Salesforceの副業案件は稼げる?単価相場や高単価案件の獲得方法まで詳しく解説
- Salesforceエンジニアとしての副業は稼げるのだろうか
- Salesforceの副業の仕事内容や案件の獲得方法を知りたい
- Salesforceの副業を始めるうえで身につけたいスキルにはどういったものがあるのか
Salesforceの副業を検討しているものの、仕事内容や収入などイメージを掴みきれていない方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、Salesforceの副業について徹底解説。そもそもSalesforceの副業とはどういった仕事内容なのか、単価や平均年収はどうか、どのように案件を獲得するのかなど詳しく解説します。
目次
Salesforceの副業は稼げる?
Salesforceの副業は需要が高まっていますが、本当に稼げるのでしょうか。国内外におけるSalesforceの副業需要や将来性について解説します。
Salesforceの需要は世界的に拡大
Salesforceは、アメリカを拠点に世界に展開するCRM(顧客関係管理)システムです。既存顧客や見込み顧客の管理を最適化し、企業の生産性向上を図ります。ITやDXの推進によってCRMシステムの需要も高まっており、Salesforceの導入企業は世界150,000社以上です。世界的な大手から国内大手、中小、ベンチャーまで多くの企業が導入しており、それに伴いSalesforceエンジニアの需要も高まっています。
Salesforceエンジニアの副業需要
Salesforceはアメリカを中心とする北米をはじめ西ヨーロッパ、アジア圏で圧倒的な市場シェアを獲得しています。2021年時点での、世界におけるCRMシステムの市場規模はおよそ8兆円でした。2022年ではおよそ8.6兆円、2029年には20兆円近くになると予想されています。Salesforceの導入企業が増える、つまりSalesforceエンジニアの副業需要も増えることが推測されます。
Salesforceの副業の将来性は?
結論、Salesforceの副業は将来性があるといえます。先述のとおり世界的にSalesforce需要が増えていること、日本国内においても今後ますますSalesforceの導入企業が増えることが予想されるためです。
また、Salesforceは従量課金制であり、システムを利用する分だけ課金されます。固定金額でないため、予算やキャッシュフローを調整したい企業にとっては導入しやすい仕組みです。
大手から中小、ベンチャーまで多くの企業がSalesforceを導入することに伴い、Salesforceの副業案件もますます増えるでしょう。
Salesforceの副業案件の種類
ひと口に「Salesforceの副業」といっても種類はさまざまです。代表的なSalesforceの副業の種類を4つご紹介します。
- Salesforceの導入支援
- Salesforceのカスタマイズ開発
- Salesforceの運用保守
- Salesforceの使用方法レクチャー
Salesforceの導入支援
これからSalesforceを導入したい、あるいは導入が決まっている企業に向けて支援する副業です。主な仕事は「ヒアリング」や「提案」となります。企業が何のためにSalesforceを導入するのか、導入後にどういった目的を達成したいのかなどをヒアリングし、最適な導入方法や導入後の道すじを示します。
Salesforceのカスタマイズ開発
SalesforceはCRMシステムなので、自社に合わせて仕様をカスタマイズする必要があります。プログラミングやデザインの知識が必要なため、「カスタマイズ開発」のシーンではSalesforceのエンジニアが大いに活躍できます。新しく機能を実装させたり、ページのデザインを一新させたりと仕事はさまざまです。企業のニーズや目的に沿ってシステム開発を進めます。
Salesforceの運用保守
Salesforceも含めて、システムは開発だけでなく、開発後の運用保守が重要です。システム自体が安全に使えるかセキュリティの確認やサーバーの保守、そのほか利用環境を整えるため多くの運用保守業務が発生します。Salesforceの運用保守では、何か問題があった場合に、なぜ問題が起きているのかの原因究明と、適切に解決するためのスキルが必要です。
Salesforceの使用方法レクチャー
Salesforceの副業案件は、必ずしもプログラミングを必要とするものだけではありません。なかには「Salesforceの使い方をレクチャーしてほしい」「Salesforceの研修をしてほしい」といったニーズもあります。
Salesforceを初めて導入する企業の場合、「社内になかなか定着しない」「使い方がわからない」といった悩みが生まれやすいです。
そこで、企業あるいは担当者に対してSalesforceの使用方法をレクチャーします。システムの基本操作から応用的な使い方まで、企業のニーズに合わせたレクチャーが必要です。
Salesforceの副業案件の平均単価
続いて、Salesforceの副業案件の平均単価をお伝えします。導入支援やカスタマイズ開発、運用保守、使用方法レクチャーなど業務内容によって単価は異なります。相場は次のとおりです。
