フリーランスエージェントの登録から稼働開始まで、登録準備、面談・面接、選び方
フリーエンジニアが安定して仕事を獲得するために「エージェント」の利用は有効です。フリーランスエージェントは、エンジニアを必要とする企業に営業して常時多くのフリーランス求人案件を抱えています。
今回は、フリーランスエージェントへの登録方法や必要な準備、登録面談・案件面接のポイント、エージェント選びのコツなど紹介します。
目次
エージェントへの登録から稼働開始までの流れ
フリーエンジニア向けのエージェントを利用する際に、登録から仕事を獲得して案件に稼働開始するまでにいくつかのステップがあります。この段落では、エージェント経由でフリーランス案件に参画する流れを細かく解説します。
エージェント登録
フリーランスエージェントのサイト上に利用者向けの登録フォームが用意されているため、そこへ必要事項(氏名・生年月日・メールアドレス・経験など)を入力して登録します。エージェントによってはSNSアカウントでの登録に対応していたり、あらかじめ職務経歴書の提出が必須のケースもあります。
登録フォームに必要事項を入力し終わると、エージェントから自分のメールアドレス宛に登録完了の連絡が来るので確認しましょう。連絡のない場合は登録したメールアドレスが間違えている可能性があります。その際は、エージェントへ問い合わせを行い、問題なく登録できているかを確認しなければなりません。
また、フリーランスエージェントへの登録は複数行っておきましょう。エージェントごとに特徴やサービス内容が異なるので、希望の求人や条件にあう開発案件を見つけるためにも、複数登録しておくことが大切です。
エージェント担当者と面談
多くのエージェントでは、フリーランス案件の紹介前に面談が必要です。エンジニアとしての経歴やキャリアの志向性などを確認し、マッチする求人を提案するためのものです。そのため、エージェントに登録すると、担当者からメールや電話などで連絡が来ます。これは面談の日程調整に関する連絡です。
面談の時間帯は自由に決められるケースが多いので、平日の夜でも対応してもらえます。土日祝日などは対応してもらえないこともあり、なるべく平日を指定しましょう。面談は30分~1時間程度かかるケースが多いです。面談の形式は対面やオンライン面談、電話での通話などエージェントによって異なります。
この面談では、フリーランスとしての稼働時間や持っているスキル・知識、受注する案件の希望単価などの確認が行われます。場合によっては、職務経歴書を提出し、これまでの経験や実績などを確認されることもあります。
紹介された案件にエントリー
エージェントとの面談時に伝えた内容や保有スキルなどをもとに、担当者から条件にマッチしたフリーランス求人の紹介があります。当日に案件を紹介されることもありますが、面談終了後の1週間以内に連絡が来ることが多いです。また、面談を終了してエージェントに登録されると定期的に案件紹介のメールが届くようになります。
エージェントから紹介されたフリーランス案件の中に気に入ったものがあれば、その旨を担当者に伝えます。これだけで案件へのエントリーは完了です。
担当者は利用者の職務経歴書と紹介文をクライアントへ送ります。その内容をもとにクライアント側で書類選考が行われ、エージェントを通して合否結果が利用者へ通知(電話かメール)されます。
企業との面談・面接(1~2回)
書類選考を通過したあとは、クライアント企業とフリーランス面談・面接を行います。事前にエージェントを通して面接の日程を決定します。企業から日程の候補が通知されますが、どうしてもスケジュールが合わない場合は希望日程も伝えましょう。平日の夜でも面談・面接に対応してもらえます。
面接にはエージェントの担当者も同席するので、初めての人でも安心感があります。面接当日は、自己紹介や案件内容の紹介、質問などが行われるので、事前に回答を準備しておくとスムーズです。企業から質問を受けた際は、エンジニアとしてのスキルや得意技術、知識、実績などを積極的にアピールしましょう。
条件交渉・契約
面談・面接に合格すると、エージェントの担当者からその旨の連絡があります。このとき、報酬の単価や契約条件などについても教えてもらえるので、希望条件に合っているかどうかを確認しましょう。問題なければ合意して契約となります。条件に納得できない場合、条件交渉を行っても問題ありません。
希望に沿っていない条件を担当者に伝えることで、クライアント企業と交渉を行ってもらえます。また、面接の結果待ちとなっているクライアント企業が他にもある場合は、その旨を伝えて契約を保留しておくこともできます。
案件の稼働開始
契約締結が完了することで正式に仕事の受注となります。実際に案件の稼働を開始しましょう。稼働開始日は契約時に決められているので、当日はクライアント企業の指定する作業場所へ行って案件に参画しましょう。在宅での作業の場合も同様に、あらかじめ決められた日程で稼働開始です。
わからないことや不安なことがあれば、エージェントに相談すると対応してもらえます。稼動後は勤務管理表や作業報告書などをまとめて提出し、請求書を送る(エージェントかクライアント企業)ことで報酬が支払われます。
フリーランスエージェント登録に必要なもの
フリーエンジニアとしてエージェントに登録するには、いくつか必要なものがあります。具体的に何が必要なのかをここから解説します。
スキルシート・職務経歴書
エージェントから案件を紹介してもらうには、エンジニアとして持っているスキル・経歴・知識を事前に伝えておかなければなりません。そのため、スキルシートや職務履歴書などの作成が必要です。これらはエージェント側でフォーマットが用意されているケースが多くあります。できるだけ各項目を埋めるよう細かく記載し、マッチング度の高い案件を紹介してもらえるようにしましょう。
