フリーランスと自営業の違いって?働き方やメリットもわかりやすく解説
新しい働き方や働き方の多様化に注目が集まり、独立を考えている人も増えてきています。しかし、フリーランスと自営業の違いについて、理解できていない人も多いのではないでしょうか?
そこで本記事では、フリーランスと自営業の違いや、メリット・デメリットを詳しく解説します。フリーランスと自営業には定義に違いがあるため、両者の違いを理解してから、独立を目指しましょう。
目次
フリーランスと自営業の定義による違い
フリーランスと自営業は、どちらも自身でビジネスを運営する個人を指しますが、定義には違いがあります。
- フリーランス:プロジェクトや期間単位で業務を請け負う働き方
- 自営業:自身で事業を営んでいる人
フリーランスは働き方を指す言葉で、自営業は個人で事業を営む人を総称する言葉です。以下では、フリーランスと自営業の違いについて、さらに詳しく解説します。
フリーランスの定義とは
フリーランスの定義について、フリーランス協会では以下のように定めています。
「特定の企業や団体、組織に専従しない独立した形態で、自身の専門知識やスキルを提供して対価を得る人」
引用元:フリーランス白書2020
会社員やアルバイト・パートとして働く場合、企業と雇用契約を結びますが、フリーランスは雇用契約を結ばず、業務委託契約を結んで仕事をするケースが多いです。企業や組織に所属せず、プロジェクトや期間単位で業務を請け負う働き方であるとイメージするとよいでしょう。
また、フリーランスは成果物に対して報酬が支払われることが一般的です。そのため、案件によっては時間や場所に縛られず、自由に働けるのもフリーランスの特徴です。
ITエンジニアやWebデザイナーなど、スキルや経験を活かせる職種の場合、フリーランスとして活躍しやすいと言われています。
自営業の定義とは
自営業は、企業や組織に所属せず、自身で事業を営んでいる人の総称です。自らビジネスを起こし、収入を得る働き方だとイメージするとよいでしょう。店舗の経営者や開業医、弁護士など、事務所を構えてビジネスを運営するケースが自営業の場合は多いです。
自営業は1人で運営するイメージもありますが、従業員を雇うこともできますし、家族経営をすることもできます。自身で事業を営んでいるのであれば、自ら会社を立ち上げている人も、自営業に含まれます。
フリーランスは、「組織などに所属せずに業務を請け負うことで収入を得る人」のことですが、自営業は「自ら事業を営む働き方」を指します。そのため、自営業でフリーランスのような働き方をしている人もいます。フリーランスとして働く人の中には自営業の人もいるのだとイメージするとわかりやすいでしょう。
フリーランスと自営業の働き方の違い
フリーランスと自営業は、どちらも企業や組織に所属しない働き方ですが、以下のような違いがあります。
- フリーランス:働く場所や時間に縛られない
- 自営業:事業内容によって、働く場所や時間が固定されている
フリーランスは成果物に対して報酬が支払われるケースが多いため、成果を出せれば自身の好きな場所や時間で働けます。
一方、自営業の場合、自身が営む事業の内容次第では、働く場所や時間が固定されるケースもあります。たとえば、飲食店や美容院、弁護士事務所など、店舗や事業所を構えている場合、働く場所は固定されます。また、店舗の営業時間に応じて働く時間も変わるため、好きな時間に働くことは基本できません。
フリーランスと自営業の収入・報酬の違い
フリーランスと自営業は企業に所属していないため、給与の概念がありません。どちらも固定給は支払われず、自身で収入・報酬を得る働き方ですが、以下のような違いがあります。
- フリーランス:クライアントから引き受けた業務の成果物に対して報酬が発生する
- 自営業:自身が運営するビジネスで収入を得る
多くのフリーランスの場合、クライアントに成果物を提供することで、報酬を得られます。一方、自営業は、自身のビジネスを収益化することで収入を得ます。
フリーランスや自営業として働くメリット
ここからは、フリーランスや自営業のメリットについて見ていきます。フリーランスや自営業として働く場合、以下のようなメリットがあります。
- 収入アップのチャンスがある
- 働き方の自由度が上がる
- 人間関係のストレスを軽減しやすい
それぞれのメリットについて、順番に解説していきます。
収入アップのチャンスがある
フリーランスや自営業は、収入アップのチャンスがあります。
企業や組織に雇われて働く場合、会社が定める評価基準によって給与が決まるため、成果を出していたとしても、そのまま給与に反映されるとは限りません。
しかしフリーランスや自営業は、自身の成果がそのまま収入にも反映されます。そのため、業務量を増やしたり、専門性の高い仕事を行ったりすることで、高収入を狙うことも可能です。また、専門性や難易度の高い業務であれば、会社員より少ない労働時間で高収入を得られる可能性もあります。
働き方の自由度が上がる
フリーランスや自営業の場合、好きな勤務場所や時間で仕事ができるため、働き方の自由度が上がります。
