PHPエンジニアとは？仕事内容や必要なスキル、年収、需要や将来性を解説！

PHPエンジニアとは、プログラミング言語「PHP」を用いて開発するエンジニアのことです。PHPは汎用性の高い言語とも言われていますが、実際にPHPエンジニアのはどのような仕事内容をしているのか、その年収事情や今後の将来性が気になるという人も多いのではないでしょうか。

今回は、PHPエンジニアに焦点をあてて、仕事内容や必要なスキル、年収事情に加えて年収アップのために必要なことなども紹介していきます。PHPエンジニアへの転職を考えている人や、PHPエンジニアとしてキャリアを深めていきたいという人はぜひ参考にしてみてください。

1 PHPエンジニアの仕事内容
2 PHPエンジニアに必要なスキル
3 PHPエンジニアの年収事情
4 PHPエンジニアが年収アップするために必要なこと
5 PHPエンジニアの需要と将来性

PHPエンジニアの仕事内容

PHPエンジニアとは、スクリプト言語に分類されるプログラミング言語である PHPを使って開発を行うエンジニアです。PHPは幅広い用途を持つ言語で、WebサイトやWebアプリケーション、ゲーム、業務システムなど、開発対象は多岐にわたります。まずはPHPエンジニアの主な仕事内容について詳しく見ていきましょう。

Web開発

PHPはWebサイトやWebアプリケーション等の開発に用いられることが多くあります。PHPは動的なWebページの制作が可能なため、Web開発に適したスクリプト言語だと言われています。例えばSNSやECサイトでもPHPが用いられているケースも多くあります。実際にはPHPだけでなくHTMLやCSS、Javascriptなども使用することにはなりますが、PHPエンジニアとしてWeb開発に携わる機会は非常に多いと言えます。

システム開発

PHPエンジニアの仕事には、社内用業務システムの開発もあります。例えば、データ量が膨大となったExcelをスムーズに扱うために、PHPとデーターベースをアプリケーション化させるといった内容です。そのほかにも勤怠やスケジュールの管理、あるいは財務や経理関係の管理などによる業務効率化を実現するためのシステム開発といった内容でも、PHPが採用されることがあります。PHPはデータベースを扱えるため、大量のデータを処理するのに利用でき、このような業務システムの開発にも適しています。

ゲーム開発

ゲームの開発においてもPHPが使われることがあります。ただしPHPエンジニアとしてゲーム開発に携わる場合、ゲームのデータを処理するためのサーバー側のプログラム開発が中心になるでしょう。ゲーム本体の開発はゲーム本体のゲームエンジンとC++やC#などを使って開発されることが多いため、担当領域に違いがあることはよく理解しておく必要があります。

PHPエンジニアに必要なスキル

PHPエンジニアに求められるのは、PHPのスキルだけではありません。なぜなら、PHPが単独で機能を実現するわけではなく、開発作業において他の言語やソフトウェアとPHPを組み合わせることでシステムを実装していることが多いからです。ここでは、具体的にPHPエンジニアとしてどういったスキルが必要になるか詳しくて見ていきます。

オブジェクト指向のプログラミングスキル

PHPには、他の多くのモダンなプログラミング言語と同じように、オブジェクト指向が導入されています。オブジェクト指向を用いることで、コードがすっきりとわかりやすくなり、自分以外のエンジニアにとってもコードの改修がしやすくなるでしょう。引き継ぎ時にも混乱せず対応できるようになります。また、Web開発に利用されるPHPのWebフレームワークでもオブジェクト指向が使われていることから、PHPエンジニアにとってオブジェクト指向のプログラミングスキルは必須と言えます。

Web開発に必要なPHP以外のプログラミングスキル

PHPエンジニアはWeb開発に携わることが多いため、Web開発に必要とされる代表的なプログラミングについても理解しておく必要があります。最低限、HTMLやCSS、Javascriptなどは習得するようにしましょう。HTML、CSS、Javascriptに関する記述はPHPファイル内に書かれるものであることからも、PHPエンジニアはこれらの言語のスキルを持っていることが望ましいと考えられます。

