COBOLの副業は稼げる?案件獲得のポイントや実際の副業案件例を紹介

COBOLエンジニアには需要があるため、副業で稼いでいる方は少なくありません。ただし、副業で稼ぐには、要求されるスキルを身につけており、なおかつ案件獲得のための工夫も必要になります。
本記事ではCOBOLエンジニアとして副業で稼ぐための案件獲得のポイントや副業案件例について紹介します。これからCOBOLで副業に挑戦したいと考えている方は参考にしてください。
目次
COBOLエンジニアは副業で稼ぐことはできる?
COBOLのスキルを持っているエンジニアは副業で稼ぐことができます。COBOLエンジニアは人手不足であり、実務経験のあるエンジニアが求められているからです。
自社にCOBOLのシステムがある企業は、システムの保守運用や更新、システムの移行などでCOBOLエンジニアが必要になります。自社にCOBOLエンジニアがいない場合は、企業は外部に業務を委託するのが一般的です。そのため、COBOLエンジニアの副業案件はたくさんあります。
COBOLエンジニアの副業案件の中には高単価のものが少なくありません。単価が高い案件をたくさん獲得できれば、副業で高年収を目指せるでしょう。
COBOLエンジニアの副業の単価相場
COBOLエンジニアの副業案件の単価はプロジェクトの規模やエンジニアのスキル・実務経験などにより大きく異なります。COBOLの案件の単価は平均で月60万円程度です。最低でも月に30万円ぐらいが相場であり、月の単価が100万円に達する場合もあります。
特に実務経験が重視される傾向にあり、5年以上の経験があれば高単価案件の獲得が可能です。COBOL以外の言語を扱える、上流工程に対応できるなど幅広いスキルを持っている場合は、単価が高くなります。
週1や土日のみの稼働でも副業案件は獲得できる?
COBOLエンジニアの副業案件の条件は幅広く、中には週1や土日のみの稼働でも参画できる案件はあります。週の稼働日数が少ない案件であれば、本業を続けながら無理なくこなせるでしょう。
ただし、稼働日数の少ない案件は、少ない稼働でも成果を上げることを期待されます。週1や土日のみの稼働が可能な案件は、COBOLについて高度なスキルがあり、ある程度の実務経験が要求される場合が多いです。
また、稼働日数の少ない案件には応募が殺到するため競争率が高くなる傾向があります。週1や週2の案件に応募したいならば、常に情報収集を心がけて、希望条件を満たした案件を見逃さないことが大事です。
初心者や実務経験が浅くてもCOBOLの副業案件を獲得できる?
COBOLの初心者や実務経験が浅いと副業案件を獲得するのは難しいです。副業案件は即戦力として現場で活躍できることを期待されます。実務経験は最低でも1年以上は必要であり、3年以上の実務経験を求める案件も多いです。
COBOLの副業案件を獲得したいならば、まずは正社員として企業で働き、COBOLのプロジェクトに携わる必要があります。3年程度の実務経験を得られたならば、副業案件を獲得できるようになります。
COBOLエンジニアの主な副業内容
COBOLエンジニアの副業案件の主な業務内容は以下の通りです。
- 既存システムの機能追加と改修案件
- オープンシステムやクラウドシステムへの移行案件
- 上流工程から保守運用案件
- COBOL講師やコンサル案件
副業案件で募集されている主な案件内容について紹介します。
既存システムの機能追加と改修案件
COBOLで記述された既存システムに対して機能追加や改修を行う案件があります。たとえば、企業の扱う商品やサービスに変更があったために、既存システムに機能を追加するケースです。また、法律や制度が改正されたことに伴い既存システムの改修を担当するケースもあります。
既存システムを今後も運用していくために機能追加や改修は重要な業務です。関連する法規制やビジネスの環境は急速に変化していくため、既存システムの保守開発に関する案件は常に存在します。COBOLの副業案件の場合は大規模システムの保守開発に関する案件が多く、単価は高い傾向にあります。
オープンシステムやクラウドシステムへの移行案件
COBOLで記述された既存システムをオープンシステムやクラウドシステムへ移行する案件は多いです。たとえば、既存システムをAWSなどクラウドシステムに移行するプロジェクトに携われます。業務効率化やコスト削減などのメリットがあるため、オープンシステムやクラウドシステムへの移行を進めている企業は多いです。
