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UiPathとは?特徴や使い方を徹底解説

UiPathとは?特徴や使い方を徹底解説

「UiPath」とはRPAツールの1つです。世界中で多くの導入実績があり、日本国内でも多くの企業で導入されています。

本記事では「UiPath」とはどういったツールなのか、特徴や使い方から代表的な4つのツールまで紹介していきます。

UiPathとは

UiPathとは、ルーマニア発のソフトウェアベンダーUiPath社が提供しているRPAツールです。 伝票入力や情報のモニタリングなど、繰り返しの単純作業はUiPathで自動化できます。

人手不足が叫ばれる昨今では、業務にRPAツールを導入している企業は多く、UiPathは国内市場で高いシェアを確保しています。 UiPath社は拠点を世界中に展開しており、導入数は世界で4,000社以上です。

UiPathの特徴

本章ではUiPathの特徴を4つ解説します。 UiPathの他にもRPAツールは数多くある中で、市場で高いシェア率を誇っている理由が何か気になる方は多いでしょう。

UiPathの特徴は以下のとおりです。

  • 互換性が高い
  • 使い勝手に優れている
  • 無料で利用できるライセンスがある
  • 日本語でのサポートが充実

互換性が高い

自動化ツールはツールやアプリを操作・連携して、作業を自動化します。 UiPathは互換性が非常に高く、さまざまなツールやアプリに連携可能です。

具体的には以下のツールやアプリと連携しています。

  • ExcelやWordなどのMicrosoft office
  • Chromeやedgeなどのブラウザー
  • Salesforce
  • SAP

上記に挙げた以外にも、さまざまなツールやアプリと連携しており、業務の自動化がおこなえます。 新しく登場するツールやアプリにも随時対応しており、アーリーアダプターな企業でも安心です。

使い勝手に優れている

操作性は業務ツールを選ぶ上で重要なポイントです。 UiPathは操作性に優れており、操作性を重視する方におすすめできるRPAツールです。

業務の自動化は、ワークフローの作成や操作のレコーディングなどさまざまな方法が用意されており、ユーザーの好みにあわせておこなえます。 プログラミングスキルがない方でも自動化がおこなえることから、非プログラマーの方でも業務の自動化が実現します。 業務利用できるツールの中には、操作性に問題を抱えるツールがあるなかで、UiPathは操作性の高さが特徴的です。

無料で利用できるライセンスがある

UiPathには無料で利用できるライセンスがあり、テストでUiPathの導入がおこなえます。 RPAツールが気になるけど、コストが気になる方は無料のプランでのお試しがおすすめです。

無料のライセンスがあることで、多くの利用者がいます。 利用に際して、わからないことがある場合でも、コミュニティに質問すれば、既存のユーザーが回答をしてくれます。

日本語でのサポートが充実

操作性に並び、業務ツールを選ぶ上でサポートの充実度は気になるポイントです。 特に海外製ツールの場合は、正しくサポートをしてもらえるか不安に感じるポイントになります。 UiPathはルーマニア製の製品ですが、日本語でのサポートが受けられる体制が整っているため、安心です。

日本でも多くの企業に導入している実績があるため、躓きがちなポイントのサポートも充実しています。 日本語で整備されたFAQフォームがあり、わからないことがあった場合にはFAQフォームで調べるとよいでしょう。

UiPathの代表的な4つのツール

UiPathにはさまざまなツールがあり、適切に使いこなせば、効率的に自動化が実現します。
本章ではUiPathの代表的な4つのツールを解説します。

発見ツール【UiPath Automation Hub】

UiPath Automation Hubは、ユーザーの業務プロセスを分析して、自動化の機会を提案するツールです。 ユーザーの日々の業務を分析して、自動化のアイデアを提供してくれます。 自動化の機会を提案する際に優先順位を設定するため、ユーザー・チームの意思決定もサポートします。

参考:UiPath Automation Hub

自動化ツール【UiPath Studio】

UiPath Studioは、ユーザーが自動化の設計・開発をするメインのツールです。 自動化のプロセスをドラッグ&ドロップで作れるため、非プログラマーの方でも簡単に自動化がおこなえます。 条件分岐やループ処理などの設定、コードによる自動化もできることから、さまざまなレベルの方に対応しているツールといえます。