- 「導入支援」の単価:1日あたり50,000円程度
- 「カスタマイズ開発」の単価:1案件あたり300,000〜500,000円程度
- 「運用保守」の単価:月間数万円〜数十万円程度
- 「レクチャー」の単価:1時間あたり5,000円程度
1日単位なのか1時間単位なのか、あるいは案件単位なのかは業務内容やクライアントの意向によって異なります。また求職者の実務経験の有無によっても相場は変わるので注意が必要です。
実務経験が3年以上ある場合は高単価案件を獲得しやすいですが、経験が浅かったり、そもそも経験がなかったりする場合は単価も低くなります。依頼を受ける際は、自身が保有するスキルを伝えたうえで、企業のニーズや目的を汲み取ることが大切です。
副業の案件例
実際にどのようなSalesforceの副業案件があるのか、気になる人もいるでしょう。ここからは、副業の案件例をいくつかご紹介していきます。
案件例|CRMソリューションの導入・改修
内容 | |
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職種 | Salesforceエンジニア |
単価目安 | ~¥700,000/ 月 |
業務内容 | 大手ソフトウェア運営会社におけるCRMソリューションの導入・改修 |
必須スキル |
・Salesforce Salesの構築・改修経験 ・Apexを用いたCRM関連サービスの構築経験 ・MS-SQLのご経験 |
案件例|Salesforce環境新規構築
内容 | |
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職種 | 開発エンジニア |
単価目安 | ~¥600,000/ 月 |
業務内容 | 現行システムの老朽化に伴う再構築、保守改修、 アジャイル開発支援 |
必須スキル |
・Salesforce環境の知見 ・システム開発経験 ・新しい事を覚えるのが苦でない方 ・コミュニケーション能力 |
案件例|Salesforceの開発と保守運用
内容 | |
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職種 | 開発エンジニア |
単価目安 | ~¥850,000/ 月 |
業務内容 | Salesforceの開発 Salesforce全般サポート(運用保守) レポートやダッシュボードの作成/修正、ユーザー教育/支援 |
必須スキル | Salesforce開発スキル |
Salesforceの副業を始めるメリット
続いて、Salesforceの副業を始めるメリットを見ていきましょう。代表的なメリットは次の3つです。
- 収入アップに繋がる
- スキルアップに繋がる
- フリーランスとして独立の足掛かりになる
収入アップに繋がる
システム開発やレクチャーなどSalesforceの実務経験があれば、高単価案件を獲得しやすいです。たとえば、実務経験3年以上のSalesforceエンジニアの場合、月間30円以上の単価は確保できるでしょう。複数案件をこなせるようになれば月間100万円、年収ベースで1,000万円超えも夢ではありません。
スキルアップに繋がる
ひと口にSalesforceの副業案件といっても、業務の種類はさまざまです。システムのインターフェースや仕様、セキュリティなども企業によって大きく異なります。そのため、今まで取り組んだことのない規模や種類の案件に取り組めば、大幅なスキルアップが期待できるでしょう。また、システムの開発現場に参画するのでトレンドのキャッチアップも可能です。
フリーランスとして独立の足掛かりになる
副業でSalesforceの案件を進めていけば、やがてフリーランスとしての独立の足掛かりになります。「副業」としてSalesforceの案件の特性や単価を知っておけば、フリーランスとして独立した後のイメージも掴みやすいです。積極的に難易度の高い案件に取り組み、スキルアップすれば、高待遇でヘッドハンティングされる可能性もあるでしょう。
Salesforceの副業案件の獲得方法
Salesforceの副業案件を獲得する方法として次のものがあげられます。
- 副業エージェントサービスの活用
- クラウドソーシングサービスの活用
- 友人・知人の紹介
- ビジネスSNSの活用
副業エージェントサービスの活用
副業エージェントとは、副業を探している人のスキルや希望条件をもとに、キャリアアドバイザーがマッチする仕事を探してくれるサービスです。IT系の副業エージェントに登録すれば、Salesforceの開発に関する案件も豊富に掲載されています。たとえば、「週3日程度の稼働を考えている」「完全リモートを希望」など希望を伝えることで、それに沿ってキャリアアドバイザーが案件を探してくれます。
クラウドソーシングサービスの活用
「ランサーズ」や「クラウドワークス」といったクラウドソーシングサービスを活用する方法です。クラウドソーシングとは、副業やフリーランス人材と企業をマッチングさせるプラットフォームです。数ヶ月かかる大型案件から数日程度で完了できる小型の案件まで掲載案件は多岐にわたります。プラットフォーム内で「Salesforce 開発」と入力すれば、Salesforce関連の案件もすぐに見つかるでしょう。
友人・知人の紹介