データベースに関する知識

PHPエンジニアには、データベースに関する知識も必要です。PHPはサーバー上で、クライアントサイドから送信されたデータをデータベースに記録したり、データベースから読み取ったデータをブラウザに表示させる役割を果たしています。こうしたデータベースとの連携に関する部分を正しく導入・実装できることが求められます。そのためには、MySQL、postgre SQL、Oracle Databaseなどのデータベース管理システムと呼ばれるソフトウェアの知識が必要です。データベースを操作する言語をSQL文と呼びます。PHPからMySQLなどに接続してSQL文を実行することでデータを扱うことができます。

フレームワークを扱うスキル

フレームーワークは効率的な開発作業のために採用されますが、PHPで用いられるフレームワークは、他の言語に比べてたくさんの種類があります。Laravelなどが有名ですが、開発現場によって使われるフレームワークは異なります。使用経験があれば即戦力になりやすいので、複数のフレームワークを扱えるようになっておくといいでしょう。

PHPエンジニアの年収事情

PHPエンジニアの年収は450万円～500万円が相場だと言われています。未経験や実務経験が浅い場合などは350万円程度になることもありますが、プロジェクトマネージャーなど上流経験があれば年収600万円以上を目指せる可能性も高まってきます。

なお、フリーランスとして独立した場合、PHP案件の単価平均は約70万円となります。PHP経験を積んで独立すれば、会社員時代よりも高い年収を得やすいと言えます。また、PHPは求人数、案件数ともに安定的な傾向があるため、収入の安定化につながりやすい点も魅力だと言えるでしょう。

PHPエンジニアが年収アップするために必要なこと

より稼げるPHPエンジニアになるためには、上流工程の経験などが求められてきます。ここからは、PHPエンジニアが年収を上げるために必要なことについても見ていきたいと思います。

プロジェクトマネジメントの経験

プロジェクトマネジメントやプロジェクトリーダーといったマネジメント職を経験することで、年収が上がる可能性があります。これらの職種は、プロジェクト全体を管理し、顧客企業との折衝や現場のスケジュール管理を行ったり、個々のプログラミングよりも上流工程の要件定義などを担当したりします。コミュニケーション能力なども含めて、広範囲・高水準のスキルが必要であるため、より高報酬を得やすくなります。

大規模開発の経験

規模の大きな開発プロジェクトを経験することで、年収が上がる可能性があります。大規模な開発案件はそれだけ難易度も高く、経験を積むことで実績のあるPHPエンジニアとして評価されやすくなるでしょう。また、大規模な開発案件を受注する企業には、それだけ経済的な余力があるとも考えられます。小規模、中規模だけではなく大規模な開発にチャレンジすることで、年収面だけでなく、エンジニアとしてのスキルアップにもつながるでしょう。

多様なサービスの開発経験

PHPはWebサービスや業務システムなど幅広い領域で採用されています。Webサービスと一口に言っても、CMSやSNS、ECサイトや検索サイトなどその範囲は非常に多岐にわたります。業務システムについても同様ですが、Webサービスや業務システム経験など、幅広い範囲でPHPに携わった開発経験があれば、類似の案件や業務においても経験者として優遇されやすくなるでしょう。また、多様な経験を積んでおくことで、転職時の年収アップの交渉にも役立ちます。年収アップを目指すのであれば、自分の作業範囲を狭めず色々な業務に携わっておくとよいでしょう。

PHPエンジニアの需要と将来性

W3Techsによれば、サーバーサイドプログラミング言語におけるPHPのシェア率は、2022年11月で77.5%です。また、PHP技術者認定機構によれば、2022年1月時点でのPHPの求人件数は1位であり、増加傾向にあります。PHPで書かれたCMSであるWordPressの世界中のWebサイトにおけるシェアが43%(W3Techs 2022年11月)であることも合わせて考えれば、PHPというプログラミング言語自体の需要は非常に高いと言えます。

Web開発言語としてのPHPの需要を考えても、サーバーサイド言語としてのシェア率や求人件数から、当面は維持されそうです。このように考えると、PHPエンジニアの需要や将来性は今後も十分にあると言えるでしょう。