既存システムの移行案件ではCOBOLへの理解に加えて、移行先の技術についての理解も求められます。たとえば、LinuxやAWSなどの知識や経験があると移行案件の獲得で有利です。
上流工程から保守運用案件
COBOLの副業案件の中には上流工程から保守運用まで一連の業務をすべて担当する案件があります。COBOLの既存システムの機能追加や改修などを行う際には、要件定義から設計、開発、テスト、保守運用といった多くのプロセスが存在します。1つの副業案件で上流工程から保守運用まで対応するには、幅広い知識やスキル、経験が必要です。
特に上流工程には専門的な知識や経験が要求されるため、単価は高い傾向にあります。要件定義や設計などで高度なスキルが必要になり、プロジェクトの根幹を担うため責任は重いです。
COBOL講師やコンサル案件
COBOLの副業案件の中には講師やコンサルなどの案件もあります。COBOLエンジニアは人材不足のため、COBOLを扱える人材を育成する需要が高まっており、講師の需要は高いです。
また、COBOLのシステムについて課題を抱えている企業は多いため、コンサル案件も需要があります。COBOLのコンサル案件では、クライアントからヒアリングをした上で現状を把握して、課題を解決するための提案を行うのが
主な業務です。また、実際にプロジェクトを統括する立場でマネジメントまで担当するケースもあります。
副業の案件例
実際にどのようなCOBOLの副業案件があるのか、気になる人もいるでしょう。ここからは、副業の案件例をいくつかご紹介していきます。
案件例|クレジットカードシステムにおける開発・保守作業
内容 | |
---|---|
職種 | エンジニア |
単価目安 | ~¥570,000/ 月 |
業務内容 | クレジットカードシステムにおける開発・保守 |
必須スキル |
・HOST業務経験 ・COBOL-YPSの経験 ・JCLの経験 |
案件例|業務アプリシステム移行
内容 | |
---|---|
職種 | エンジニア |
単価目安 | ~¥470,000/ 月 |
業務内容 | ・移行ツールプログラムの調整 ・ツール変換後の手作業変換 ・単体テスト |
必須スキル | IBM i のCL言語、COBOL言語での開発経験 |
案件例|官公庁向け業務・システム刷新プロジェクト
内容 | |
---|---|
職種 | エンジニア |
単価目安 | ~¥950,000/ 月 |
業務内容 | ・ベンダーからの質問回答 ・ベンダーが作成した成果物のレビュー ・ドキュメント作成 ・課題推進/管理 ・進捗管理 ・要件定義及び要件整理 |
必須スキル |
・要件定義から一貫して携わった経験 ・オブジェクト指向言語による開発経験 or COBOLによる開発経験 (Java , C# , VB.NET ?, C++ , PHP , Ruby , Python 等) |
COBOLの副業案件の獲得に必要なスキル

COBOLの副業案件を獲得するために必要なスキルは以下の通りです。
- データベースの知識やスキル
- クラウドやインフラのスキル
- バージョン管理システムの使用経験
- 高いコミュニケーション能力
COBOLの副業案件を獲得するために身につけておきたいスキルについて詳しく紹介します。
データベースの知識やスキル
COBOLのシステムを扱う案件ではデータベースの知識やスキルが必要不可欠になります。機能追加や改修、システムの移行などどのような案件であっても、SQLなどデータベースに関する知識は必要です。COBOLのシステムは金融や保険など大量のデータを扱うものが多いため、データベースとの連携は特に重要になります。
SQLやOracleなどの基本的な操作方法や知識を知っておくことは前提となるでしょう。SQLは扱い方を誤ると余計な負荷が発生することになります。正しい知識を持ってデータベースを扱うことで、システムに影響を与えることを避けられます。
クラウドやインフラのスキル
COBOLの移行案件ではクラウドやインフラのスキルが要求されます。AWSやAzureなどを扱えるスキルを持っていれば、クラウド移行案件の獲得で有利になるでしょう。適切なクラウドサービスを選定して、設定から運用まで行えることが重要になります。
