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30代未経験でもデータサイエンティストになれる?押さえるべきポイントを解説

30代未経験でもデータサイエンティストになれる?

データサイエンティストの需要は年々高まっています。そんな中で、データサイエンティストを目指したいけれど、ご自身の年齢に不安を感じているという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

本記事では、30代未経験からデータサイエンティストを目指すためのポイントや注意点などを紹介していきます。

30代未経験でもデータサイエンティストになれるのか?

結論、30代未経験でもデータサイエンティストになることは可能です。次のような理由があげられます。

求人の年齢制限は禁止となっている

データサイエンティストを含め、2007年10月以降、求人の年齢制限は禁止となっています。これは雇用対策法によるもので、企業が応募者を年齢で選別したり、特定の年齢層を対象とした求人広告を掲載したりするのを防ぐのが狙いです。

また、少子高齢化が進む日本市場において、「年齢」という足枷をなくすことで経済成長を狙うのも、大きな目的としてあげられます。

データサイエンティストを募集する企業は増加傾向に

最近では、データサイエンティストの求人募集をする企業が増えています。大きな理由としてあげられるのが、DX(デジタルトランスフォーメーション)化です。 DX化を進めるにあたって、企業がビッグデータやAIを活用する際に、データサイエンティストのノウハウが必要となります。

厚生労働省が運営する「jobtag」を見ると、令和4年度におけるデータサイエンティストの有効求人倍率は2.77倍でした。 求職者1人に対して2.77社の求人があることを示しており、つまりデータサイエンティストの人材不足を意味しています。

30代未経験であっても、基礎から知識やスキルを身につければ、データサイエンティストとして雇用してもらうことは十分可能です。

参考:職業情報サイトjobtag

これまでの職業経験が生かせる

データサイエンティストはデータの抽出や解析スキルが必要ですが、そうした専門性以外にも、これまでの職業経験を活かせます。

代表的なものの一つが、プロジェクト管理スキルです。上司やマネージャーとしてプロジェクトを統括・進行してきた経験は、データサイエンティストのディレクションに活かせます。コミュニケーションスキルも重要です。

チームのメンバーや経営層と積極的にコミュニケーションを取れる能力は、プロジェクトの円滑な進行に役立ちます。

30代未経験からデータサイエンティストになる方法

続いて、30代未経験からデータサイエンティストになる具体的な方法をお伝えします。代表的な方法として、次の5つがあげられます。

  • 未経験者OKの求人を探して応募
  • 副業で実務経験を積み転職する
  • ITエンジニアを経由して転職する
  • エージェントサービス経由で転職
  • プログラミングスクール経由で転職

未経験者OKの求人を探して応募

データサイエンティストを募集する企業は増えており、なかには「未経験OK」とする企業も。 入社時点では未経験でも、本人が知識やスキルを身につけるために、会社が手厚く研修を行ってくれることが多いです。

企業のルールや風土に則ったうえで研修してくれるので、短期間でデータサイエンティストに必要な知識やスキルが身につくメリットがあります。

副業で実務経験を積み転職する

本業をしながら、副業としてデータサイエンティストを目指す方法です。あくまで「副業」なので、独学で知識やスキルを身につける必要があり、案件も自分で獲得しなければなりません。

企業からの縛りもないので自由度は高いですが、片手間になりやすいことに加えて、データサイエンティスとしての専門知識以外の雑務も自分で行う必要があります。

ITエンジニアを経由して転職する

ITエンジニアとしての実務経験があれば、データサイエンティストにもなりやすいです。ITエンジニアは、プログラミング言語をはじめITに関する知識やスキルをすでに有しています。

それに加えて、データサイエンティストに必要なAIや機械学習に関する知識を深めることで、未経験でもデータサイエンティストになる道が拓けやすいです。

エージェントサービス経由で転職

転職エージェントを使ってデータサイエンティストになる方法です。サポート体制が手厚いのがエージェントの魅力。

スキルや経歴など丁寧なヒアリングを行った後、本人に合った職場や案件を提案してくれます。 職場の紹介だけでなく、先方と契約を結ぶところまでサポートしてくれる場合が多いです。基本的に求職者側には料金が発生しません。

