フリーランス求人を探すSAPの将来性は高い？今後の需要や求められるスキルや資格を解説
ERP（Enterprise Resource Planning）システムの1つであるSAPは、世界中の企業で導入されています。 企業のヒト・モノ・カネなどの基幹資源を一元管理できるため、全体の業務効率化へとつながります。
IT化が進む現代では必要不可欠なシステムとなっていますが、SAPエンジニアを目指す方のなかには「将来性があるのか心配」という悩みもあるでしょう。
当記事では、SAPの将来性から求められるスキルや資格まで詳しく解説します。 SAPの将来性について理解を深められるので、ぜひ参考にご覧ください。
目次
SAPの将来性
SAPの将来性として、以下のような点をチェックしてください。
- 2027年問題へ向け需要は増加
- 中小企業へのERPの導入が進んでいる
- 海外市場への対応によりERPの重要性が増す
- 導入コストが減り参入しやすい
それでは詳しく説明します。
2027年問題へ向け需要は増加
現在企業で導入されているSAPは「SAP ERP 6.0」というバージョンであり、こちらは2027年でサポートが終了する予定です。 最新バージョンである「SAP S/4 HANA」へと移行を進める企業が増えており、移行作業に対応できるエンジニアやコンサルタントが求められています。
2027年以降も旧来のバージョンを使うことはできますが、トラブルが発生した際にはサポートを受けられないので企業にとってはリスクが大きいです。 新しいバージョンへと乗り換えるためには開発のコストと時間がかかるため、対応できるSAPエンジニアやコンサルタントの需要は増加を続けていくと考えられています。
中小企業へのERPの導入が進んでいる
現在SAPは中小企業をターゲットとした基幹システムの販売も行っており、ERP（Enterprise Resources Planning）の導入が進んでいます。 ERPとは、企業経営の基本となる資源要素（ヒト・モノ・カネ）を適切に分配・有効活用して生産効率を向上させる計画のことです。
これまでERPは大手企業を中心としていましたが、国内の多数を占める中小企業でもERP新規導入のマーケットが注目されています。 ERPの導入には高額なコストが課題となっていましたが、現在ではクラウド化が進んでいることからコスト面での障壁は低くなっています。 そのため中小企業においてもERPの導入が進んでおり、SAPエンジニアやコンサルタントも活躍できる環境が増えています。
海外市場への対応によりERPの重要性が増す
グローバル化が進む現代では、日本国内だけでなく海外の市場に注目する企業が増えています。
海外のビジネスは日本と比べてスピードが早いため、企業は柔軟な対応を行うために社内業務の効率化が課題となっています。 そこで複雑な業務を効率化できるERPの重要性が高まりを見せており、グローバルな働き方を実現できるSAPは国内企業にとって重要になる可能性は高いです。
導入コストが減り参入しやすい
現在ERPシステムのクラウド化が進んでおり、初期費用のコストが大幅に減少しています。 Amazon社が提供しているAWSもクラウドサービスと提携を始めているため、クラウドの利用が可能となっています。
クラウド化によって参入障壁が低くなり、コスト面が課題になっていた企業も導入を検討している傾向です。 中小企業のERP導入も増加していくと予想されており、対応できるSAPエンジニアやコンサルタントは重要な存在となるでしょう。
SAPエンジニア・コンサルタントの将来性
SAPエンジニア・コンサルタントの将来性については、以下のような傾向となっています。
- SAPエンジニアの需要は非常に高い
- SAPバージョンアップ後も需要は変わらない
それでは詳しく解説します。
SAPエンジニアの需要は非常に高い
SAPエンジニアの需要が高い理由として、SAPの製品サポートの切り替えが大きく関係しています。 現在多くの企業が導入しているSAPである「SAP ERP6.0」は2027年にサポートが終了するため、最新バージョンである「SAP S/4 HANA」へと移行する取り組みが進んでいます。
バージョンの移行にはSAP製品の仕様や専門的な知識が必要になるため、対応できるSAPエンジニアが必要です。 現在ではERPシステムのクラウド化によって中小企業も導入を進めているので、SAPエンジニアの需要は非常に高くなっています。
SAPバージョンアップ後も需要は変わらない
SAPはバージョンアップをして終わりではなく、企業の業務に合わせた定期的なカスタマイズが必要です。 SAPの仕様変更によって今まで利用していたアドオンが使えなくなることがあるため、カスタマイズする案件が増えていきます。
また、SAPシステムを安全に機能させるために運用・保守も必要になるので、SAPエンジニアは長期的に対応します。 SAPはバージョンアップ後の対応が本番になることから、SAPエンジニアは中長期的に将来性がある業種といえるでしょう。
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SAPエンジニアに未経験からなることは可能？必要なスキルや有利な資格を解説
そもそもSAPとは
SAPとは、ドイツのソフトウェア企業が提供するERP（統合基幹業務システム）製品です。
企業内の経営資源を管理し、業務の効率化や意思決定の迅速化を目的としています。 業務プロセスを世界基準に標準化でき、データをリアルタイムに一元管理できます。 これまで人が管理していたデータを一括管理できるようになるため、人件費のコストを削減することが可能です。