また、システムが稼働する基盤となるインフラに関する知識やスキルも重要です。サーバーやネットワーク、セキュリティなどインフラ全般に関する知識やスキルを持っていると、COBOLエンジニアとしての市場価値を高められます。
バージョン管理システムの使用経験
COBOLの副業案件を獲得する上で重要になるのがバージョン管理システムの使用経験です。バージョ管理システムを導入するとCOBOLシステムのバージョン管理を効率的に行えます。
金融機関などでは膨大な数のCOBOLシステムが稼働しており、バージョン管理システムの導入は必要不可欠です。最新のバージョン管理システムが導入されているケースが多く、業務を進める上で利用する機会はたくさんあります。
案件の募集要件としてバージョン管理システムの使用経験が要求されるケースは少なくありません。GitやGitHubなどを活用したバージョン管理システムの使用経験があれば、副業案件の獲得で有利です。
高いコミュニケーション能力
COBOLの副業案件はチームとしてプロジェクトに携わることになるため、高いコミュニケーション能力が要求されます。円滑にプロジェクトを進めていくためにメンバーと円滑にコミュニケーションを取れることが大事です。また、上流工程に携わる場合はクライアントとやり取りをする機会が多いため、要望を正確に引き出すスキルも重要になります。これまでに上流工程やプロジェクトリーダーとしての経験などがある場合は、コミュニケーション能力があることをアピールできるでしょう。
COBOLエンジニアが副業を始めるメリット
COBOLエンジニアが副業を始めると以下のようなメリットがあります。
- エンジニアとしての経験・スキルアップに繋がる
- フリーランスとして独立の足掛かりになる
- 収入アップが期待できる
- 最新トレンドをキャッチアップできる
COBOLの副業をすることのメリットについて詳しく紹介します。
エンジニアとしての経験・スキルアップに繋がる
COBOLの副業案件に取り組むことで、エンジニアとしての経験やスキルアップを実現できるのがメリットです。
副業ではいつもと異なるチームメンバーと仕事をすることになり、今までにない価値観や考え方に触れるきっかけになります。また、本業では経験したことのない業界やジャンルの仕事を行うことで、新たな知識やスキルを身につける機会を得られるでしょう。
副業で得られた経験やスキルは本業に活かすことができ、将来のキャリアアップに役立てられます。
フリーランスとして独立の足掛かりになる
副業を行うことが将来フリーランスとして独立するための足掛かりになります。副業で実績を積むことでクライアントから評価されれば、ヘッドハンティングされるケースがあるからです。また、副業を通して人脈を広げておくこと、独立した後の案件獲得を有利に進めることができます。
副業に取り組むことで現在のエンジニアとしての市場価値を確かめられるのもメリットです。仮に独立したとして安定した案件を獲得できるだけの実力があるのか見極める材料を得られます。
COBOLエンジニアとしていきなり独立をするのはリスクが高いため推奨しません。まずは副業として案件を獲得してみて、独立するための土台を築いておくことをおすすめします。
収入アップが期待できる
COBOLの副業案件で稼いだ分だけ収入を上げることが可能です。特にCOBOLエンジニアの案件の場合は高単価のものが多いため、収入を大幅にアップできる可能性もあります。
正社員の給与は人事評価や等級などで決まり、たとえ大きな成果を上げても大幅に昇給するケースは珍しいです。正社員としての給与に満足できない場合は、土日などすきま時間を活用して副業に取り組めば収入を伸ばせます。
単価の高い案件を獲得している人の中には本業と遜色ないほど稼ぐケースも珍しくありません。
最新トレンドをキャッチアップできる
COBOLの副業案件を通じて最新トレンドをキャッチアップできるのはメリットです。副業案件ではさまざまなプロジェクトに携わることができ、幅広い技術に触れる機会が生まれます。
最新トレンドの技術について実際に現場で活用した経験を通してスキルアップを図ることが可能です。また、最新技術を現場で使用した経験を得ることは、副業案件を獲得する際に有利に働くでしょう。
COBOLの副業案件の獲得するためのポイント
COBOLの副業案件を獲得する際に意識しておきたい3つのポイントを以下にまとめました。
- 複数の副業エージェントに登録しておく
- 自己研鑽に取り組み価値を上げる
- ポートフォリオやスキルシートを充実させる
