80万円、基幹システムの構築で月120万円といった例もあり、また希少な経験を持っているPMなら月150万円以上を狙うことも可能です。

このように業務委託の仕事では一般的な会社員の給料以上に稼ぐことが可能ですが、副業で案件を探すなら、まずは月10万円を目標とするとよいでしょう。より高単価の案件を獲得するためには、常に最新トレンドに寄り添う努力が必要です。

PM(プロジェクトマネージャー)の副業に必要なスキル

副業で業務委託のPMとして活躍するためにはどのようなスキルが必要なのでしょうか。ここでは重要な4つのスキルを見ていきます。

管理

事前にすり合わせたプロジェクトの目的を達成すること、そのために必要なチームを組成し、メンバーのパフォーマンスを高い状態に保つことがPMの使命です。期日通りに成果品を納めるには、作業の進捗、予算、外注先などの管理が重要な仕事となるため、プロジェクトマネジメントのスキルはPMに必須の能力といえるでしょう。

作業が遅れればその分予算も膨れ上がるので、進捗管理はそれ自体予算管理とも密接な関係にあるといえます。品質管理では、全体に目を配りつつ細かな箇所のチェックも怠らないなどトータルな意味での管理能力が問われます。

リーダーシップ

チームでの作業を円滑に進めるために、PMにはリーダーシップも欠かせません。特に大規模なプロジェクトとなると、幅広い分野から大勢のスタッフが参加するため、PMOを配置するなどして組織の体制は複雑になっていきます。人柄やスキルも様々なメンバーの中で、意見の食い違いや認識齟齬による衝突が起きることもあるでしょう。そうした問題が起きればPMが間に入って解決することも起こりえます。

PMにはプロジェクトに参加する皆が協力して目標に向かって進めるよう自ら率先して障害をとりのぞく姿勢が求められます。また、その時々で適切な判断を下すことで業務を推進することも役割に含まれているのです。

問題解決・分析

プロジェクトは常にスムーズに進むとは限りません。何か問題やトラブルが起きて進行が停滞することもあり得ます。そんなときにはすぐさまその原因を究明し、解決に向けた対策をおこなうことが必要です。また、事前調査や業務分析のフェーズにおいて、あらかじめ起こりうるリスクやその影響を想定し、できるだけ問題が起きないよう備えておくことも重要です。

問題が生じる前も後も、それを引き起こす要因を知ることで影響を最小限に食い止めることができます。そのため、PMには分析能力や問題解決能力が欠かせません。

コミュニケーション

経営陣やクライアントとのやり取りに始まり、実際にプロジェクトが走り出せばチームメンバーとのやり取りは必須になるなど、人とのコミュニケーションはPMの重要なタスクの一つであるといっても過言ではありません。チームをまとめ上げメンバーのモチベーションを維持するためには信頼関係の構築が必要ですし、会議の場においてはファシリテーターとして進行役を務めることもあります。

積極的に自分の考えを話すのはもちろん人の意見を引き出すのも重要な役目です。そのようにコミュニケーション能力なくしてPMの仕事は成り立たないといっても良いでしょう。

PM(プロジェクトマネージャー)が副業するメリット

それでは、PMが副業をするメリットとはどういったものがあるのでしょうか。PMの副業メリットとして挙げられる、代表的な三つのポイントについて見ていきます

高単価を狙え、収入が増える

PMの案件は、人材不足がゆえに副業案件であっても高単価な内容が多くあります。こうした高単価な案件を狙えるというのは、大きなメリットです。高単価な案件を受注できれば、スキマ時間でもしっかりと稼ぐこともできるでしょう。特に企業にPMとして勤めている場合、プロジェクトの難易度に関わらず給与が変わらないというのが一般的です。副業であれば、スキルや経験を積んでいけばさらに高単価な案件を選べるようになるので、やりがいも感じられます。

経験がスキルアップにつながる

副業としてPMに取り組むことで、本業では得られない経験を得ることができます。プロジェクトの遂行には様々な課題が発生しがちですが、経験を積むことでよりPMとしてのスキルアップにもつながります。副業を通じて、PMとして大きく成長することも期待できます。

人脈が広まる

副業をすることで、本業とは異なる人々と新たな関わりを持つことができます。こうして副業から人脈が広まるという点も、PMにとっては大きなメリットです。現在は企業に勤めているという場合でも、いずれはフリーランスとして独立、起業して経営者になるといったケースもあるでしょう。PMの場合、しっかりと成果を出せば、指名で案件を継続依頼されるということも少なくはありません。副業でも成果を出しておけば、独立時に過去の顧客から声がかかるということも期待できます。現在は独立を考えていないという場合も、本業とは違うネットワークで働くことで新たな知見を得られます。

PM(プロジェクトマネージャー)が副業するデメリット

PMとして副業をする場合、少なからずデメリットも存在します。どういった点に注意しておくべきか、詳しくて見ていきましょう。

ワークライフバランスに注意が必要

副業とはいえPMとして参加するのであれば、ある程度の業務量をこなさなければなりません。本業以外のプライベートの時間を使って作業することになるため、ワークライフバランスには注意しなければなりません。本業に支障をきたさないことはもちろんですが、オーバーワークで過労になってしまったり、休む時間がなくなることも避けなければなりません。時間管理、自己管理を徹底して進めることも求められてきますので、稼働にあたっては無理なく実現可能なのかをよく検討しておきましょう。

確定申告などの作業が必要

企業勤めであれば税金などの対応は会社が行ってくれますが、副業に関しては確定申告などの作業を自ら行わなければなりません。副業での所得が20万円以上の場合、確定申告の義務が発生します。高単価なものが多いPM案件では、20万円を超えた所得になることも十分考えられますので、事前に確定申告向けのツールやソフトを導入するなど備えておきましょう。また、当然ですが見積書や請求書の発行、領収書の管理といった事務作業も自身で行うことになります。こうした点は、副業ならではのデメリットと言えるでしょう。