IT関連企業で働いている友人や、経営者の知人がいる場合は、直接紹介してもらうのもおすすめです。副業エージェントやクラウドソーシングとは違って、相手からも信頼してもらいやすいのがメリットといえます。クオリティの高い納品ができれば、知り合いから新たな知り合いを紹介してもらえるなど、仕事も獲得しやすくなるでしょう。
ビジネスSNSの活用
WantedlyやLinkedInといったビジネスSNSを活用するのも効果的です。たとえば、Wantedlyで企業にアプローチをしたり、LinkedInで Salesforceの情報を集めるといった使い方ができます。なかでもWantedlyは求職者と企業をマッチングができ、マッチング後は気軽に担当者とコミュニケーションができます。
Salesforceの副業案件獲得におすすめのエージェントサービス
続いて、Salesforceの副業案件獲得におすすめのエージェントサービスをご紹介します。
- ITプロパートナーズ
- レバテックフリーランス
- BIG DATANAVI
ITプロパートナーズ
引用元:『ITプロパートナーズ』
ITプロパートナーズは、3,000件以上のフリーランス案件が掲載されているエージェントです。なかでも週2~3日稼働の案件が多く、Salesforceエンジニア向けの案件も豊富です。リモートやフレックスタイムなど多様な働き方に対応した案件も多いです。
企業と個人間に仲介会社を挟まず中間マージンが発生しないことから高単価を実現。スタートアップやベンチャー案件も多く、AIエンジニアとして腕試ししたい方にもおすすめできます。勢いのある企業から仕事を獲得することで、短期間でAIエンジニアとしてのスキルを高められるでしょう。
レバテックフリーランス
引用元:『レバテックフリーランス』
レバテックフリーランスは、Salesforceエンジニアを含む「ITエンジニア」に特化したフリーランスエージェントです。「案件数が豊富」「単価の上昇率が高い」「条件が幅広い」といった特徴があり、公開案件から非公開案件まで多岐にわたります。
同社リサーチによると、レバテックフリーランスを利用した人の約2人に1人が参画後も単価がアップしたという結果に。リモートでの参画率が90%を越えており、平均年収も881万円と高いです。Salesforceを含む161のスキルや言語から案件を選択できます。
インターフェースも使いやすく、市場分析ダッシュボード、稼働状況確認ウィジェット、気になる案件のお気に入り登録など便利な機能が充実しています。フリーランスのSalesforceエンジニアとして独立したい方にもおすすめです。
BIGDATA NAVI
引用元:『BIGDATA NAVI』
BIGDATA NAVIは、IT人材向けのフリーランスエージェントです。「AI」や「データ分析」に強いエージェントですが、Salesforceの案件も豊富です。AI開発のできるSalesforceエンジニアやデータサイエンティスト、分析基盤エンジニアなど職種ごとにおすすめです。職種からプログラミング言語、環境・ツールごとに案件を探せるのも強みといえます。
NTTデータやHONDA、SUNTORYなど大手企業も参画しており、機械学習からディープラーニング、AWS、自然言語処理など多くのカテゴリーから案件を抽出可能です。「Salesforce」のカテゴリーも用意されているので、ご自身に合った案件も見つけやすいでしょう。
Salesforce案件の副業に必要なスキル・経験
続いて、Salesforce案件の副業に必要なスキルや経験を紹介します。
- プログラミングのスキル
- 高いコミュニケーション能力
- 提案スキル
- Salesforceの実務経験
- 関わる業界の知識
プログラミングのスキル
Salesforceの案件を進めるには、「Apex(エーペックス)」と呼ばれるプログラミング言語の習得が必須です。Apexのスキルを身につけることで、Salesforceの機能を拡張できるようになります。JavaやC+と似ているためプログラミング経験のある方であれば学びやすい言語といえます。
高いコミュニケーション能力
Salesforceの開発を進める際は、企業のニーズや目的を汲み取る必要があり、その際は必ずヒアリングや担当者とのコミュニケーションを行います。プログラミングスキルが高くてもコミュニケーション能力が低ければ案件もうまく進みません。企業と円滑にやり取りし、スムーズに案件を進めるためのコミュニケーション能力が不可欠です。
提案スキル
Salesforceの開発や運用保守では、企業の要望や悩みをヒアリングし、それに沿った解決策を提案しなければなりません。何か問題が起こった際は、原因を究明し、スピーディーに解決策を提案する必要があります。コミュニケーション能力に加えて「提案力」と必要不可欠といえるでしょう。
Salesforceの実務経験
Salesforceの案件は、そのほとんどが「実務経験者」向けです。もちろん初心者でも応募可能とする案件もありますが、実務経験があった方が案件には通りやすいです。3年以上の実務経験があると、案件を獲得しやすいうえ、高単価や高待遇が期待できるでしょう。
関わる業界の知識