副業案件を獲得するための重要なポイントを紹介します。
複数の副業エージェントに登録しておく
COBOLエンジニアが副業案件を探しているならば、複数の副業エージェントに登録するのをおすすめします。副業エージェントに登録すれば、希望の条件を満たした案件の紹介を受けられるため、スムーズに副業案件を獲得できるでしょう。
複数の副業エージェントに登録しておくと、紹介される案件の幅が広がります。また、エージェント同士を比較することで自分に合ったエージェントを見つけやすくなります。COBOL案件の単価を比較することで相場金額を知る参考にもなるでしょう。
自己研鑽に取り組み価値を上げる
自己研鑽に取り組んでCOBOLエンジニアとしての市場価値を高めることで副業案件を獲得しやすくなります。
具体的には価値のある技術や知識の習得に励むことが大切です。データベースやクラウド、インフラなどのスキルや知識を身につけておくと市場価値が上がります。また、COBOL以外の言語を習得しておくと対応できる案件の幅を広げられるでしょう。
ポートフォリオやスキルシートを充実させる
副業案件を獲得するポイントとしてポートフォリオやスキルシートを充実させることは大切です。自身のスキルや過去の実績などをまとめたポートフォリオは必ず作成しておきます。ポートフォリオの中にスキルシートを含めておくと、自身の保有するスキルや知識を分かりやすくアピールできます。
ポートフォリオはWeb上に公開するのが一般的です。無料でポートフォリオを公開できるサービスもあるため活用しましょう。副業案件に応募する際にはポートフォリオの公開先のURLを伝えておきます。
COBOLの副業を始める際の3つの注意点
COBOLの副業を始める際に注意しておきたい点は以下の3つです。
- 勤務先の就業規約を確認する
- 本業とのバランスを考える
- 確定申告が必要か確認する
副業をする際の注意点について詳しく紹介します。
勤務先の就業規約を確認する
COBOLの副業を行うことが勤務先の就業規約に違反しないか確認しておきましょう。就業規約で副業が禁止されている場合、副業したことが発覚すれば懲戒処分の対象になる可能性があります。
職業選択の自由があるため、本来は従業員が副業することは違法ではありません。ただし、従業員が副業することが企業に悪影響を与える場合は、副業を禁止することは可能です。特に同業他社で副業をするのは利益相反行為とみなされる可能性があり、禁止されている場合があります。
COBOLエンジニアとして働いている場合は、COBOLで副業することが禁止されているケースがあるため、就業規約を確認しておきましょう。
本業とのバランスを考える
COBOLの副業を始める際には本業とのバランスを考えておくことが大事です。日中は本業の仕事をして、夜や土日祝日に副業をすることになります。副業に多くの時間を割くと疲れが溜まりやすくなり、心身に大きな負担を与えるため危険です。
副業の稼働日数・時間を決める際には、本業に影響が出ない程度に仕事量を抑えることをおすすめします。心身に負担がかからない範囲で副業に取り組みましょう。
確定申告が必要か確認する
副業案件である程度稼ぐと確定申告が必要になるため注意しましょう。副業での収入が年間20万円を超えると原則として確定申告をしなければいけません。期限までに確定申告をしないと延滞税が加算され、悪質な場合にはさらに重加算税や刑事罰の対象になるケースもあります。副業で稼いだ金額を常に把握しておき、確定申告の必要があるか定期的にチェックしましょう。
まとめ
本記事ではCOBOLの副業案件の単価や案件獲得のポイントなどについて紹介しました。
COBOLで作られたシステムは金融業界を中心に今でも稼働しており、機能追加や改修、システム移行などの需要は高いです。COBOLを扱えるスキルと実務経験があれば、副業案件を獲得して稼ぐことができます。
これからCOBOLの副業案件の獲得を目指すならば、自己研鑽に取り組み、幅広いスキルや知識を身につけておきましょう。その上でエージェントサービスを活用することで希望に合った案件の紹介を受けられます。
COBOLの副業をすれば年収がアップし、スキルアップを図ることができ、将来の独立する場合の土台を築くことにもなります。興味のある方はCOBOLの副業案件にチャレンジしてみましょう。

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