未経験からフリーランスプログラマーになる方法
頑張れば高収入も夢じゃないと噂のフリーランスプログラマー。未経験者でもなれる可能性がある職業ですが、実際のところ、どうすればなれるのでしょうか。
この記事では、失敗例や注意点を含め、未経験から「フリーランスプログラマ」になる方法を紹介します。
目次
フリーランスプログラマーになる方法
IT技術者が不足しており、プログラマー経験者がフリーランスで働くことはそれほど難しくありません。経験やスキルをもとに仕事を選ぶことができます。また、未経験からでもプログラマー案件を継続して獲得できれば、フリーランスとして活躍できます。基本的な手順としては、「スキルを身につける」「仕事を受注する」の2つを意識しましょう。
スキルを身につける
まず大事なのは、受注した仕事を納品できるスキルを身に付けることです。プログラミングを生業とする以上、これは必然だと言えます。
初心者のうちに学習をおすすめするのは、HTMLやJavaScriptなどWeb系のプログラミング言語です。オンラインスクールやプログラミングスクールを利用したり、参考書などを購入して独学で勉強したりしてスキルを身に付けましょう。
実際にプログラマーとして仕事をこなしていくには、プログラミングだけでなく、サーバーやOS、ネットワークなどIT技術に関する様々な知識が必要です。
また、受注できる案件の内容や単価はプログラマーとしてのスキルや経験に左右されるため、会社員として何年か働いたのちに独立する方法が最も一般的です。
仕事を受注する
スキルを身に付けたなら、次は仕事を受注します。仕事を受注し、それを完遂させて収入が発生すれば、フリーランスプログラマーになれたと言っても過言ではないでしょう。
フリーランスプログラマーの仕事探しは主に求人サイト、クラウドソーシング、同僚や知人からの紹介といったものを活用します。
エージェント経由で受注できるフリーランス案件はクライアント先に常駐するタイプの仕事が多いです。在宅やリモートワークで自由度の高い仕事を希望する場合は、求人サイトやクラウドソーシングを中心に仕事を探してみましょう。
フリーランスプログラマーに特別な資格や免許は必要ありません。個人で仕事を受注して納品する能力があれば、今日からでもフリーランスを始めることができます。
未経験でもフリーランスプログラマーが目指せる理由
高収入が期待できるにも関わらず、未経験者でもフリーランスプログラマーになることは可能だと言われています。どういった理由からそのようなことが可能なのでしょうか。
ITの人材不足で需要が高い
IT業界ではもう何年もプログラマーの不足が問題となっています。IT業界における3K(キツい・帰れない・給料が少ない)といったマイナスイメージも相まって、人材が離れやすい業界となっているのが原因です。
しかし、逆にいえばこの人材難がフリーランスプログラマーの需要を高めています。社内の人員では担保できない開発リソースを外部へ求める傾向が高まっています。
クラウドソーシングサービスの発達
国内におけるクラウドソーシングサービスの市場は凄まじい勢いで成長中です。矢野経済研究所によれば、2014年は391億円だったクラウドソーシングの市場規模が、2020年には2950億円まで成長すると予測されています。
この成長率は一部では異常なレベルだと言われているほどです。クラウドソーシングと関わりの深いフリーランスプログラマーにとって、これは非常に強力な追い風でしょう。
フリーランスで働く環境の増加
ITの普及によって、前述したクラウドソーシングなど、ネット上でのプラットフォームが驚くべきスピードで発展を続けています。また世界的に見ても、働く場所に縛られることなく個人で請け負うことが可能な仕事が増加中です。
また、リモートワークを取り入れた企業やフリーランスの作業場として魅力的なコワーキングスペースも増加の一途をたどっています。
この急速なフリーランスの労働環境の充実ぶりは、フリーランスの需要の高さを裏付けています。
未経験からフリーランスプログラマーになる注意点
未経験者でもフリーランスプログラマーとなることは可能ですが、いろいろと注意をしておくべき点もあります。ここでは代表的な注意点を解説していきます。
未経験だとスキルが身につきにくい
フリーランスに求められるものは現場での即戦力です。正社員であれば企業も育てようとしてくれますが、フリーランス相手にそういう対応は期待するだけ無駄です。
フリーランスは育成どころか即戦力として物足りなければ、すぐに契約を切られてもおかしくはありません。
未経験だと職場環境がやや厳しくなる傾向が強く、スキルアップは困難になります。
スキル不足だと収入が低く安定しない
需要が高いこともあり、高収入というイメージの強いフリーランスプログラマーですが、誰もが高収入というわけではありません。実績が不充分な未経験者でも対応可能なプログラマー案件は報酬が少ないことも多いです。