Salesforceの導入を検討している企業は多いですが、当然ながら、企業によって業界は異なります。業界によってシステムの仕様を変える必要性も出てくでしょう。案件をスムーズに進めるためには、Salesforceエンジニア側が関わる業界の知識を押さえておくことが大切です。
また、マーケティング知識があると担当者とのやり取りや案件全体がスムーズに進みます。マーケティングとは、マーケット(市場の)のトレンドや動向を読み取り、最適な施策を講じることを指します。業界や業種のマーケットを捉えることで、企業の課題やニーズに合わせた提案が可能です。
Salesforceの副業で高単価案件を獲得する方法
続いて、Salesforceの副業で高単価案件を獲得する方法をお伝えします。主な方法は次の4つです。
- Salesforceの認定資格を取る
- Salesforceエンジニアとして専門性を高める
- 顧客の業務を理解した設計スキルの習得
- 多様な実務経験を積む
Salesforceの認定資格を取る
Salesforceの認定資格や関連資格を取っておくと、企業からの印象がよくなり、高単価案件の獲得につながります。資格の例として次のものがあげられます。
- Salesforce 認定アソシエイト
- Salesforce 認定Experience Cloud コンサルタント
- Salesforce 認定 Platform アプリケーションビルダー
- Salesforce 認定 Platform デベロッパー
開発者(エンジニア)としての資格から、コンサルタントとしての資格などさまざまです。希望する案件の種類に応じて資格を取得しましょう。
Salesforceエンジニアとして専門性を高める
Salesforceは大企業からベンチャーといった企業規模を問わず、さまざまな業界で導入されています。「〇〇業界の開発に強い」「Salesforceの〇〇の部分に強い」など、 Salesforceの専門性を高めることで、高単価案件も狙い安くなります。
顧客の業務を理解した設計スキルの習得
顧客となる企業が日頃どういった業務を行っていて、CRMをどのように活用しているのか理解することも大切です。顧客の業務を理解することで、それに沿ったSalesforceの設計ができます。ニーズに合致したシステム設計ができれば、「当社のニーズに応えてくれる人」として認識してもらえるため、案件の単価も上がりやすくなるでしょう。
多様な実務経験を積む
高単価案件を獲得するためには、さまざまな実務経験を積むことが大切です。カスタマイズ開発にとどまらず、運用保守やレクチャーもできるなど、スキルの幅が広がれば、それだけ企業のニーズにも当てはまりやすくなります。1つのスキルしか持っていない人と差別化も図れるため、積極的に企業にアプローチし、さまざまな案件に取り組むことが大切です。
Salesforceの副業をするときの注意点
最後に、 Salesforceの副業をする際の注意点をお伝えします。とくに次の3つには注意しましょう。
- 就業規則を確認する
- 平日夜や土日の稼働は可能か確認する
- 必要に応じて確定申告を行う
就業規則を確認する
副業を始める際は、現在ご自身が働いている企業の「就業規則」を確認しましょう。企業によっては「副業禁止」としている場合もあります。禁止であるのにもかかわらず副業を始めると規則違反となり、ペナルティが課せられる場合も。後でトラブルに発展させないためにも、まずは副業OKとしているかどうかチェックしましょう。
平日夜や土日の稼働は可能か確認する
副業としてSalesforce案件を進める場合、本業の都合上、ほとんどが平日夜または土日の稼働となるでしょう。そのため副業を探す際には、平日夜や土日の作業になってもよいかクライアント側にも確認することが大切です。
必要に応じて確定申告を行う
Salesforce案件を含めて副業を行う際は、場合によっては確定申告の必要があります。具体的には「年間所得が20万円以上」の場合です。副業案件の所得が年間20万円を上回った場合は、税務署へ確定申告を行い、自ら納税する必要があります。
まとめ
本記事では、 Salesforceの副業について次のポイントを中心にお伝えしました。
- Salesforceを導入する企業は年々増えており副業人材の需要や将来性は高い
- 需要は高いが競争も激しいためプログラミングや業界に関する専門的な知識が必要不可欠
- 副業エージェントやクラウドソーシングサービス、ビジネス系SNSなど案件を獲得する方法はさまざま
- まずは本業に支障が出ないよう余裕を持ってSalesforceのエンジニア案件に取り組むのがおすすめ
- 副業を始める際は、企業の就業規則をしっかりと確認して本業に支障が出ないように進める
Salesforceは国内外で大きなシェアを獲得しており、今後さらなるマーケット拡大が予想されます。Salesforceを導入する国内企業も増えており、それにともない副業人材の需要もますます高まるでしょう。
しかし、Salesforceの副業で稼ぐためには、プログラミング知識やコミュニケーションスキル、業界への理解など多くの知識やスキルが必要です。どのようなスキルが必要なのか、あるいは自身に足りないスキルは何なのか把握したうえで、Salesforceのスキルを身につけましょう。
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