機械学習・AI

公開日：2024/07/26

Firebaseとは？できることや料金体系など、始め方を解説

今回はFirebaseとは何かについて解説します。この記事を読めば、Googleが提供するアプリ開発プラットフォームFirebaseでできること、料金体系、始め方まで理解できます。そのため、アプリ開発プラットフォームFirebaseに興味をお持ちの方は記事を読んでみてください。

「Googleが提供するアプリ開発プラットフォームFirebaseとは何だろうか？」「アプリ開発プラットフォームFirebaseを利用すると、どのようなメリットがあるのだろうか？」と気になっていませんか？

そのような方向けにFirebaseについて解説します。この記事には、Firebaseでできることを紹介しているため、ぜひ読んでみてください。

1 Firebaseとは
- 1.1 特徴
2 Firebaseでできる事
3 Firebaseを使うメリット
4 Firebaseの料金プランとは？
- 4.1 Spark
- 4.2 Blaze
5 Firebaseを始める3ステップ
6 まとめ

Firebaseとは

引用：『Firebase』

FirebaseとはGoogleが提供するアプリ開発プラットフォームです。プラットフォーム上にはFirebase Realtime DatabaseやFirebase Crashlytics　など、アプリ開発に役立つ機能が含まれています。AIを活用したアプリ開発やテスト、運用などを効率化できます。

2011年にFirebase.IncがFirebaseを開発し、2014年にGoogleが買収しました。 Google Cloudを基盤とするマネージドインフラストラクチャサービスでもあるため、バックエンド開発の複雑な作業をお任せできるためアプリ開発に集中できることが魅力です。NPR、Halfbrick、Duolingo、Venmoなど世界中のアプリ開発会社がFirebaseを利用しています。

特徴

Firebaseの特徴は6つあります。

[Firebaseの特徴]

アプリ開発の効率化に役立つプロダクトが用意されている
クロスプラットフォームに対応している
サードパーティサービスと連携できる
マネージドインフラストラクチャサービスのためサーバー構築・管理が不要
クラウドサーバーを利用するため、スケールアップしやすい
無料プランが提供されており、気軽に試すことができる

つまり、Firebaseを利用すれば開発環境を構築することなくアプリ開発に集中できます。

Firebaseでできる事

Firebaseのプラットフォーム上では、アプリ開発の効率化に役立つプロダクトが提供されています。ここでは、代表的なプロダクトをご紹介します。

Firebase Realtime Database（リアルタイムデータベース）

Firebase Realtime Databaseは、クラウドホスト型データベースです。軽量のデータ交換フォーマットJSONにデータが保管されており、接続されているデバイス(PC・スマホ・タブレット)にされます。

つまり、ユーザーはあらゆるデバイスから簡単にデータにアクセスできたり、複数名で共同作業できたりします。アプリがオフラインになった場合でも引き続き作業することも可能です。

Cloud Firestore　（NoSQLデータベース）

Cloud FirestoreはクラウドホストのNoSQLデータベースサービスです。 Cloud Firestoreを活用すればリレーショナルモデルに依存しないデータベースです。大量のデータを保存しながら二次、三次展開できます。リレーショナルデータベースと比べてスループットや読み取り/書き込み速度が大幅に向上します。

Google Analytics for Firebase　（アプリ利用状況の解析）

Google Analytics for Firebaseは、アプリの使用状況やユーザーエンゲージメントを測定できるツールです。

Firebase SDKに含まれているGoogle Analyticsを活用すれば、500種類にも及ぶ項目を分析できます。Google Analyticsレポートを見れば、ユーザーの行動を把握できて、どのようにアプリを改修すればよいか判断できるようになります。

Firebase Cloud Messaging　（プッシュ通知）

Firebase Cloud Messagingは、クラウドベースのプッシュ通知サービスです。Android、iOS、Webアプリなどにプッシュ通知を配信することができます。

Firebase Cloud Messagingは、特定のグループのみにプッシュ通知することや、プッシュ通知をタップしたときに指定URLを開いたりできる機能が搭載されているため人気です。これらの機能を活用してより効果的なキャンペーンを実施できます。

Firebase Authentication　（ユーザー認証機能）

Firebase Authenticationは、ユーザー認証サービスです。

Firebase Authenticationのユーザー認証サービスはメールアドレスとパスワード、ソーシャルログイン、電話番号認証など、さまざまな認証方法に対応しています。

パスワードハッシュ化や不正ログイン検知、二段階認証などでユーザー情報を安全に保護することができます。

Firebase Crashlytics　（アプリのクラッシュ分析）

Firebase Crashlyticsは、クラッシュ分析ツールです。アプリのクラッシュを自動的に検知し、その原因を分析・解決するための情報を提供してくれます。クラッシュの原因となったコード行やデバイス情報などを分析し、問題を特定してくれるため、問題を迅速に解決することができます。

