フリーランスの平均年収・職種別の年収相場を徹底解説!収入アップのポイントとは
フリーランスとしての独立を検討している人の中には、「フリーランスは収入が不安定」というイメージを持っている人もいるかもしれません。また、会社員時代と比較して稼げるのかといった点を気にしている人も決して少なくはないでしょう。
今回は、フリーランスの平均年収について詳しく解説していきたいと思います。職種別の年収相場や、フリーランスとして年収アップしていくために必要なポイントなども見ていきます。独立を検討している人も、すでにフリーランスとして活動している人も、ぜひ本記事を参考にしてみてください。
目次
フリーランスの平均年収と会社員との比較
早速ですが、フリーランスと会社員の平均年収について見ていきましょう。
フリーランスの平均年収
フリーランス協会が発表した「フリーランス白書2022」によると、「200万~400万円未満」が回答としてはもっとも多く、全体の29.4%という結果になりました。次いで多かったのが「200万円未満」であり全体の21.8%、「400万円~600万円未満」が17.5%となりました。一見するとフリーランスの年収は低いように見えますが、家計のサポートとしてフリーランスで働いている人も回答に含まれています。そうしたことから、平均数値が低く見えるといったところでしょう。
なお、「フリーランス白書2020」においては、月140時間以上働くフリーランスの年収は「400万円~600万円未満」が22.7%ともっとも高い結果が出ています。会社員と同等の稼働時間であれば、フリーランスであっても400万円以上の年収はある程度見込めると言っていいでしょう。実際に、フリーランスといえども1000万円以上の年収を稼いでいる人もいます。
会社員の平均年収
国税庁の「令和3年分 民間給与実態統計調査」によると、会社員の平均給与は443万円という結果となっています。月140時間以上働くフリーランスと比較しても、平均年収に大きな差があるというわけではなさそうです。
職種別フリーランスの平均年収の相場
ひとくちにフリーランスと言っても、職種ごとに年収の差は出てきます。ここからは、職種別に分けてその平均年収について見ていきましょう。
フリーランスエンジニア
フリーランスエンジニアの平均年収は400万円~800万円程度と言われています。「フリーランス白書2020」で、年収800万円以上と回答した人の29.8%はエンジニアや技術開発系の職種であり、フリーランスの中でも高年収を狙いやすい職種と考えてよいでしょう。
エンジニアやプログラマーは実務経験があればフリーランスとして独立しやすく、案件の単価が比較的高いこともあってフリーランス向けの職種です。ただし、エンジニアと言ってもその範囲は幅広いため、自分が携わる領域についてもよく考えておきましょう。
ITエンジニア経験を積むことで、特に年収が高いPM(プロジェクトマネージャー)やITコンサルタントなどの上位職種にキャリアアップすることも可能です。
フリーランスデザイナー
フリーランスデザイナーの平均年収は300万円前後とされています。近年はWebやデジタル領域のデザイナーの需要が高く、Webデザイナーやグラフィックデザイナーといった形で活躍する人が増えてきています。中でもUI/UXデザイナーの場合はもっとも年収が高い傾向で、450万~800万円が平均年収となっています。
フリーランスマーケター
フリーランスのマーケターの平均年収は、600万円~800万円程度となっています。経験や過去の実績を重視される職種でもあるため、高報酬を狙うのであれば、ある程度の実務経験を備えてからフリーランスとして独立するのが賢明でしょう。
ただし、SNS運用代行やWeb広告運用代行といったこ案件も数多くあります。単価こそ低くなりますが、副業としても取り組みやすいため人気の案件でもあるので、まずはこうした案件から取り組むのもおすすめです。
フリーランスコンサルタント
フリーランスコンサルタントの平均年収は800万円~1000万程度となっています。「フリーランス白書2020」においても、年収800万円以上と回答した人の22.8%がコンサルタント職に就いています。年収1000万円を超えることも決して珍しくはないため、高年収を狙うのであればおすすめしたい職種と言えます。