データサイエンティスト初心者OKの企業や、これまでの経験を活かせる企業を紹介してくれるので、未経験でも積極的に使いたいサービスといえます。

プログラミングスクール経由で転職

プログラミングスクールからデータエンジニアに転職する方法です。プログラミングスクールでは座学や実践形式でデータサイエンスを学べます。

スクール側のカリキュラムに合わせる必要があるため、「独学だと捗らない、自分に甘えてしまう」という方にはおすすめです。

モチベーションがあれば短期間で知識やスキルが身につき、すぐに転職できるでしょう。スクールによっては求人を紹介してくれるところもあります。

データサイエンティストに転職する際におすすめの転職エージェント

データサイエンティストに転職する際は、エージェントの利用がおすすめです。数ある中でも、とくにおすすめの転職エージェントをご紹介します。

dodaエンジニアIT

dodaエンジニアは、パーソルキャリア株式会社が運営する転職エージェントです。ITやWebエンジニアの転職に特化しており、人気企業・職種への支援実績を多くもちます。 dodaエンジニアの魅力として、業界有数の求人やIT業界の経験豊富なキャリアアドバイザーによる支援があげられます。大手から中小企業まで「データサイエンティスト」の求人も豊富です。

都道府県や希望年収、社員の平均年齢から求人を探せます。検索項目の中でも「エンジニア」は細かくカテゴリー分けされています。 各種プログラミング言語やフレームワーク、ライブラリ、開発環境など多彩なカテゴリーから絞り込みが可能です。まずはエンジニアになるための学習から始めて、後にデータサイエンティストを目指したい人にはおすすめのエージェントといえます。

公式サイト:dodaエンジニアIT

レバテックキャリア

レバテックキャリアは、レバテック株式会社が運営する「IT・Web業界のエンジニア・クリエイター」に特化した転職エージェントです。

10年の業界実績があり、バックエンドやフロントエンド、インフラ、社内SEなど多種多様なエンジニア求人を掲載。トータルの求人掲載数は25,000件以上で、データサイエンティストの求人も豊富です。

無料の個別相談会も行っており、「自分の市場価値を知りたい」「キャリアアップしたい」といった悩みにも親身に寄り添ってくれます。

公式サイト:レバテックキャリア

マイナビIT AGENT

マイナビIT AGENTは、株式会社マイナビが運営する「IT・Webエンジニア」に特化した転職エージェントです。高年収やリモートワーク、企業規模、国内or外資などさまざまな求人を掲載しています。

応募後は転職市場や各業界に詳しいキャリアアドバイザーが、求人の紹介から契約締結までをサポート。IT業界ならではの転職ノウハウも惜しみなく教えてくれます。

データサイエンティストやアナリストの求人も豊富です。勤務地や希望年収、残業時間、必要なスキルや資格などキーワードも柔軟に絞り込めます。

公式サイト:マイナビIT AGENT

ワークポート

ワークポートは、株式会社ワークポートが運営する転職エージェントです。国内に50拠点を構え、83万人の転職相談実績をもつ同社。IT業界をはじめ営業職、建設、事務、製造などさまざまな業界の転職に対応しています。

データサイエンティストの求人も掲載しており、「転職コンシェルジュ」が転職活動をサポート。不安や悩みに寄り添ってくれることはもちろん、スキルの棚卸しや書類添削、面接対策、契約締結、さらには入職後のアフターフォローまでをサポートしてくれます。

公式サイト:ワークポート

30代未経験でもデータサイエンティストの適性がある人

データサイエンティストには向き不向きがあります。適性がある人の特徴として、次のものがあげられます。

数学や統計学が好きな人 素直さや謙虚さがある人 問題解決に向き合える人 常に学び続ける姿勢のある人 セルフスターターで業務ができる人

数学や統計学が好きな人

データサイエンティストは、ビッグデータをもとにデータ解析を行います。その際に数学や統計学を用いるため、数字に強い人や、計算が好きな人には向いています。

また「R言語」や「Python」といったプログラミング言語の知識・スキルも必要です。プログラムが書けることはもちろん、数学や統計学に付随した論理的思考力も必要不可欠といえます。