従来ではデータの引き継ぎや反映に時間がかかりましたが、ERPを導入すればリアルタイムで一括管理できるので時間のコスト削減にもつながります。 以前は初期費用に高額なコストがかかっていましたが、クラウド化が進んだことにより大手企業だけでなく中小企業も導入が進んでいます。 IT化の急激な進化によって、DXを推進するために多くの企業がSAPに関心を高めているのです。
CRMとの違い
CRMとは、顧客との関係性を管理・改善することで、企業の売り上げや顧客満足度を向上させる経営手法です。
顧客関係管理や顧客関係性マネジメントとも呼ばれており、商品・サービスを展開する企業が顧客との信頼関係を築きながら相互利益を向上させることを目的としています。
ERPはシステムを一括管理する役割があり、顧客との関係を管理するCRMとは違いがあります。 そのためCRMは顧客との課題解決、ERPは経営状況の課題解決の役割がある点に違いがあると理解しておきましょう。
SAPエンジニアとSAPコンサルタントの違い
SAP関連の職種には、SAPエンジニアとSAPコンサルタントがあります。
SAPエンジニアは、SAPを扱った管理や運用・保守を行うエンジニアです。 SAPコンサルタントは、企業の経営を考慮したSAPシステムの導入支援や導入後の社内業務の効率化をサポートするコンサルタントです。
SAPエンジニアはIT開発に関わるのに対し、SAPコンサルタントは開発だけでなく企業の経営全般にも関わります。 SAPエンジニアとして実務経験やスキルを重ねることで、SAPコンサルタントとしても業務を行うことが可能となっています。
SAPエンジニアやコンサルタントとして将来性の高くなるスキル
SAPエンジニアやコンサルタントとして将来性の高くなるスキルとして、以下のようなものがあります。
- ABAPスキル
- 課題解決スキル
- クライアントの業務理解スキル
- 英語力
- ITスキル
- アプリケーションコンサルタント：SAPアプリケーションを開発する技術力を証明する資格
- デベロップメントコンサルタント：企業の業務プロセスを効率化する技術力を証明する資格
- テクノロジーコンサルタント：システム導入時に発生する課題解決の技術力を証明する資格
それでは詳しく説明します。
【SAPエンジニア】ABAPスキル
SAPは、ABAPというプログラミング言語によって開発されています。
SAPシステム開発独自のプログラミング言語となっており、SAPエンジニアには必須のスキルです。
SAP開発現場では標準機能だけでは企業の業務に対応できないため、アドオン開発が必要なケースも多いです。 SAPのバージョンアップからJavaの開発環境にも利用されているので、ABAPと合わせてスキルの習得をおすすめします。
【SAPコンサルタント】課題解決スキル
SAPコンサルタントはSAPシステムの導入だけでなく、導入する企業の課題解決も業務に含まれています。
企業の経営課題や業務課題を洗い出し、最適な解決策を提案することで理想的な使い方ができるようになります。 IT業界でコンサルタントの経験があれば、SAPコンサルタントのスキルも身につけやすいです。
【どちらも】クライアントの業務理解スキル
企業の基幹システムを作成する場合、クライアント企業の業務理解を深める必要があります。
SAPエンジニア・SAPコンサルタントどちらにも求められるスキルとなっており、クライアントの業界や業務の流れ、顧客などを理解することが大切です。 RPパッケージは業務効率化を目的としているので、クライアントの業務理解は必須のスキルとなっています。
【どちらも】英語力
グローバルな企業のSAP開発を担当する場合、英語力のスキルも必要です。 特にSAPコンサルタントは国内外のクライアントと関わることが多いため、英語力があればやり取りをスムーズに行えます。
また、プログラミング言語は全て英語表記となっていることから、SAPエンジニアは内容を理解しやすくなります。 英語力は必須のスキルではありませんが、SAPエンジニアやSAPコンサルタントとして対応範囲を広げたい方におすすめです。
【どちらも】ITスキル
ERPはITシステムの一種となっているため、基本的なITスキルも必要です。
どのような仕組みでシステムが動くのかを理解することで、クライアント企業にも具体的な説明ができるようになります。 要件定義フェーズでは、ユーザーとシステムの詳細について会議を行うので、バックエンドとフロントエンドどちらの作業にもITスキルは求められます。
SAPエンジニアやコンサルタントとして将来性の高くなる資格
SAPエンジニアやSAPコンサルタントに必須の資格はありませんが、取得することで強みとなるものはあります。
SAPにはSAP社公式の資格があり、取得することで知識と技術を証明できます。 認定資格は「アプリケーションコンサルタント」、「デベロップメントコンサルタント」、「テクノロジーコンサルタント」の3種類となっており、それぞれ以下のような特徴があります。
上記の資格はカテゴリで細分化されており、約150種類の認定資格があります。 これから対応したい業務に合わせて、取得する資格を見つけるようにしましょう。。
まとめ
今回は、SAPの将来性から求められるスキルや資格まで詳しく解説しました。 SAPは企業の業務効率化ができるシステムとなっており、幅広い業界で導入されています。。
将来的に新たなバージョンアップが考えられることから、対応できるSAPエンジニアやSAPコンサルタントの需要は高くなっています。 将来性が高く中長期的に対応できる案件が多いので、SAPの知識や技術を持つエンジニアやコンサルタントは多くの企業と業務を行えるようになるでしょう。。
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