参考:UiPath Studiob

自動化ツール【UiPath Robots】

UiPath Robotsは、設計・開発されたプロセスを実行するツールです。 RobotsはAttended Robot(アテンドロボット)とUnattended Robot(アンアテンドロボット)の2種類があり、違いは以下のとおりです。

Attended Robot:ユーザーの指示に従って、プロセスを実行する Unattended Robot:バックグラウンドでプロセスを自動実行して、必要なときにユーザーが対応する

タイプの異なる2種類を上手く使いこなせば、深夜や休日も業務が動き続け、生産性は向上します。

参考:UiPath Robots

運用ツール【UiPath Orchestrator】

UiPath Orchestratorは、業務プロセスの自動化を管理するツールです。 業務の自動化ツールは優れたツールである一方で、自動化を突き詰めるとブラックボックス化が進み、ユーザーが処理を追えないケースは少なくありません。 プロセスの実行状況やエラーログ、ユーザーの操作状況などが記録・監視されるため、自動化の可視化が可能です。

またアプリやWeb上から扱えるため、場所を選ばずに自動化プロセスの管理がおこなえます。 たとえば、出張中に発生した経費精算を自動実行させ、出張先で適切に実行できたかの確認などの使い方もできます。

参考:UiPath Orchestrator

UiPathの4つのプラン

UiPathは無料プランがある一方で基本的には有料ツールのため、コストパフォーマンスの観点から適切なプランを選ぶ必要があります。 本章ではUiPathにある4つの料金プランを解説します。

UiPathにある4つの料金プランをまとめると、以下のとおりです。

プラン名 料金 用途 提供機能
Communityプラン 無料 個人や小規模チーム向け(商用利用不可) Studio・Robots・Orchestrator
Freeプラン 無料 個人や小規模チーム向け(商用利用可能) Robots・Orchestrator
Proプラン 月額420ドル 中規模から大規模チーム向け Studio・Robots・Orchestrator
Enterpriseプラン お問い合わせ 大規模チーム向け 全機能提供

Communityプラン

Communityプランは、個人や小規模チーム向けのプランです。 無料で利用できますが、商用利用はできません。

1つのマシンに対して、1つのライセンスしか使用できないため、多くの方が使いまわすことはできない制限があります。

料金 用途 提供機能
無料 個人や小規模チーム向け(商用利用不可) Studio・Robots・Orchestrator

Freeプラン

Freeプランは、Communityと同様に個人や小規模チーム向けの無料プランです。 FreeプランでUiPathを使いこなして、導入に問題がなければ、Proプランで本格導入がおすすめです。

料金 用途 提供機能
無料 個人や小規模チーム向け(商用利用可能) Robots・Orchestrator

Proプラン

Proプランは、中規模から大規模チーム向けの有料プランです。

業務プロセスの自動化に必要な機能が提供されており、Proプランで自動化のニーズを満たせます。 Proプランではサポートが保証されており、不明点がある場合でも問い合わせができるため、安心です。

料金 用途 提供機能
月額420ドル 中規模から大規模チーム向け Studio・Robots・Orchestrator

Enterpriseプラン

Enterpriseプランは、大規模チーム向けの有料プランで、UiPathの全機能・ツールが提供されています。

ユーザーのニーズに合わせたカスタマイズをおこなうため、料金は見積もり後に決まります。 Enterpriseプランでは、トレーニングやコンサルティング、専用サポートが用意されており、大規模チームでの運用も安心です。

料金 用途 提供機能
お問い合わせ 大規模チーム向け 全機能提供

UiPathの基本的な使い方

UiPathの機能性やプランは魅力的な一方で、どのように自動化を進めるのかイメージが湧かない方も多いでしょう。 本章ではUiPathの基本的な使い方を解説します。

利用手順

UiPathで業務プロセスを自動化する場合、以下の手順でおこないます。

  • 自動化したい業務プロセスの特定
  • ワークフローを設計
  • テストとデバッグ
  • 自動化のモニタリングと運用管理
  • フィードバックと改善

手順が多くみえますが、自動化に慣れてくると各手順をスムーズにおこなえます。 特にワークフローの設計は直感的に構築できるため、慣れると手早く作れます。

自動化したい業務プロセスの特定

業務プロセスの自動化をいきなり始める前に、まずは自動化すべき業務プロセスの見極めからスタートします。 自動化したい業務プロセスは数多くある一方でコストや時間の都合上、すべてを一度に自動化することはできません。