身分証
利用者の身分をはっきりさせるためにも、エージェントへの登録時には身分証の提出が求められます。提出する身分証は運転免許証や保険証、パスポート、マイナンバーカードなどで問題ありません。身分証と現在住んでいる住所が同じであるかどうかも確認されるので、事前にチェックしておきましょう。提出するタイミングは多くの場合、エージェントの担当者との面談日です。対面で面談を行わないエージェントの場合、利用者自身が身分証をスキャンし、PDF形式でメールなどを使って送付します。
エージェント担当者との面談のコツ
フリーランスエージェントへの登録後に、担当者とのカウンセリング面談を行う際は、伝えるべき内容や確認事項など、いくつかのポイントを押さえておく必要があります。ここからは、これらのポイントについて解説します。
単価や稼働日数、案件内容などの希望条件を伝える
単価や希望条件は、自身のスキルや経験に合った案件を紹介してもらうためにも、事前にしっかりと伝えておかなければなりません。例えば、希望する単価を曖昧に伝えている場合、フリーランスとして3年目にも関わらず、1年目と同じ単価の案件を紹介される恐れがあります。希望条件に関しては、稼働日数・時間や勤務形態(在宅・リモート勤務が可能かどうか)、勤務地までの通勤時間などを伝えましょう。細かく指定しておくことで、自身のライフスタイルに合った働き方のできる案件を紹介してもらいやすくなります。
商流の浅い案件やエンド直の案件があるか確認する
エンド直や商流の浅い案件というのは、クライアント企業と受注者であるフリーランスエンジニアの間に仲介業者が少ないことを意味します。仲介業者がいくつも挟まっていると案件を受注する際に手数料やマージンが引かれてしまうため、単価が下がってしまう恐れがあります。そのため、エンド直や商流の浅い案件があるかどうかを確認し、もしある場合は優先的に紹介してもらえるように伝えておくことで、単価アップを目指すことが可能です。
エージェントが信頼できそうか確認する
エージェントの担当者は、全員が同じレベルでエンジニアの技術的な話を理解しているとは限りません。担当者によって理解の深さが異なることもあります。自身の話を十分に理解し、希望内容を把握してくれているかどうかを確認することは重要です。信頼できる担当者ではないと感じた場合は、担当の変更を依頼することもできます。担当者の変更が難しい場合は、利用するエージェントの変更も検討してみましょう。
フリーランス案件面接の結果がでるタイミング
ここからは、フリーランスエンジニアの業務委託案件でクライアント企業との面談・面接の結果はいつくらいに出るのか、回答日を確認する必要性の2点について解説します。
即日~3日程度が目安
面接結果が通知されるのは、即日~3日が目安となっています。候補者が何人もいたり、クライアント企業の担当者が誰に案件を依頼すべきか迷っていたりする場合は、より時間がかかってしまうケースもあります。面接結果がなかなか出ない場合は、担当エージェントに連絡してみましょう。クライアント企業でどの程度選考が進んでいるのかを確認してもらえます。
面接結果の回答日を確認しておく
面接結果の回答日を事前にエージェントへ確認しておくことで、複数のクライアント企業へエントリーするスケジュールを立てやすくなります。具体的には、回答日が事前にわかっていると、第一候補の面接結果が出るまでに、保険として別のクライアントへエントリーするといった対応を取ることができます。注意点として、確認した回答日は確約されたものではないことが多いです。そのため、回答日に多少のズレが発生することは理解しておきましょう。
エンジニアがエージェントを選ぶ際のポイント
自分に合ったフリーランスエージェントに登録するためにも、ここで紹介する3つのポイントを理解しておきましょう。
自分の得意分野にあったエージェントに登録する
エージェントごとに、紹介できるフリーランス案件のジャンルや特徴などは異なります。幅広いエンジニア案件を扱っているところもあれば、ある分野に特化して紹介してくれるエージェントもあります。自分の得意分野に合ったエージェントであれば、希望条件やスキル・経験とマッチした案件を紹介してもらいやすいです。安定して仕事を続けていくためにも、得意分野の確認は重要なポイントとなっています。
案件紹介以外のサポート内容を確認する
仕事を紹介するだけでなく、エージェントには他にもさまざまなサポートが用意されています。具体的には、確定申告や福利厚生などのほか、エージェントを利用するエンジニアが参加できるイベントなどを開催しているケースもあります。特に、初めてフリーランスとして仕事をするエンジニアにとって確定申告はわからないことが多いため、サポートしてもらうことでスムーズに手続きを完了させることが可能です。
また、エージェントによっては仕事の紹介だけでなく、今後のキャリアアップについて相談できる窓口・カウンセラーを用意しています。フリーランスとして長く続けていくためにも、キャリアサポートの有無は重要です。
ネットの評判・口コミを気にしすぎない
ネット上の口コミや評判は実際にフリーランスエージェントを利用した人の評価となっているため、参考になる情報の1つです。しかし、あまり気にしすぎると、自分に合っているエージェントがどれかわからなくなってしまう恐れがあります。利用者ごとに、エージェントに求めているサービスやサポート内容、紹介してもらう案件の傾向などは違います。口コミへ書かれている内容に偏りが出てくることもあるので、全てを鵜呑みにして判断するのは避けましょう。実際に、自分の目で見て判断し、どのエージェントを利用するのか決めることが重要です。
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