AWSエンジニアの将来性は高い?今後の需要や求められるスキルを解説
Salesforceエンジニアは、将来性や需要も高いといわれています。 本記事ではSalesforceエンジニアの将来性が高い理由、需要の高まっている業界やキャリアパスなどを解説していきます。
Salesforceエンジニアに興味を持っている人やすでにエンジニアとして活躍中の方もぜひ参考にしてみてください。
目次
AWSエンジニアの将来性は高い
働く環境や労働条件など仕事を選ぶ際のポイントはさまざまありますが、将来性もポイントのひとつになります。 将来性のある仕事に就ければ、長期的な視点でキャリアの構築ができる、高い報酬が期待できるなどのメリットがあるためです。
気になるAWSエンジニアの将来性ですが、AWSエンジニアは将来性の高い職種といえるでしょう。 将来性の高い理由は次章で解説しますが、AWSエンジニアの案件数は多く、報酬は高い状態が続くと考えて問題ありません。
AWSエンジニアを目指している方は、安心して目指せる状態といえるでしょう。
AWSエンジニアの将来性が高いとされる理由
AWSエンジニアの将来性は高く、安心して目指せる職種といえるでしょう。 本章では、AWSエンジニアの将来性が高いとされる理由を解説します。 AWSエンジニアを目指している方は、ぜひ参考にしてください。
企業の業務現場のクラウド化が進んでいる
クラウド活用の利用が進めば、AWSへの需要も増えることから、AWSエンジニアへの需要増加にもつながります。
総務省が発表したデータによると、クラウドサービスの活用は増加傾向にあり、利用の割合が毎年増えています。
企業がデータベース環境やシステム開発環境、システム本番環境を構築する場合は、オンプレミスでの構築が一般的でした。 ですが、クラウドの登場により状況は一変して、企業のクラウド活用が進んでいます。
参考:総務省 令和4年版 情報通信白書
AWSのシェア率が高い
AWSエンジニアの将来性や需要は、商材であるAWSに依存しており、AWSの状況次第で将来性や需要が大きく変わります。
数あるクラウドサービスの中でAWSのシェア率は高いため、AWSエンジニアへの将来性や需要は安心できる状況といってもいいでしょう。 アメリカの調査会社Synergy Research Groupが2024年に発表したデータによると、クラウドサービスの中でAWSのシェアは1位となっています。
2018年までデータが公表されていますが、どの時点においてもAWSがシェア1位となっています。 今後もAWSのシェアが高い状態が続くことが予想されるため、AWSエンジニアの将来性に見込みはあると考えてよいでしょう。
参考:Synergy Research Group Cloud Market Gets its Mojo Back; AI Helps Push Q4 Increase in Cloud Spending to New Highs
AWSのサービス内容の多様化
クラウドサービスが提供するサービス内容の充実度は、サービスを選択する理由になるため、どれだけ充実しているかは重要なポイントです。
AWSは2024年4月時点で300以上のサービスを展開しており、IoTや機械学習、セキュリティ向けなど多種多様なサービスを展開しています。 多くの需要に応えられるサービスのため、AWSはシェア1位を維持しており、AWSエンジニアの需要も高い状態を維持しています。
今後もAWSは、さまざまなサービス展開をすることが予想されるため、引き続きAWSエンジニアの需要も高い状態が続くでしょう。
AWSエンジニアの不足
AWSエンジニアを含めたクラウドエンジニアへの需要の傾向は、AWSエンジニアの将来性を判断する材料になります。
人材紹介会社ヘイズ・スペシャリスト・リクルートメント・ジャパン株式会社が、2021年に発表したデータによると、以下の事実が判明しています。
- コロナを経てクラウドエンジニアの求人が最も増えた
- クラウドエンジニアの給与水準もアップ
- コロナを経てクラウド化が進行したことが要因
クラウドエンジニアに対する需要は増えていることから、AWSエンジニアの需要も増えると考えてよいでしょう。 昨今ではクラウドサービスの利用がさらに増えていることから、今後もクラウドエンジニアへの需要が多い状態が続くことが予想されます。