フリーランスライター・編集者
フリーランスライター・編集者の平均年収は200万~600万円程度となっています。他の職種と比較すると年収としては低い傾向にあります。ライターは誰でも取り組みやすい仕事でもありますが、フルタイムで活動するというよりは副業としての稼働であったり、家事の合間のスキマ時間を活用するケースが多いようです。
フリーランスの動画編集者
フリーランスの動画編集者の平均年収は300万円~600万円程度となっています。ただし作業の内容によって報酬額に差があり、撮影作業のみなら10万円前後、編集作業のみなら30万円前後といったように工程による違いがあります。動画の企画から撮影、編集まで対応できるほうが報酬額も高額になりやすくなります。
フリーランスの手取り年収って?会社員との違いと計算方式
フリーランスの平均年収や相場は理解できたと思いますが、実際の手取り年収も気になるところだと思います。ここでは、フリーランスと会社員の手取り年収の計算方式について詳しく見ていきましょう。
フリーランスの手取り計算方式
フリーランスの手取り年収は、報酬から必要経費を差し引き、そこから保険料や税金などを引いた額となります。
経費としてはクライアント先への交通費や、インターネット通信費、光熱費や家賃なども計上できます。ただし自宅で作業をしている場合、家賃や光熱費全額を経費にできるわけではなく、事業に使用している割合を按分した値が経費となります。
また、フリーランスの場合は自分自身で確定申告を行う必要があります。支払うべき税金としては、所得税、住民税、消費税、個人事業税などが挙げられます。青色申告を活用する、可能な範囲で経費に計上するといった工夫で、手取り収入を増やすことができます。
▼フリーランスが支払う税金の種類については、こちらの記事をチェック!
フリーランスが払う税金の種類って?所得税控除や確定申告のポイントも解説
会社員の手取り計算方式
会社員の場合、額面といわれる基本給や交通費などを合算した給与の総支給額から税金や保険料などを引いた金額が手取りです。手取りの給与は、一般的に額面の75~85%になるといわれています。
しかしながら会社員の場合、給与に含まれない部分にメリットがあります。これらのメリットを考慮すると、額面給与に対して、実質的な金銭的価値は3割~5割増しであると言われています。具体的にどういった点がメリットであるかは、以下の表をご覧ください。
項目 | 詳細 |
---|---|
源泉徴収 | 基本的には会社が源泉徴収を実施する |
社会保険 | 保険料の半分は会社が負担する |
有給休暇 | フリーランスの場合はなし |
残業・休出手当 | フリーランスの場合はなし |
退職金※ | フリーランスの場合はなし |
※会社員の場合も、退職金制度がない企業で就業している場合は発生しません
「有給休暇」「社会保険」「残業・休日出勤手当」や、事務手続きの手間などを加味すると、給与の3割~5割増というのも妥当な数字とも言えるでしょう。
さらに、健康診断や住宅手当、家族手当、社員食堂などの福利厚生もお金に換算することができますが、これらも給与の額面には記載されない要素です。 そういった点も踏まえて考えると、フリーランスが会社員と同等の生活を送るためには最低でも会社員時代よりも1.5倍の収入を目指しましょう。
フリーランスが年収を上げるには?収入アップのポイント
ここからは、フリーランスが年収を上げるために大切なポイントについて見ていきましょう。
スキルを磨いて専門性を高める
フリーランスに求められるのは即戦力であり、スキルが高い人材であればその報酬額も高くなる傾向があります。専門性の高い人材となれば、高額報酬の案件も受注しやすくなるでしょう。常に勉強やスキルアップする努力が必要ですが、こうすることで自身の希少性が高くなり、年収アップにも繋がっていきます。
さまざまなタイプの案件にチャレンジする