素直さや謙虚さがある人

企業のデータサイエンティストとして稼動する場合、チームで動くことがほとんどです。チームのメンバーと日常的にコミュニケーションを取りながら仕事を進めるため、人付き合いをするうえでの素直さや謙虚さも必要といえます。

たとえば、自分がミスをしてしまったときに素直に謝って修正できたり、主張が対立したときに相手の意見も受け入れたりなどの素直さ。あるいは、年上のメンバーに対しても謙虚な態度で接するなど。仕事を円滑に進めるためにも、素直さや謙虚さは重要です。

問題解決に向き合える人

データサイエンティストでは、膨大な量かつ、多種多様なデータを扱います。必ずしもスムーズにデータを抽出・解析できるわけでなく、仕事を進めていく中で、さまざまな問題に直面します。すぐには解決できない問題も出てくるでしょう。

そうした場面で、自身でしっかりと問題と向き合える人は、データサイエンティストに向いています。また、自分自身で解決できないときメンバーに頼れるのも大切な能力です。

常に学び続ける姿勢のある人

AIをはじめテクノロジーが進歩する中で、データサイエンティストの業務内容や進め方がアップデートされたり、トレンドが移り変わったりします。そういった際に、古いやり方にこだわるのでなく、常に学び続ける姿勢がある人は、データサイエンティストとして大きく成長できるでしょう。

自分自身の知識やスキルを磨き続けられれば、企業にとって重要な人材となります。転職活動をする際も有利に進められるでしょう。

セルフスターターで業務ができる人

セルフスターターとは、自分自身で考え、行動を起こせる人材を指します。データサイエンティストの仕事は、膨大なデータを分析し、経営に役立てること。さまざまなデータ分析の業務が降りかかる中で、優先順位をつけ、タスクを捌いていかねばなりません。

その際、何の業務を優先すべきか、本当に必要な業務なのか、もっと他に効率的な方法があるのではないか、など主体的に考えられる力が必要です。

30代未経験からデータサイエンティストを目指す際の注意点

30代未経験でもデータサイエンティストになれますが、思いどおりに進むとは限りません。とくに次の3つには注意しましょう。

  • すぐにやりたい仕事ができるとは限らない
  • 前職に比べ年収は下がる可能性がある
  • 自らの需要を高める努力が必要

すぐにやりたい仕事ができるとは限らない

データサイエンティストに必要な知識やスキルを身につけても、すぐにやりたい仕事ができるとは限りません。最初は、現場の仕事に慣れるための定型的な業務や雑務を任されることも多いでしょう。

やりたい仕事を任されるためには、チームの中で自身の役割をしっかりとこなし、コツコツと信頼を積み上げることが大切です。同時に知識やスキルも磨き、市場価値を高めることで、難しい仕事や責任の伴う仕事も任されるようになります。

前職に比べ年収は下がる可能性がある

データサイエンティストの給料はIT業界の中でも高いといわれていますが、前職で活躍していた場合、それと比べると給与が下がってしまう可能性も。たとえば「営業職で年収1,000万円以上稼いでいた」「マネージャーとして部下を育成し、多く給料をもらっていた」など。

基本的にデータサイエンティストは現場業務であり、とくに最初の頃は給料も高いとはいえません。前職と比べて大幅に給料が下がってしまう可能性を踏まえたうえで、転職活動をしましょう。

自らの需要を高める努力が必要

データサイエンティストとして重要なポジションに就いたり、稼いだりするためには、自らの市場価値を高める必要があります。そのためには、データサイエンスを含めたIT業界のトレンドやニーズを見極め、求められるスキルを磨かなければなりません。

データサイエンティストを求める企業は多いですが、日々の学習を怠れば、一般的なデータサイエンティストのまま、時間だけが過ぎてしまいます。周りのデータサイエンティスト負けず、企業から選ばれる人材になるためにも日々の自己研鑽をしましょう。

まとめ

30代未経験でもデータサイエンティストになることは可能です。ただし、数学や統計学、プログラミングなど一定の知識やスキルが必要不可欠です。無事に転職ができても、やりたい分野の仕事ができるとは限りません。

データサイエンティストとして重要なポジションに就いたり、稼いだりするためには、日々の自己研鑽が必要不可欠です。転職を考えている方は、知識やスキルを身につけつつ、転職エージェントの利用をご検討ください。

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