参考:ヘイズ・スペシャリスト・リクルートメント・ジャパン株式会社 コロナ禍で最も求人が増えたIT職は「クラウドエンジニア」、前年比7割増 年収も大幅アップ
AWSエンジニアの需要が高まっている業界
企業のクラウド活用が増えている中で、AWSエンジニアの需要が特に高まっている業界があります。
本章ではAWSエンジニアの需要が高まっている業界を解説します。 需要の高い業界では活躍の機会も多いため、チェックしましょう。
IT・Web業界
IT・Web業界では利用者が使う本番環境はもちろん、開発チームの環境もAWSを用いて構築するケースは少なくありません。
一方でAWSでの環境構築はIT・Web業界で働くエンジニアにとっても、簡単ではないため、AWSエンジニアの需要は高まっています。 スケーラビリティの設定や稼働時間の調整など、適切な運用にはAWSエンジニアのスキルと経験が必要です。
広告・メディア業界
昨今の広告・メディア業界は、デジタルコンテンツの供給を増やしていることから、AWSの利用機会が増加しています。 AWSエンジニアも利用の増加に伴い、広告・メディア業界で需要が高まっています。
広告・メディア業界は発信したデータに対して、クリック率や返信率など効果測定をおこなっており、AWSが活躍する業界です。 AWSエンジニアは、分析用のプラットフォーム構築や配信用システムの運用を担います。
製造業・メーカー
AWSから程遠くみえる製造業・メーカーでも利用は増えており、同時にAWSエンジニアへの需要も増加しています。
製造業・メーカーでは、製造時のデータ収集や分析用にAWSを利用しています。
製造機器にデバイスを装着すれば、デバイスから送信されるデータで製造機器の状態がわかり、メンテナンスも適切な時期に実施が可能です。 AWSエンジニアは、デバイスからのデータを受信・分析するためのシステム構築を担います。
ゲーム業界
ゲーム業界は、スマートフォンゲームやオンラインゲームでユーザー情報やゲームの進行状況を保存するためにAWSの利用が増えています。
スマートフォンゲームやオンラインゲームでは、いかに快適に遊べるかがユーザーの定着率に影響を与えています。 AWSエンジニアが構築する環境は、ユーザーの快適なゲーム体験に影響するため、重要な役割といえるでしょう。
AWSエンジニアの主な仕事内容
数多くの業界で需要のあるAWSエンジニアが、現場でどのような仕事をしているかは気になるポイントです。 本章ではAWSエンジニアの主な仕事内容を解説します。
サーバー環境設計・構築
AWSエンジニアは、まずサーバー内の環境をどのようにするかを設計します。 設計をせずとも環境の構築は可能ですが、構築作業に別の方が携わるケースがあるため、設計作業は必要になります。
設計段階が終われば、サーバー構築の作業です。 サーバー環境の構築にはデータベースの構築も含まれており、各種データベースソフトをインストールします。
またAWSの設定や契約形態を決めるのもAWSエンジニアの仕事です。 オンプレミス型の場合は、実際のハードウェアがあるため、サーバーの環境はハードに依存しており、設定に限界があります。
一方でAWSの場合にはハード上の制約がないため、どのような設定・契約するのかは自由です。 AWSエンジニアが環境の用途や予算を確認しながら、設定・契約を決めます。
サーバーインフラの運用・維持・管理
AWSエンジニアは構築後、サーバーを適切に運用するために維持・管理をおこないます。 具体的には、サーバーのメモリー容量やCPU使用率などのパフォーマンスを確認しながら、異常があった際には対応します。
AWSエンジニアの平均年収
AWSエンジニアは高い将来性と需要があるため、どれくらいの年収になるかは気になる方は多いでしょう。
大手求人サイト「求人ボックス」によると、AWSエンジニアを含めたクラウドエンジニアの平均年収は516万円になっています。 一般的なサラリーマンの平均年収は461万円となっており、一般的な職種よりクラウドエンジニアの方が高い年収となります。
AWSエンジニアとしてさらに高い年収を狙うには、AWSの製品知識に加えて、インフラ構築やマネジメントスキルが必要です。
参考:求人ボックス 給料ナビ
将来性の高いAWSエンジニアになるために必要なスキル
AWSエンジニアは将来性のあるエンジニア職である一方で、AWSエンジニアになるためには相応のスキルが必要です。 本章では、将来性の高いAWSエンジニアになるために必要なスキルを解説します。