企業に勤める場合、所定の労働時間が決まっていたり、会社へ出社したりなど、時間や場所を自由に選択できません。また、会社内でのポジションによって業務内容も決まっているため、必ずしも自分の好きな仕事ができるとは限らないでしょう。
しかし、フリーランスや自営業では、自分で業務内容を選択できます。そのため、好きな時間や場所で働きたい方にとって、フリーランスや自営業はメリットの大きい働き方です。
人間関係のストレスを軽減しやすい
フリーランスや自営業で働く人は、企業や組織で働く場合よりも、人間関係のストレスも軽減しやすいでしょう。
企業で働く場合、上司や同僚と一緒に仕事をしなければなりません。そのため、合わないと感じる人がいても、ストレスを抱えながら働くことになります。
しかし、フリーランスや自営業は、自分で好きな業務を選択できるため、一緒に仕事をする人もある程度選べます。業務内容によっては、1人で仕事をすることも可能なので、人間関係のストレスを感じずに働くことも可能です。
フリーランスや自営業として働くデメリット
さまざまなメリットがあるフリーランス・自営業ですが、以下のようなデメリットも存在しています。
- 収入が安定しづらい
- 確定申告や社会保険などの手続きが必要
- 社会的信用が低くなりがち
これからフリーランスや自営業を目指す方は、デメリットも理解しておきましょう。以下では、それぞれのデメリットについて詳しく解説します。
収入が安定しづらい
収入が安定しづらい点は、フリーランスや自営業のデメリットの一つです。
会社員のように固定給を得られるわけではなく、自身の業務量やスキルによって収入は変動します。多くの業務に対応すれば収入は増えますが、クライアントの状況や外部環境によって、突然収入が減ってしまう可能性もあります。
とくに実績が少ないうちは高収入を得るのも難しいため、フリーランスや自営業者になる前に、ある程度の資金を備えておく必要があります。また、収入が安定しても、いつ仕事が途絶えるかは分からないため、自身の価値を高められるよう継続的な努力が必要です。
確定申告や社会保険などの手続きが必要
フリーランスや自営業の場合、確定申告や社会保険などの手続きを自身で行わなければなりません。企業に勤めている場合、所得税や社会保険の手続きは会社が行ってくれますが、フリーランスや自営業はすべて自分で行う必要があります。
各種手続きには専門用語が多く、時間もかかるため、デメリットの一つといえます。
最近では、自営業やフリーランス向けに、簡単に確定申告ができるソフトも販売されているため、上手く活用すれば負担を減らせるでしょう。
社会的信用が低くなりがち
フリーランスや自営業は、社会的な信用が低くなってしまいます。
企業に勤めている場合、安定した収入があるため、社会的信用度はフリーランスや自営業よりも高くなります。
たとえば、クレジットカードや賃貸契約、ローンの審査などは、自営業やフリーランスの人は審査が通らないケースも珍しくありません。社会的信用が必要な契約や審査は、会社員のうちに済ませておくことがおすすめです。
フリーランスや自営業として活躍するためには
フリーランスや自営業として活躍するには、以下のポイントを押さえておく必要があります。
- 仕事や案件を獲得できるサービスの利用
- 競合との差別化を図る
- 人脈を広げる
以下では、フリーランスや自営業が活躍するために重要なポイントを紹介します。
仕事や案件を獲得できるサービスの利用
仕事や案件を獲得できるサービスを利用しましょう。具体的には、クラウドソーシングやフリーランスエージェントが挙げられます。
クラウドソーシングは、仕事を依頼したい企業と、仕事を受注したいワーカーをつなぐサービスです。さまざまな業務内容があり、初心者や未経験者でも可能な仕事もあるため、実績作りにおすすめです。
フリーランスエージェントでは、担当のエージェントが、自身の経験やスキルに合った仕事を紹介してくれます。専門的な知識が必要な場合もありますが、クラウドソーシングより高収入な案件もあるため、収入を安定させるにはエージェントも活用するとよいでしょう。
競合との差別化を図る
競合との差別化を図ることも重要です。自身にしかない強みを持つことで、仕事を獲得できる機会も増やせるでしょう。自身のスキルを磨いたり、新しい知識や技術を取得したりすることで、高単価の仕事も引き受けられるようになります。
とくに高単価の案件では、経験やスキルを重視する企業は多いです。競合との差別化を図れるスキルや経験を持っていれば、自身をアピールしやすくなります。
人脈を広げる
フリーランスや自営業は、人脈を広げることも重要です。人脈を広げれば、仕事を獲得する機会も増え、自身のスキルアップや収入アップにもつながります。また、業界の情報を入手しやすくなったり、競合の情報を把握できたりもするため、人脈を広げるほどメリットは大きくなるでしょう。
最近では、SNSを通じて人脈を広げる人も増えています。業務の相談や、情報共有も行えるため、モチベーションの向上にもつながります。SNSに不慣れな場合は、友人や前職の同僚、取引先など、関わりがあった人に相談しておくとよいでしょう。駆け出しのうちは、人脈を通じて仕事を獲得できる可能性もあります。
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