また、クラッシュ履歴を分析して、同様の問題を防ぐことも可能です。つまり、トラブルシューティングの時間を節約できます。

Cloud Storage for Firebase　（データ保存先の提供）

Cloud Storage for Firebaseは、クラウドストレージサービスです。アプリで使用するファイル（テキスト、画像、動画）を安全に保存できます。

Firebaseコンソールという管理画面が用意されており、ファイルをアップロード、ダウンロードしたりストレージ容量を確認したりできます。

Firebase Hosting　（ホスティングサービス）

Firebase HostingはGoogleが提供するクラウドホスティングサービスです。WebサイトやWebアプリケーションを簡単にデプロイ、運用することができます。

HTML、CSS、JavaScript、画像、動画などの静的コンテンツだけでなく、Node.js、Express、Python、Javaなどのフレームワークを用いた動的コンテンツもホスティングできます。

Cloud Functions for Firebase　（サーバーレス機能の提供）

Cloud Functions for Firebaseとは、サーバーレスコンピューティングプラットフォームです。Firebase Realtime Database、Cloud Firestore、Cloud StorageなどのFirebaseサービスのイベントをトリガーとして、自動的にコードを実行できます。そのため、開発者はコードに集中することができます。

Firebaseを使うメリット

Firebaseを使うメリットは6つあります。

アプリ管理が行いやすい

Firebaseは、アプリのデプロイ、配信、分析などを一元的に管理することができます。従来のように複数のツールを使い分ける必要がなくなり、開発者はアプリ開発に集中できるようになります。さらに、Firebaseコンソールという直感的な管理画面から、さまざまな操作を簡単に行うことができます。

機能が豊富

Firebaseは「ユーザー認証」「プッシュ通知」「ファイルストレージ」「リアルタイムデータベース」「機械学習」など、アプリ開発に必要な様々な機能を備えています。

例えば、Firebase Authenticationを利用すればユーザー登録・ログイン機能を簡単に実装できます。これらの機能を組み合わせて利用することで、高機能なアプリを短期間で開発することが可能です。

サーバーの管理や保守の手間が不要

Firebaseはサーバーのセットアップやスケーリング、セキュリティ対策をサービス提供者のGoogleにお任せでき、サーバーのセットアップなど煩わしさから解放されるため、アプリ開発に集中できます。

FirebaseはGoogle Cloud Platformのインフラ基盤を活用しているため、セキュリティ面で安心できます。

アプリ開発にかかる工数を削減

Firebaseは、アプリ開発をさらに加速させるための豊富なライブラリとツールを提供しています。例えば、Firebase UI Authは、ユーザー登録・ログイン画面を簡単に実装するためのライブラリです。Firebase Test Labは、アプリのテストを自動化するためのツールです。

これらのライブラリとツールを活用することで、開発者はより効率的にアプリを開発することができます。

データ同期が可能

Firebase Realtime Databaseを利用することで、ユーザーのデータをリアルタイムに同期することができます。つまり、チャットアプリやゲームアプリなどのリアルタイム性の高いアプリを開発することが可能です。

例えば、チャットアプリであれば、ユーザーがメッセージを送信すると、他のユーザーの画面にすぐに表示されます。ゲームアプリであれば、プレイヤーの行動がリアルタイムに反映されるなど魅力的なアプリが開発できます。

モダンフレームワークとの相性が良い

Firebaseは、React Native、Angular、Vue.jsなどのモダンフレームワークと相性が良いです。そのため、これらのフレームワークを利用してアプリを開発することができます。

開発者は、自分が得意とするフレームワークを選択して開発を進めることができるため、開発の自由度が広がり、より効率的にアプリを開発することができます。

Firebaseの料金プランとは？

Firebaseの料金プランには、SparkとBlazeがあります。

Spark

Sparkとは無料プランです。 Remote Config、Cloud Messaging、Crashlyticsなどの無料のプロダクトを使用できます。

またCloud Firestore、Cloud Storage、Hosting など有料のプロダクトの使用量を割り当てられます。使用量の上限を越えなえれば、Firebaseを完全無料で利用することが可能です。

つまり、Remote Config、Cloud Messaging、Crashlyticsを使用する場合、Firebaseのユーザー数が数百万単位でも無料で利用できます。

Blaze

Blazeとは有料プランです。 Pub/Sub、Cloud Run、BigQuery streaming for Analytics などの有料のプロダクトを使用できます。またCloud Firestore、Cloud Storage、Hosting など使用量に上限がなくなり、従量課金制で使用できます。

プラン料金の支払い方法はクレジットカード、銀行口座、PayPalの3つが選択可能です。また、BlazeからSparkへダウングレートすることもできます。