インフラ・セキュリティに関するスキル
AWSで環境を構築する場合、オンプレミス型のように大規模な作業を必要とせず、コードだけで環境構築ができます。 一見するとインフラ構築のスキルがいらなくなったようにみえますが、AWSエンジニアにはインフラを構築するスキルは必要不可欠です。
コードだけで望む環境が作れるとはいえ、どのような環境を作るかは作り手に依存します。 正しい知識と目的をもって環境構築をしないと、利用者が快適に使える環境からは程遠くなるため、AWSエンジニアこそインフラ構築のスキルが欠かせません。
また環境構築をする以上、セキュリティの問題は切っても切れない関係にあり、セキュリティの知識・スキルも必要です。
一方でAWSはクラウドサービスのため、クラウド側のセキュリティ対策はAWS側の担当範囲となることから、対策範囲の切り分けが可能です。 AWSエンジニアとしては、以下を実行できるスキルがあると、AWSでのセキュリティ対策は十分なものになります。
- 認証やアクセス権限の付与/強化
- 監視ログの設定と確認方法
- 不審な挙動の検知方法
- セキュリティパッチの定期的な適用
ネットワーク仮想化に関するスキル
AWSエンジニアはネットワーク仮想化のスキルも必要となり、具体的には、VLANの設定やサブネットの分割などのスキルが求められます。
ネットワークはインフラ環境の根幹を担っており、ネットワークにトラブルが発生すると大きな問題となります。 トラブルシューティングにはネットワークの知識・スキルが必要になるため、AWSエンジニアには必須といえるでしょう。
コンテナ関連のスキル
AWSは一から環境構築もできますが、コーディングによる環境構築もおこなえます。 コードによる環境構築は、コンテナ型の環境構築における特徴であり、どのような仕組みかを把握しておく必要があります。 仮想環境にはハイパーバイザー型もあり、違いを理解して使い分けられると良い環境構築が可能です。
CI/CDのスキル
適切な環境が作れるAWSエンジニアも貴重ですが、開発向けに一歩踏み込んだ環境が作れると、さらに将来性が上がります。
具体的には、CI/CDを実現できる環境の構築です。 AWSではCI/CDを実現できる「CodePipeline」が展開されており、開発環境に導入できれば、エンジニアの生産性は上がります。
DevOpsに関する知識
DevOpsに関する知識やノウハウがあると、開発・運用チームと連携ができるため、さらに市場価値の高いAWSエンジニアになれます。 たとえば、先ほど紹介したCI/CDはDevOpsを実現する手段のひとつです。
企業やプロジェクトにあわせてDevOpsを加速する手段を提案・実現できると、他のAWSエンジニアより抜きでた存在となります。
Infrastructure as Code(IaC)のスキル
コンテナ型はコードによる構築となるため、コーディング(Infrastructure as Code)のスキルが必要です。 実際に手を動かすコストは減る一方で、コーディングミスが許されない箇所もあるため、高い技術力が求められます。
インフラのコード化は使い回しができることで便利な一方、誤った環境構築をするリスクもあるため、丁寧な仕事を心がけるマインドも欠かせません。
ミドルウェア関連のスキル
実際の環境ではAWS上に環境構築をするだけでは不十分であり、ミドルウェアのインストールや設定が必要になります。
たとえば、データベースを管理するにはMySQLやOracleDBなどのインストール・設定が必要です。 他にも、Webサーバーやアプリケーションサーバーとして動かすにはミドルウェアが必要であり、予算や目的にあわせて選択する必要があります。
AWSの認定資格の取得で需要の高いエンジニアへ
資格がなくともAWSエンジニアとして働けますが、資格があるとスキルや知識があることの証明になり、需要の高いエンジニアに近づきます。
AWSの資格には初心者向けの資格から上級者向けの資格まであり、自身の業務分野や目指す方向に合わせて取得するとよいでしょう。 AWSの認定資格でインフラ向けの認定資格は、以下になります。
- AWS Certified Data Engineer – Associate
- AWS Certified Sysops Administrator – Associate
- AWS Certified Advanced Networking – Specialty