PM(プロジェクトマネージャー)の副業をはじめる方法

ここからは、PMとして副業を開始するための具体的な方法を解説します。

プロジェクトマネジメントの経験を積む

企業から業務委託でプロジェクトマネジメントに関する副業案件を受注するためには、PMの立場で企業に勤務してプロジェクトを担当した実績を求められることがほとんどです。マネジメントの実務経験がないシステムエンジニアやプログラマーの場合、まずは転職や部署異動などでPMやPLの立場で実績をつめるよう活動しましょう。

PMとしての市場価値が高く評価されると報酬の単価も上がる傾向にありますが、需要と供給に基づき決定される側面があるため、プロジェクト経験として単に数を多くこなすというだけでなく内容も重要です。

例えば英語ができれば外資系企業の案件を受けることができますし、スクラムなどのアジャイル開発はエンド企業からの需要が高いため経験者は重宝されます。副業先を探すのに困らないためにも将来的に需要の高い分野を狙うのがおすすめです。

エージェントなどで案件を探す

PMとして経験を積んだあとは、クライアント探しをおこない、自分を売り込み、契約を取り付けます。案件の探し方でおすすめなのは、エージェントや副業マッチングなどの情報サービスを利用することです。似たような仕事内容でもエージェントによって単価が異なることがあるので、ぜひ高単価の案件を多く扱っている事業者を見つけましょう。

例えば「プロの副業」や「シューマツワーカー」というサイトには副業の求人が多くあります。報酬が高ければそれだけ求められるスキル・経験も高くなりますが、それをこなすことで将来的に独立の道も見えてくるかもしれません。

副業の仕事を受注する

条件のよい副業の仕事を見つけたり、クライアントから直接オファーを受けたりしたなら、契約を取り交わして実際に副業の仕事を受注してみましょう。クラウドソーシングであればネット上のやりとりのみで完結でき、在宅ワークで作業できますし、自分の経験やスキルに合った案件を受注したいなら、会社の同僚や知り合いに相談して紹介を受けるのも良いでしょう。

副業向けのSNSやマッチングサイトのなかにはプロフィールを登録しておくと条件にマッチした副業をメールで知らせてくれる機能を持つところもあります。初めは無理をせず少しずつ仕事を受けて、本業とのバランスを見ながら業務量を調整していくのがおすすめです。

副業先やクライアントを選ぶポイント

PMの副業案件は数多くありますが、その内容や条件は様々で選択に迷うこともあるかもしれません。そこでPMが副業で仕事を選ぶ際に気を付けたい3つのポイントを紹介します。

リモート勤務か

PMの副業案件には常駐のものも多くありますが、本業の勤務がある人にとってはあまり現実的ではありません。本業とのバランスを取りながら副業を行うには、テレワークや在宅勤務が最適です。密なコミュニケーションが必須のPMにとってフルリモートでの仕事は難しいのでは、と考える人もいるかもしれませんが、ツールをうまく使いこなせば決して不可能ではありません。常駐より難易度が高いため、かえって経験として高い評価を得られるというメリットもあります。

スキルアップできそうか

より高単価の案件を目指すだけでなく、将来のキャリアパスを描くうえでも仕事を通じてスキルアップできる案件を選ぶのが重要です。上からの指示で仕事が決まる会社とは違い、自分でやりたい仕事を選べるという副業のメリットを最大限生かしましょう。

そのためには自分はどんな分野に興味があるのか、将来どんな仕事をしていきたいのかといった視点を持つことも大切です。

報酬や契約の条件が適切か

報酬の金額や単価、支払い方法などの契約条件も副業選びの大事なポイントです。副業はフリーランス同様個人契約となるため、会社という後ろ盾がありません。そのため、契約内容や報酬の支払いにおいてトラブルが生じることもないとはいえないのが実情です。

従って、特に初めのうちは信頼できるプラットフォームを経由して案件を受注したり、エージェントに間に入ってもらい交渉する方が安心でしょう。副業経験を積み重ねるうちに、仕事の量や内容に対してどの程度の報酬が適正なのかがわかってきます。

PM(プロジェクトマネージャー)とPMOの違い

ここからは、よく混同されやすい「PMとPMOの違い」について見ていきます。PM経験があればPMOとして副業に携われるケースもありますので、選択肢を増やす意味でもぜひチェックしてみてください。

PM(プロジェクトマネージャー)とは

改めてですが、PMとはプロジェクト全体の計画策定や、スケジュール管理や品質管理などのマネジメント業務を行います。プロジェクトのゴールを決める、プロジェクトチームの組成、プロジェクトのスケジュール管理などまさに全体の統率を担う役割です。

PMO(プロジェクトマネジメントオフィス)とは

「PMO」とは、「Project Management Office(プロジェクトマネジメントオフィス)」の頭文字を省略した言葉で、プロジェクト成功を目的に、PMを補佐したり環境を整えたりするのがPMOの仕事です。PMよりも実務的な業務が多く、データ収集や議事録作成、作業メンバーの作業報告や勤怠管理などを行うこともあります。なお、PMOは職業としての意味も持ちますが、プロジェクト管理や文書管理などを遂行する複数人のチームや部門を指すこともあります。

PM経験が浅かったり、大規模案件の経験が少ないという場合などは、PMOとして副業にチャレンジすることも選択肢の一つです。

▼PMとPMOの違いについてさらに詳しく知りたい方はこちら

PMとPMOの違い|役割・業務内容・スキルセット・なるには?

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