優先順位を設定して、徐々に自動化する流れが現実的な流れといえるでしょう。 業務プロセスの中から、どれを自動化すべきか迷う場合は、以下の観点で優先順位を決めることをおすすめします。

  • 繰り返し実施する頻度の高さ
  • 実施にかかる時間の長さ
  • ヒューマンエラーの多さ

可能であれば、UiPath Automation Hubを使用して、効果の高い業務プロセスを見つけることをおすすめします。

ワークフローを設計

業務プロセスの中から自動化の対象を決めたら、UiPath Studioでワークフローを設計します。 各アクティビティ(各タスク)を配置後、一連の流れになるようにつなげれば、ワークフローは完成です。 条件分岐やループ処理なども設定できるため、さまざまなタイプの業務プロセスに対応します。

テストとデバッグ

ワークフロー完成後はテスト稼働をおこない、結果を確認します。 エラーや考慮漏れがある場合は修正をかけて、完成に近づけていきます。

簡単な業務プロセスの自動化でも、想定外の動きをするケースは少なくありません。 たとえば、UiPathが正しく動作したとしても、パソコン側が不調な場合、期待どおりの操作をしない可能性はあります。

UiPath側がクリックの指示を出しても、マウスのクリックが効かなければ、次の処理に移れません。 次の処理に移れない場合には、UiPathが正しく動作できないため、思うように動かない場合の対処法も考慮する必要があります。

テスト稼働を重ねることで見つかるエラーや問題もあるため、可能な限りテストとデバッグはおこなうとよいでしょう。

自動化のモニタリングと運用管理

自動化が完成したら、UiPath Orchestratorで自動実行の管理とモニタリングをおこないます。 実行結果やログなどを監視して問題があれば、ワークフローに改善を加えます。

フィードバックと改善

対象業務の自動化が完成しても、業務手順の変更や追加により、ワークフローの修正が必要になるケースがあります。

自動化のプロセスで得たフィードバックを基に、改善を加えます。

一通りの改善活動が終わったら、次の自動化に移りましょう。 あらかじめ決めておいた優先順位を基に、業務プロセスの自動化を進めます。

UiPathの学習方法

UiPathは簡単に操作ができる自動化ツールである一方で、使いこなすには学習が必要です。

有料のプランを使う場合には、存分に使いこなさないと宝の持ち腐れになるため、余すことなく使うにはUiPathの学習は欠かせません。 本章ではUiPathの学習方法を解説します。

UiPath公式オンラインコース

UiPathでは公式オンラインコースを開催しており、基礎レベルから応用レベルまで学べます。 公式オンラインコースでは、以下のカリキュラムなどが用意されています。

  • RPAデベロッパー基礎(38.5h)
  • 開発者のためのOrchestrator概要(2.0h)

またUiPath認定資格を得るためのコースが用意されており、無料で受講できます。

参考:UiPathアカデミー

UiPath公式の製品ドキュメント

UiPath公式の製品ドキュメントからも、UiPathの基本的な操作から応用レベルの使い方まで学べます。 オンラインコースとは異なり、実際の操作を見ながら学べませんが、ドキュメントは自分のペースで学べる点がメリットです。 前後の操作を確認しながら、詳細を確認したい場合はドキュメントでの学習がよいでしょう。

ユーザーコミュニティとフォーラム

オンラインコースや公式ドキュメントでわからない部分がある場合には、ユーザーコミュニティに質問するのもおすすめです。 UiPathはCommunityプランがあることで、ユーザーが多いことからコミュニティが発達しています。 UiPath Community Forumでわからない部分を質問すれば、UiPathをよく知るユーザーから具体的なアドバイスが得られるでしょう。

参考:UiPath Community Forum

実際に自動化プロジェクトに取り組む

「習うより慣れよ」の言葉があるとおり、実践を通しての学びは座学だけの学びより、はるかに知識が身につきます。 公式ドキュメントを片手に、簡単な業務プロセスを自動化してみるとよいでしょう。