フリーランスとして類似の案件をこなして受注数を増やすことも大切ですが、幅広いタイプの案件にチャレンジし成果を出していくことで、その実力を評価されやすくなります。得意分野以外の案件にもチャレンジすることで、幅広い業務に対応できる力も備わり、クライアントからの評価も高くなるでしょう。さまざまな実務経験を備えることで、いずれは高額報酬案件を受注できるようにもなるでしょう。
需要の高い稼げる職種や分野を選ぶ
フリーランスとして活動するには、需要のある職種や分野を選ぶことも大切なポイントです。案件ごとに報酬を得るフリーランスの場合は、需要がなくなると収入自体がなくなってしまいますので、注意しなければなりません。
たとえばフリーランスのエンジニアとして活動するのであれば、今需要が高いとされるプログラミング言語へのスキルを身に着けるといったことも大切なポイントです。また、特にITやWeb系の職種の場合、トレンドの変化についていくことも忘れてはなりません。
クライアントの期待に応え信頼を得る
フリーランスの場合、同じクライアントからの継続受注で安定的な収入を得ている人も少なくはありません。継続的に受注ができるということは、仕事の質にクライアントが満足しており、信頼を得られていることの裏付けとも言えるでしょう。クライアントから信頼を得られれば、継続受注だけではなく報酬アップや単価アップにも繋がりやすくなります。
クライアントから信頼を得るには、その期待に応えるだけの質のよい仕事をすることです。そのためには、業務の質が良いことはもちろんのこと、ビジネスマナーや連絡のやり取りにも気を配っていく必要があります。またスケジュールや納期を守るためにも、体調管理に努め、計画性を持って業務を進めていくことを徹底しましょう。
フリーランスエージェントを活用する
年収アップを実現するには、フリーランスエージェントを活用することも有効な手段です。フリーランスエージェントであれば多数の案件情報を保有しているため、自分自身の希望条件にあった案件を紹介してもらえます。また、クライアントへの条件交渉もエージェントが行ってくれるという点もフリーランスにとっては心強いポイントと言えます。営業や契約手続きの手間も省けるため、自分自身で案件を探して受注するよりも、効率的に活動できるようになります。
年収アップのために使いたいおすすめのフリーランスエージェント
それでは、ここからは年収アップのために使いたいおすすめのフリーランスエージェントについて紹介していきたいと思います。
BIGDATA NAVI
BIGDATA NAVIはAIやデータサイエンス、データ分析領域に強みを持つフリーランスエージェントです。データサイエンティストや機械学習エンジニアはもちろん、BIエンジニアやインフラエンジニア向けの案件も多数保有しています。月150万円以上の高単価案件もあるため、年収アップを目指しているフリーランスの人にはおすすめです。
PMO NAVI
PMO NAVIは PM、PMO向けやITコンサルタントや業務コンサルタント案件を多数紹介しています。高単価案件情報が多く、PMやPMO、コンサルタント経験があるフリーランスであれば登録しておいて損はないでしょう。
レバテックフリーランス
レバテックフリーランスは、ITエンジニア向け案件を多数保有しているフリーランスエージェントです。案件数の多さが魅力で、自身の要望に合った案件を見つけやすいと言えるでしょう。
フリーランスの将来性
企業においてリモートワークや在宅ワークの推進が進んできたことから、フリーランスは今まで以上に稼働しやすい状況になってきました。副業を解禁する企業も増えてきており、フリーランスへのチャレンジもしやすくなっていると言えるでしょう。
優秀な人材確保の難易度が上がっていることからも、フリーランス人材の活用も広まりつつあります。スキルや経験を満たしていれば、フリーランスといえども年収や待遇面でも満足のいく生活を送れると言えるでしょう。
とは言え、フリーランス人材は増加傾向にあり、その競争も激しくなってきています。日々スキルアップをしていき、常に高い専門性や技術を備えることを忘れないことが大切です。そうした努力があれば、その将来はきっと明るいものとなるでしょう。
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