AWSエンジニアの将来性的なキャリアパス
明確なキャリアパスがあると、目に見える目標となり、業務に対するモチベーション向上や目指すべきスキルの明確化などにつながります。 本章ではAWSエンジニアの将来的なキャリアパスを解説します。
AWSスペシャリスト
AWSエンジニアからさらにAWSに特化して、AWSのスペシャリストになるキャリアもあります。
AWSの製品知識を豊富に備えていることに加え、適切なサービス提案ができれば、AWSが関連する案件では引く手あまたとなるでしょう。 AWSは常に新しいサービスをリリースし続けているため、AWSに関して学び続けることが必要です。
クラウドアーキテクト
AWSエンジニアとして、クラウド環境の設計・構築が豊富であれば、クラウドアーキテクトになるキャリアもあります。
今後もクラウド環境は多くの業界・企業で必要となるため、クラウド環境の導入をリードできる存在は市場価値が増していくでしょう。 クラウドアーキテクトになるためには前述した設計・構築の豊富な経験に加え、各クラウドサービスの特徴を理解しておく必要があります。
プロジェクトマネージャー
AWSエンジニアとして、システム導入に関わった経験が豊富にあれば、プロジェクトマネージャーになるキャリアもあります。
プロジェクトには環境構築が欠かせないため、環境構築の知識・スキルを持っていることは、プロジェクトマネージャーになるうえで大きな武器となります。 一方でAWSエンジニアは、プロジェクトマネージャーに必要なスキル・経験を学ぶ機会が少ないため、意識的に機会を設けるとよいでしょう。
フルスタックエンジニア
AWSエンジニアとしてスキル・経験を生かしつつ、ジェネラリストとして働くフルスタックエンジニアのキャリアもあります。
インフラ周辺の知識・経験は貴重であり、身につけるのは一朝一夕とはいかないため、フルスタックエンジニアになる際には有利に働きます。 一方でフルスタックエンジニアには開発スキルも求められるため、プログラミングスキルを磨くことが必要です。
ITコンサルタント
AWSの構築・運用の経験を通して、クライアントの問題解決をした経験を積めば、ITコンサルタントにキャリアチェンジする際に役立ちます。
たとえば、現場にDevOpsを浸透させた経験がある場合には、他の企業でも役立ちます。 AWSのサービスを利用して浸透させた経験はもちろん、浸透に必要なノウハウは貴重な知識です。
AWSエンジニアの今後の需要や将来性
AWS及びAWSエンジニアへの需要は現時点で高いため、数多くの案件や高い報酬が期待できる状況です。
一方で将来的に、AWSエンジニアを取り巻く状況がどのようになっているか、不安に思う方は多いでしょう。 本章ではAWSエンジニアの今後の需要や将来性を解説します。
AWSの市場は今後も拡大する
企業の現場でクラウド活用が年々拡大しており、クラウドサービスの中でAWSはシェア1位を獲得しています。
AWSエンジニアとして働く上で、将来に期待の持てるデータが並んでいるといえるでしょう。 加えて、Amazon側も日本への投資計画を発表しており、約3万人の雇用を支える試算が出ています。
現状のデータやAmazon側の支援を考慮すると、AWSエンジニアの将来性は希望が持てるといえるでしょう。
参考:AWS、日本への 2 兆 2,600 億円の投資計画を発表 2027 年までに国内クラウドインフラに継続投資
高い専門性を有するAWSエンジニアは需要が高い
クラウドの活用が年々拡大している一方で、AWSを上手く活用でくるエンジニアは多くありません。
環境構築のできるエンジニアはいますが、AWSが提供しているサービスを上手に活用できる専門性の高いエンジニアは少数派になります。 今後もAWSのシェアが高い状態が続くことが予想されており、高い専門性を有するAWSエンジニアは貴重な存在となるため、需要は高いといえるでしょう。
まとめ
今回はAWSエンジニアの将来性と今後の需要、求められるスキルを解説しました。 今回解説した内容をまとめると以下のとおりです。
- AWSエンジニアの将来性は高い
- IT・広告・製造業などさまざまな業界でAWSエンジニアへの需要が高まっている
- AWSエンジニアに求められるスキルは数多くある
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