実際に自動化プロジェクトに取り組むと、知識が頭に入るだけでなく、新たな疑問が浮かびます。 実際に手を動かすことで生まれる疑問は、UiPathユーザーとしてのさらなるレベルアップにつながります。

セミナーやウェビナー

UiPath社はセミナーやウェビナーを開催しており、ユーザーに最新情報や自動化の実例などを紹介しています。 セミナーやウェビナーでは専門家にパネリストとして登壇してもらい、自動化ツールの現状や最新のトレンドを講演してもらっています。 公式以外にも個人がネット・SNS上でメンバーを集い、勉強会を開催しているケースもあり、UiPathを学べる場所や機会はさまざまです。

UiPath以外の代表的なRPAツール

UiPathの導入を検討しようと考えた際、他のRPAツールはどうなのか気になった方は多いでしょう。

UiPathを導入することが目的ではなく、より個人・組織にマッチしたRPAツールを導入することが目的のためです。 本章ではUiPath以外の代表的なRPAツールを解説します。

WinActor

WinActorは、NTTグループが提供している国産のRPAツールです。 Windows上にあるアプリケーションであれば、利用制限はなくあらゆる業務を自動化できる点が特徴になります。

国産ツールのため、日本語対応に問題なくサポートも万全です。 サポートも受けながら、業務プロセスの自動化を目指す個人・組織におすすめのツールです。

参考:WinActor

ロボオペレータ

ロボオペレータは、PKSHA Associatesが企画・開発をしている国産RPAツールです。 RPAツールの中には、アプリケーションを認識できずに自動化ができない例は少なくありません。

ですが、ロボオペレータは高度なオブジェクト認識機能により、パソコン画面に表示されるあらゆるシステムの操作ができるため、自動化が実現できます。 無償トライアルや最短1ヶ月契約など、初めてRPAツールを使いたい方に安心のプランが用意されています。

参考:ロボオペレータ

RoboTANGO

RoboTANGOは、スターティアレイズ社が提供する国産RPAツールです。 レコーディング機能で業務プロセスの自動化をしており、プログラミングスキルがなくともおこなえます。

フローティングライセンスを導入しており、1つのライセンスで複数のパソコンでRoboTANGOが使用できます。 最小限のコストで、業務プロセスの自動化をしたい個人・組織におすすめのRPAツールです。

参考:RoboTANGO

AUTORO

AUTOROは、オートロ株式会社が提供している国産のRPAツールです。 業務フロー設計やレコーディングで、業務プロセスの自動化がおこなえます。

サポート体制は「即レス」を基本としているため、導入後に活用方法がわからずにお蔵入りとなる心配もありません。 料金プランやサポートプランが細かくわかれており、利用頻度・規模に合った導入が可能です。

参考:AUTORO

OCEVISTAS

OCEVISTASは、大崎コンピュータエンヂニアリングが開発を手掛ける国産のRPAツールです。 デスクトップ型とサーバー型が提供されており、組織規模にあわせて選択が可能です。 同社は自治体への基幹システムの導入経験が豊富なため、地方自治体向けのプランも用意しています。

参考:OCEVISTAS

Automation 360

Automation 360は、アメリカのAutomation Anywhere社が開発したRPAツールです。 Automation 360の特徴は、最新のソフトウェアはもちろんレガシーソフトウェアにも対応している柔軟性です。

レガシーソフトウェアに対応することで、新規のソフト導入など追加のコストがかからずに業務の自動化がおこなえます。 またセキュリティに対して、さまざま方面から対策を施しており、システムの安全性を確保しています。

参考:Automation 360

まとめ

今回はUiPathの特徴や使い方を解説しました。 今回解説した内容をまとめると以下のとおりです。

  • UiPathは互換性や操作性の高さが特徴
  • 日本語でのサポートが充実している
  • UiPathには豊富なプランが用意されている

多くの業界で人手不足が深刻化しており、RPAツールの導入は必須な状況です。 RPAツールの導入を検討している組織は、ぜひ本記事を参考にRPAツールの導入を進めていただければと思います。

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