また、新規の仕事を受注できる可能性が低いと収入が伸び悩み、雇用も不安定になる傾向が強いです。企業としても失敗するリスクの高い未経験者よりも実績のある経験者を雇う方が理にかなっています。
まずは就職するのも選択肢のひとつ
未経験者がフリーランスプログラマーとしていきなり活躍するのは、とても難易度が高いと言わざるをえません。これといった理由がないのであれば、実績を積むためにもまずはプログラマーとして就職してみることをおすすめします。
1年や2年程度でもいいので正社員としての経験を積んでおけばスキルアップにも繋がり、長い目で見ればメリットは非常に大きいと言えるでしょう。
フリーランスのプログラマーになるために習得すべきこと
フリーランスは、ほぼ個人事業主にあたります。個人でプログラマーをやっていくうえで、必要となるスキルを4つ紹介します。
開発の知識
フリーランスとして仕事をする以上、自分の力のみでプログラミングを行うことになります。プログラミングに行き詰まっても周りに力を貸してくれる人は基本的にはいません。そのため、困難に直面しても自分の力だけで打開できるだけの高い開発知識をみにつけるようにしましょう。
プログラマーとして担当できる業務範囲の幅がフリーランスとしての対応力につながるため、仕事に関する分野についての理解を深めるとともに、勉強中の分野についても積極的に受けるようにしていきたいものです。
時間管理の能力
フリーランスとなると、時間をどう使うかはすべて自由です。しかし、だからといって気の向くままに時間を使って仕事をしていると、かなりの機会損失を招きます。
企業に就職しての仕事であれば、自分以外の人間が時間を管理してくれていますが、フリーランスは自分でこれらも管理しなくてはいけません。
簡単な経理の知識
フリーランスは経理も当然、自分ですることになります。受注した案件による収入はもとより、仕事をするうえで必要となった備品の購入費や、光熱費などのお金の管理が可能なくらいの簡単な経理の知識が必要です。
円滑な人間関係
プログラマーはどことなく孤独な職業との印象が強いですが、フリーランスプログラマーには人間関係を築けるだけのコミュニケーションスキルも必要となってきます。
フリーランスとしてやっていくには、自分でしっかりと営業をして仕事を獲ってくる必要があるからです。
人間関係をきちんと構築しておけば、新規の仕事の受注効率が飛躍的に上がります。
必要な技術・スキルを身に付けるために
フリーランスプログラマーとして必要な技術やスキルを身に付けるために、具体的にはどういった行動を取ればいいのでしょうか。この段落ではそれらの方法を紹介していきます。
プログラマーに転職する
フリーランスを目指しているのにプログラマーに転職と聞くと本末転倒に聞こえますが、異業種や異職種からフリーランスプログラマーを目指すならこの方法が1番でしょう。
正社員や派遣社員で就職してプログラマーとしての実績を積むことをおすすめします。期間としては1年もあれば十分といえます。
ただし、自分のスキルアップにプラスとなる企業をきちんと見極めてから転職しましょう。
プログラミングスクールに通う
プログラミングの技術は独学でも学ぶことは可能です。ただし、独学でのプログラミング学習は途中で挫折してしまう可能性が極めて高いと言えます。挫折の原因は主にエラーによる躓きや、モチベーションの維持が困難な点があげられます。
プログラミングスクールに通っての勉強であれば、エラーの対処法など、不明点は講師に聞くことで打開が可能です。モチベーションも一緒に勉強をしている仲間たちの存在によって、維持が期待できます。
副業でプログラマーの仕事をこなす
転職やスクールに通うことでプログラミングの技術を習得したら、次は副業としてプログラマーの仕事を受注してみましょう。
技術を得たからといっていきなりフリーランスを目指すよりかは、まずは副業をこなしておいた方がスキルアップの面でもいろいろとプラスになります。
副業をこなして実績も得たうえでフリーランスプログラマーを目指しましょう。
プログラマーの仕事を受注するために
フリーランスプログラマーとして、技術も実績も充分となっても、仕事を受注してこないと宝の持ち腐れです。プログラマーとしての仕事はどうやって獲得すればいいのでしょうか。この段落ではその方法を紹介していきます。
紹介やツテを利用する
友人や知人、過去のクライアントなどに現在の状況を話してみると、新たな仕事を紹介してくれる可能性があります。あなたの能力をよく理解している友人・知人であれば、まだ名前の売れていないあなたに見合った仕事を紹介してくれるかもしれません。
また、過去に仕事を請け負った際にクライアントの覚えが良ければ、再度の仕事の受注をしてくれるかもしれません。フリーランスプログラマーとして仕事をしていくために利用できるものは利用しましょう。
エージェント経由で案件の紹介をうける
ネット上に多数存在するフリーランスに特化したエージェントサイトを利用するのもいいでしょう。エージェントのもとには、さまざまな案件情報が企業から送られています。エージェントはフリーランスへの仕事のマッチング支援に長けた業者です。
自分で仕事を開拓するよりも高単価や条件のよい案件を紹介されることも多く、エージェントを利用すれば、仕事の受注効率は飛躍的に上がると言っていいでしょう。
ただし、エージェント経由の業務委託案件は企業へ常駐するスタイルが多いです。在宅やリモートワークの求人は少ない点は注意しましょう。
自分で仕事を受注する
自分で営業をこなして仕事を受注するというのも、フリーランスプログラマーが仕事を獲得するうえで無視できない方法の1つです。
自分自身による営業方法は、TwitterやFacebookといったSNSで発信したり、電話による営業を仕掛けてみたり、IT業界の交流会に出席してみたりと、いろいろな方法があります。
自分で仕事を受注するうえで何よりも大切なことは、とにかく行動をすることです。
フリーランスプログラマーの失敗例
フリーランスプログラマーとして実際に活動を始めると「あれ?何か思っていたのと違うな…」といった問題に直面することがあります。ここではそれらを紹介していきます。
開発に集中できない
「とにかくプログラミングが好きだから」「自分の好きなようにプログラミングしたい」といった理由でフリーランスとして独立すると、思わぬ落とし穴に陥りがちです。
フリーランスプログラマーは開発だけではなく、経理や営業も自分でやることになります。つまり、開発以外にも時間を割くことになるわけです。結果、思ったように開発に打ち込めずに独立を後悔してしまうケースが見受けられます。
開発志向が強い人は、フリーランスの道へと進む前に「副業としての開発」を意識しておく必要があるかもしれません。
思ったように収入が入らない
フリーランスプログラマーとして仕事を始めたものの、収入が思っていたよりも入らないといったことがあります。これはフリーランスを始めた最初のうちによく直面してしまう問題です。
仕事を始めたばかりの頃は相場価格に疎く、さらに価格交渉のスキルも備わっていないため、相場よりも低い価格で仕事を受注してしまう傾向が強くなります。
友人・知人といった経験者に話を聞いて相場観を養ったり、価格交渉の勉強をしたり、価格交渉に長けた人物を雇ったりといった対策が必要です。
未払いのリスク
フリーランスといった職業形態についてまわる最大の問題点に「未払い」というものがあります。これが発生してしまう原因は、悪質な業者と契約してしまったというものから、契約先の企業が何らかの理由で倒産してしまったというものまで含めてさまざまです。
与信管理の心配が少ない大手企業からの案件を中心に請け負うことで大部分のリスクは排除できますが、知り合いの紹介など、中小企業やベンチャーから仕事を請け負うこともあるでしょう。
対策として、契約書は必ず作るように心がけ、できれば前金も頂くようにしましょう。また、独立前にある程度の貯金をしておくと、もしもの時に役立ちます。
よくある質問
フリーランスプログラマーに興味がある人たちから、よく見聞きする質問を紹介していきます。
独立のタイミングは?年齢に限界はある?
フリーランスに定年はなく、年齢に限界はほぼないと言えます。実際に50代、60代でもフリーランスをやっている人は多数存在するからです。ただし、歳を重ねるごとに受注できる仕事の数は目に見えて減っていきます。
IT業界には35歳定年説というものがあり、だいたい40歳前後で仕事が激減することは覚えておきましょう。独立に関してもできる限り早く行動を起こした方が無難だと言えます。
フリーランスプログラマーの収入の目安は?
フリーランスプログラマーの年収には300万以下~1000万との開きがあります。また、フリーランスプログラマーの約35%が年収300万以下だというデータもでています。
これはフリーランスプログラマーには、自称すれば誰でもなれるという点が一因しているのかもしれません。次に多いのは年収300万~500万で約30%です。
福利厚生や退職金などの制度がないフリーランスで稼ぐ収入の目安としては会社員時代の1.3~1.5倍を目指しましょう。
会社員とフリーランスの年収の違いは?
会社員プログラマーの年収は、会社の給与体系や賃金体系と連動しています。そのため、年齢が上がるのと比例して年収が上がっていく傾向が強いです。フリーランスプログラマーの場合も、スキルと年齢は連動します。そのため、年齢が高いと給料はあがる傾向にありますが、会社員とは収入のピークにずれがあります。
また、フリーランスの収入は自分次第のため20代・30代の若手でも仕事内容に応じた高収入が得られる点も違いといえるでしょう。30代以下で1000万以上の年収を得られているのは、会社員だと全体の1%程度とかなり少ないですが、フリーランスだと全体の9%近くとかなり多くなっています。
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